奨学金を取れる人・取れない人

アマチュア進路アドバイザーの朝森久弥が、大学生向け奨学金の大学間格差について、文科省のソース・研究論文を基に解説します。より良い進路選択にお役立てください。
教育 大学 奨学金
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朝森久弥 @asamorihisaya
(主に高校生に対する)進路相談・指導に関わる知識を試す「進路アドバイザー検定」の第5回検定に合格しました。主に進路指導の先生向け資格で、学生で持っているのは珍しいそうです。 http://t.co/i1YCOJpgHp
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朝森久弥 @asamorihisaya
というわけで、日本学生支援機構の「奨学金」について少しお話ししようと思います。
朝森久弥 @asamorihisaya
借りたカネを返さない若者は怠け者か時代の犠牲者か 批判を浴びる「奨学金返済苦問題」に潜む本質的課題 http://t.co/GVqoCgry9G
朝森久弥 @asamorihisaya
「日本学生支援機構が2010年に発表した「奨学金返還回収状況について」によれば、1998年度の返還率は80.5%で、2008年度は79.7%(第一種奨学金と第二種奨学金の合計)。」 http://t.co/rET8rHgLkR さほど大きく変わったわけではないが…
朝森久弥 @asamorihisaya
ご存知の通り、日本学生支援機構の「奨学金」は貸与されたお金ですから、返済義務(2種なら利子の支払いも)があります。滞納するとその人がマズいのは当然ですが、実は大学にもデメリットがあるのです。
朝森久弥 @asamorihisaya
というのも、日本学生支援機構(JASSO)奨学金の在学採用の採用枠は、大学別に決められています。この採用枠は、学校規模過去の採用者数学校の延滞率によって決められているのです。 http://t.co/C8djcMkymJ (ctrl+f→「延滞率」で検索すると早いです)
朝森久弥 @asamorihisaya
このことから、JASSO「奨学金」を借りた卒業生の延滞率が高い大学は、在学採用の採用枠が減らされることが示唆されます。返済を延滞すると、将来の後輩たちの奨学金採用枠が減らされるのです。裏を返すと、延滞率が高い大学ほど、JASSO「奨学金」が借りづらくなるということです。
朝森久弥 @asamorihisaya
延滞率が高い大学とは…一般的に考えれば、卒業生の就職率が低い、あるいは安定した所得が得られる職に就く割合が低い大学、ということになりましょう。
朝森久弥 @asamorihisaya
一橋大学の朴澤泰男氏は、奨学金研究の第一人者です。彼の論文「私立大学における奨学金受給率の規定要因」を見てみましょう。 http://t.co/98XVFE305D
朝森久弥 @asamorihisaya
朴澤氏はこの論文の中で、大学の選抜性、平たく言えば入学難易度が高いほど、JASSO「奨学金」の受給率も高くなっていることを指摘しています。 http://t.co/98XVFE305D
朝森久弥 @asamorihisaya
この論文は2000年度のデータに基づくものなので、最近は多少改善されてきたと考えられますが、私立大学で「給付」奨学金を受けているのは学生の1.0%に過ぎませんでした。そもそも6割の私立大学では、給付奨学金制度自体が存在しませんでした。 http://t.co/98XVFE305D
朝森久弥 @asamorihisaya
私立大学における授業料免除枠は、国立大学における授業料免除枠よりも遥かに低い。私立大学では1%の学生しか授業料減免されていないのに対し、国立大学では9%の学生が授業料減免されています。 http://t.co/Udw29CoqF7
朝森久弥 @asamorihisaya
これらのデータを総合すると、次のことが言えます。 ・一般に奨学金は、入学難易度の高い大学ほど充実している(給付・貸与ともに) ・一般に授業料は、国立大学は免除されやすく、私立大学は免除されにくい
朝森久弥 @asamorihisaya
JASSO「奨学金」の予約採用に落ちてしまい、在学採用に賭ける大学受験生の皆さんは、ぜひとも、「卒業生の延滞率が低そうな」大学に入ることをお勧めします。
朝森久弥 @asamorihisaya
また、学生の世帯の所得水準は、大学によって結構差があることが知られています。有り体に言えば、東大生家庭の平均収入は世間のそれより高いということです。 https://t.co/Rp18AGxf4K
朝森久弥 @asamorihisaya
東大生家庭の世帯収入分布(東大2010年学生生活実態調査より)と、給与所得者の給与収入分布(平成22年分民間給与実態統計調査より) http://t.co/MMr0egko
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朝森久弥 @asamorihisaya
世帯年収が高い人が多い大学と低い人が多い大学で、奨学金を申請したいと思う人の割合はどちらが高いでしょうか?当然、低い人が多い大学ですね。そういった大学では、奨学金(給与・貸与ともに)を得るための競争率が高くなると予想できます。
朝森久弥 @asamorihisaya
たとえば東京大学をはじめとするいわゆる「有名大学」は、学生の世帯年収も高く、JASSO「奨学金」を借りた卒業生の延滞率も(おそらく)低く、奨学金が得やすい大学と考えられます。
朝森久弥 @asamorihisaya
現在の日本で、学生向け「給与」奨学金事業を手がけているのはほとんどが民間団体です。それらの団体の規模は小さく、給与奨学金の恩恵を受けられている学生は全学生の約2%にとどまっています。 http://t.co/2t5jLOLKv4
リンク t.co 奨学団体のScholarship事情 - (本来の)奨学金情報 大学生の就学を援助する奨学金情報の情報提供。ここではscholarship、即ち返済の必要が無い給付型奨学金を中心に扱う。
朝森久弥 @asamorihisaya
ところがこうした給与奨学金は、規模が小さいゆえに対象となる大学を絞っていることがよくあります。言い方は悪いですが、新卒採用も真っ青の学歴フィルターが用意されているのです。 http://t.co/2t5jLOLKv4
朝森久弥 @asamorihisaya
奨学金には「経済状況重視型」と、「成績重視型」の2種類があります。民間団体の給与奨学金は成績重視型が多く、JASSO奨学金は経済状況重視型と言えます(1種は成績も重視していますが)
朝森久弥 @asamorihisaya
成績重視型の奨学金が、学力の高い学生が集まるいわゆる有名大学に集中するのは仕方がないかもしれません。ところが、経済状況重視型の奨学金も、これまでに挙げたデータから推測する限り、有名大学有利となっているのです。
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コメント

朝森久弥 @asamorihisaya 2014年1月25日
まとめを更新しました。
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