DJネグリジェによる浜松クラブサーガその１

マコト♯ラケンロール⇔DJ☆ネグリジェ @djnegz

レアグルーヴとセカンド・サマー・オブ・ラヴという二つの運動を通過したDJは、俺に限らずUSよりUKへの目配りが大切だと思い知ったはず。なんか知らんがおもろいことはいつもUKからやってくる、みたいな。

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アレキサンダー・オニールもパブリック・エネミーもロンドンライヴがビデオになってるってことは、きっとお客さんの質もUSよりUKの方が高いんだろうなぁ、みたいな幻想。

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大学時代はディスコよりライヴハウスに熱心に通った。昨日もつぶやいたが、俺の自慢はハルメンズ、近田春夫&ビブラトーンズ、タンゴヨーロッパのそれぞれ解散コンサートを見てること。しかも全部それと知らずに行ったというwあとは渋谷ラママでゲルニカとEP-4の対バンというスゴいものも見たぞ。

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俺がいままで見た中で最高のバンドはEP-4だ。間違いない。ライヴはマイルスの『アガルタ』ばり。どファンク。ビブラはもの凄いバカテクでエンターテイメント性も高く80年代のスパイダースといった趣き。この2組のライヴからもらったヴァイヴは、いまの俺のDJプレイにもの凄く影響している。

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黒いか黒くないか。おもろいかおもろないか。＞EP-4とビブラからの影響。

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俺をDJ道に導いてくれた浜松のリアルレジェンドDJ＝荒岡くんとはロンドンナイトがキッカケで知り合いました。思えば、当時憧れたDJドック・ホリデー(須永辰緒)、ビリー北村、高木完、藤原ヒロシなどはみんなロンドンナイト周辺にいた人たちだ。

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70年代から90年代半ばまでの日本のディスコ／クラブ事情がよく分かる年表がありました。なにげに近田春夫目線ww http://www.geocities.jp/radiodaze76/KKKHH00.htm

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浜松のクラブシーンを語る上での最重要人物は、先ほど名前を挙げた荒岡くんとマメちゃんです。浜松で最初のクラブ「ロジャー」(店名はロジャー・トラウトマンから)のバイト仲間だった2人が共謀してw「シティカフェ」にDJブースを設えた時から浜松にシーンらしきものが立ち上がります。

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荒岡くんは当時スカ、レゲエ、ダブのDJでしたが、ロンドンナイト通いしてただけあってロックをかけさせても一流だし、ソウルもラテンもいけた。正直、俺が何をやっても勝てないわけで、ある意味消去法で最後に残ったのがレアグルーヴだったとも言えます。残り物でもこれが宝の山だったんだけどw

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荒岡くんとは「ロンドンブラック」というイヴェントを一緒にやりました。キャロン・ウィラーの『UKブラック』よりうちらのが先ww俺以外にも荒岡くんの相棒だった加藤くん、伊藤くんというロックDJも加わって、お店の看板イヴェントだったと思う。このへん都合のいい記憶しか残ってないけどw

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「シティカフェ」では「ソウル・ミーティング」という黒人音楽オンリーのイヴェントも立ち上げました。その他にもマメちゃんが目をつぶってくれたおかげでなんか好き勝手やった。DJ ASIAやシドなんかも同じ時期から活動してました。シドは当時パブリック・エネミーとかかけてたんじゃw

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で、レアグルーヴをえっちらほっちら掘ってく中でぶち当たった巨大な鉱脈がP-ファンク。10代の頃、一応リアルタイムで通ってはいるんだけど、そんなもんパンクくずれのガキに手が出せるような音楽じゃない。でも、童貞捨てて女の味知ってから聴いた時には分かりましたね〜あのズルムケ感！

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P-ファンクのお皿は最初、新宿のアーバンレコードとかでバカ値で買ってて、でもそのうち浜松でもロッキンレコードが鬼のように(しかしこなれた値段で)入荷するようになって、こっちも鬼のように買いまくったwwいまではクラブセコンドのオーナーでもある楠木社長とはその時からの付き合い。

