東京GIGOさんによる「福島県 第14回「県民健康管理調査」(26.2.7発表)」について追考

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東京GIGO @ekb90377

検出力の比(岡大新入生検診/福島検査)を0~100%の間で変化させた場合の、母比率(罹患率)の差の検定結果。 福島検査が超音波エコーを用い、岡大が触診を基本とすることから、後者が前者よりも劣るものとした。 http://t.co/bVCSe8PALt

2014-02-16 01:16:36
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東京GIGO @ekb90377

なお、検定にはFisherの正確確率を使いたいところではあるが、計算の過程で小数点以下の端数が出るため、 考察している標本の大きさと期待値の領域で、Fisherに近い結果となるχ2検定(Yate'sの補正)を用いた。

2014-02-16 01:17:16
東京GIGO @ekb90377

検出力の比が100%に近い領域では、福島検査>岡大新入生検診(青の領域)となり、 検出力の比が0%に近い領域では(岡大新入生検診に見落としが多く、真の罹患率は高いこととなるため) 福島検査<岡大新入生検診(赤の領域)となる。

2014-02-16 01:17:31
東京GIGO @ekb90377

赤と青との間の、灰色の部分が有意差のない領域である。 福島検査と岡大新入生検診とでは、男女比が大きく異なるため、 灰色の領域が男女でほとんど重ならないことにご留意いただきたい。

2014-02-16 01:18:16
東京GIGO @ekb90377

福島検査の平均腫瘍径。14.3±7.6mmである。 http://t.co/RnIOgqgV0d

2014-02-16 01:18:54
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東京GIGO @ekb90377

検出力の比の推算。腫瘍寸法が従う確率分布を対数正規分布として近似し、 11mm以上を触診可能とすると、63.1%となる。 http://t.co/hZrCxDrlVB

2014-02-16 01:19:31
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東京GIGO @ekb90377

これらの推算に係る統計的手法の細部については、 こちらのまとめをご参照いただきたい。http://t.co/0lBliBnP6u

2014-02-16 01:19:56
東京GIGO @ekb90377

なお、上記のまとめにツィートしているが、触診については、10mm以上を触診可能とする複数の論文と、10mm以下でもかなりの程度は触診可能とする論文がある。

2014-02-16 01:20:30
東京GIGO @ekb90377

これらより、63.1%という推算はかなり保守的な(触診の検出力を低い方向に見積った)ものであり、 実際の値はこれよりも高くなるものと考えられる。

2014-02-16 01:20:52
東京GIGO @ekb90377

母比率(罹患率)の差の検定グラフに、検出力の比の推算(63.1%)と、有意水準5%の差がどこにも発生しない領域 (検出力の比=19.0~21.0%)を追加したもの。 http://t.co/08lNVvbHiG

2014-02-16 01:21:32
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東京GIGO @ekb90377

検出力の比の推算(63.1%)より、男性、女性、男女計いずれも、有意水準5%で、福島検査>岡大新入生検診となる。

2014-02-16 01:22:00
東京GIGO @ekb90377

他方、有意水準5%の差がどこにも発生しない領域(検出力の比=19.0~21.0%)は、極めて狭い幅となり、 値としても20%前後と、超音波エコーに対する触診の検出力を、著しく低く見積もらなければ成立しない。

2014-02-16 01:22:29
東京GIGO @ekb90377

また、岡大新入生の女性罹患数を、仮に無理やり小さく補正したとしても、この有意差のない領域が上方に広がって来ることはない。 (女性の青と灰色の領域が広がって赤の領域が狭まるが、有意差のない領域の上限は、男性によってシーリングされているため)

2014-02-16 01:22:50
東京GIGO @ekb90377

以上より、福島検査と岡大新入生検診の罹患率の間に、有意差がないとは極めて考えにくく、 有意水準5%で福島検査>岡大新入生検診が成立していると考えることが合理的である。

2014-02-16 01:23:25
東京GIGO @ekb90377

すなわち、岡大新入生検診の結果が、わが国の19才前後の通常の罹患率であるとすれば、 福島検査結果は有意水準5%で『多発』であると考えられる。

2014-02-16 01:23:52
東京GIGO @ekb90377

(独)国立がん研究センター統計から、1989-2008年の過去20年分をカウント。 15-19才の年齢層で、男性209人、女性714人、男女計923人、男性割合22.6%、男性:女性=1:3.41 http://t.co/XprPXCUHl9

2014-02-16 01:24:41
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東京GIGO @ekb90377

次に、福島検査の男女比。がん研統計に合わせて、15-19才の年齢層でカウント。 男性21人、女性32人、男女計53人、男性割合39.6%、男性:女性=1:1.52 http://t.co/4hXCm5yR0g

2014-02-16 01:25:21
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東京GIGO @ekb90377

クロス集計表にして検定し、p値を計算。検定には両側と片側があるが、ここでは保守的に両側検定を用いている。 (有意差が出にくい方向。) http://t.co/rDhTokJYij

2014-02-16 01:25:43
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東京GIGO @ekb90377

この場合のp値というのは、ひらたく言うと、(両方とも、ほんとうは同じ割合なんだけど、たまたまの偶然で、割合に差が出ました)という確率。

2014-02-16 01:26:30
東京GIGO @ekb90377

χ2でもFisherの正確確率でも、いずれもP<0.01となっており、有意水準1%で両者の男女比には差があって、 福島の男性割合が大きいということが言える。

2014-02-16 01:27:10
東京GIGO @ekb90377

すなわち、がん研統計(1989-2008)の男女比が、わが国の15-19才の通常の男女比であるとすれば、 福島検査結果は、有意水準1%で『男性割合が高い』と考えられる。

2014-02-16 01:27:26
東京GIGO @ekb90377

補足。小児甲状腺ガンは、性ホルモンの関係で、もともとは女性の割合が大きい病気であるが、 ここに男女を区別せず罹患率を増加させる何らかの外的要因が働くと、男女比が1:1に近づくこととなる。(イメージ) http://t.co/93CwewgIzc

2014-02-16 01:28:31
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東京GIGO @ekb90377

そのような外的要因の代表例として、放射線による被曝が挙げられる。 一例として、チェルノブイリ原発事故後のベラルーシでの事例を示す。 15-18才の年齢層で、男性割合33.5%、男性:女性=1:2.0、となっている。 http://t.co/UQ1MnJ2h5T

2014-02-16 01:29:58
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東京GIGO @ekb90377

3.乳頭癌割合の検討

2014-02-16 01:30:14
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