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当時会社を辞め中古レコード店でバイトしてた俺は、店の倉庫からもごっそりネタ盤を買い漁り、でもちゃんとお店にもおいしいエサをぶらさげてました。そのエサに食いついてきたのが、浜松が誇るソウルDJのイサオ。エサはたしかウィンドジャマーのファーストだったような。

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いまこれ読んでる関係者の方で、もし間違いとかあったら指摘してください。とりあえず俺が気づいたところでは、「シティカフェ」初期のDJにはその後クラブ「Choice!」を立ち上げるシンムラくんがいました。彼も重要人物です。

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うまいことエサに食いついたマイメ〜ン、イサオとはその後P-ファンクオンリーのイヴェントを共催して大赤字かぶったり、一緒に名古屋までP-ファンクやロジャーのライヴ見に行ったり、規制前の爆裂連チャン機の攻略法を交換したりして、互いのファンク魂を黒光りするまで磨き合いました。

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その頃イサオが根城にしていたのが佐鳴台にあったソウルバー「ケチャップ・クラブ(KC)」。この店のマスター松井さんに出会い、俺はクワイエットストームという音楽を知り、そこに傾倒することになります。それが1990年頃の出来事。既にレアグルーヴ運動は鎮静化していました。

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クワイエットストームは正確にはジャンルではなくソウルバラードばかりをかけるラジオ番組のフォーマットのこと。KCでよくかかってたのはNYのラジオ局WBLSのクワイエットストームでした。DJはヴォン・ハーパー。鈴木雅之も憧れる魅惑のヴァリトン・ヴォイスの持ち主ですね。

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とにかくそっからは80年代のソウルバラードのお皿を血眼になって探し回って、でもパーティーがあればイサオと二人でP-ファンクかけてという完全にスキゾなDJライフに突入して、気がつきゃ離婚はするわ、会社はクビになるわで、かなり荒れた日々を送りながらも音楽的にはすごい充実してました。

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昔のメスカリンドライヴでKC主催のイヴェントを何度か打って、多いときは150人とかお客さんが入ってた。でもかかってるのはP-FUNKやグレン・ジョーンズのバラードというwwあん時だけは俺の中でUSがUKに勝ってました。UKはアシッドジャズやトリップホップ全盛の頃ですね。

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90年代にソウルバラードがトレンドだったのは浜松の佐鳴台だけじゃなかったようで、東京では印南敦史さんがJUICYというイヴェントを立ち上げてました。印南さんとは後にプラネット・カフェでご一緒させていただくことに。あと、MUROやKIYOのMIXテープなんかもその文脈で聴けた。

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あとはフリーソウルだな。橋本徹のせいでそれまで屑同様だったお皿がウェッジウッド並の高級磁器に化けたww俺も最盛期には名古屋パルコのレコードフェアで結局一度も使わなかったデイヴ・パイク・セットのレコとかに大枚はたいたりして、1日5万円とか平気で使ってた。

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そんでもってパルコのレコフェア帰りには、当時パルコの裏にあったダウンステアに寄って、こっちでもソウルやR&Bのお皿漁って、みたいな。その頃店長だった吉田さんにもたくさんいいお皿を教えてもらいました。シスター・スレッジは実は4枚目のA-2がいい！とかw

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98年にKCが閉店した時は心に穴が開くという感覚を初めて味わいました。毎晩のように通ってた店がなくなる、もうソウルバラードを聴ける場所がない。浜松にはプラネット・カフェとChoice!いうクラブがオープンしてましたが、自分がDJする場所はもうどこにもない、そんな気分でした。

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KCが閉店して2〜3ヶ月後、メスカリンドライヴでgo loungeというイヴェントを始めました。けっこう早く立ち直りましたwかける曲は相変わらずソウルでしたが、一応、当時世界で同時多発的にわき起こっていたラウンジブームを意識していました。浜松でラウンジDJを名乗ったのは俺が最初w