#通翻訳者百人一首
- Garyou_Tensei
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21. いまこむと いひしばかりに 長夜を ありがちなオチに 待ちいでつるかな (すぐに素材を送るので確認してほしい、とあなたがおっしゃったのを信じて待っていたら、すっかり夜になってしまいました) #通翻訳者百人一首
2013-03-26 22:16:2422. 見るからに やる気の しをるれば そこそこいい訳 言い訳といふらむ (素材を見た途端にモチベーションが下がってしまったものの、推敲の甘い訳では認めてもらえっこないよなあ) #通翻訳者百人一首
2013-03-26 22:16:3923. 既存訳 見れば見るほど 悲しけれ 我が身一つの ジョブにあらねど (既存訳見れば見るほど残念だ自分ひとりのジョブではないが) #通翻訳者百人一首
2013-03-26 20:15:5923. 品みれば ちぢにものこそ かなしけれ わが身ひとつの 訳にはあらねど (発売された製品を見てみたところ、色々残念な点に心が乱されて、何とも物悲しく感じられるなあ。なにも私ひとりだけの訳ではないのだけれど) #通翻訳者百人一首
2013-03-26 22:20:3224. このたびは 訳はとりあえず 手向けます 揉み手の意識 コデのまにまに (下訳が完了しましたので一旦納品させていただきます。ご確認、ご指摘、ご指導のほど、何とぞよろしくお願い申し上げます) #通翻訳者百人一首
2013-03-26 22:27:2125. 名にし負はば 翻訳家らの コネかじり 人に知られて 来るもよしかな (言葉によりその名が売れている翻訳家たちのそのツテを手繰るように、自分の名も売り仕事を来させる方法はないものかなあ) #通翻訳者百人一首
2013-03-26 22:34:0226. 苦労して 作りし訳文 納品後 いまひとたびの ジョブを待たなむ (がんばって納品終えたその後はまた別のジョブ来るといいなあ) #通翻訳者百人一首
2013-03-26 20:19:5826. 尖り山 峰登らねば 隙あらば いまひとけたの レート抜けなむ (業界のピラミッドの上を目指すため、隙を見て値上げ交渉をするか鞍替えをしようと思います) #通翻訳者百人一首
2013-03-27 13:16:0627. 未完ばれ 過ぎて流るる 出づ未側 「いつ出すと?」てか よく叱るらむ (終わってないのがバレて出さないまま締め切りを過ぎてしまい、いつ出すつもりなのかと無茶苦茶怒られたそうで) #通翻訳者百人一首
2013-03-27 13:30:1128. こもりては 冬ぞさびしさ まさりける 人目もふみも かれぬと思へば (フリーランサーはただでさえ寂しい仕事なのに、冬は いっそう寂しさが強く感じられるなあ。メールの行き来も少なくなり、打診も文才も枯れ果ててしまったと思うと) #通翻訳者百人一首
2013-03-27 13:39:4329. 心あてに 訳さば訳さむ 初仕事 訳まどはせる 文脈の穴 (あてずっぽうに訳してしまうべきだろうか。まっさらな初仕事が降ってきたけど、こっちの意味かあっちの意味か、ト書きがないものでまるでわからない) #通翻訳者百人一首
2013-03-27 14:06:3630. 朝明けの つれなく見えし 締め切りよ あかつきばかり 憂きものはなし (昼前の納品期限が、明け方のすぐ先にそっけなく迫ってきた時の、原文との冷たくそっけない対話の日以来、夜明けの暁ほど私にとって切なくて辛いものはありません) #通翻訳者百人一首
2013-03-27 14:11:2031. 朝ぼやけ ありあわせ尽きて 昼までに よしなにせむと ぶれる下訳 (下訳の仕事が正午納期なのにもう夜が明けてしまい、眠気でふらふらなうえに手持ちの語彙も尽きてしまった。それでも何とかしようと推敲するものの、かえって訳調がぶれてしまう) #通翻訳者百人一首
2013-03-28 10:56:5432. 山ほどの 時のかけたる こだわりは なみだも出でぬ 「もう見じ」なりけり (たっぷりと時間をかけて推敲したのに、門前払いを食らって涙すら出ませんでした) #通翻訳者百人一首
2013-03-28 12:17:4232. おもむろに 角の立ちたる しがらみは ながれもあへぬ しこりなりけり (急に起きたトラブルが水に流せず、関係が修復しきれずにいます) #通翻訳者百人一首
2013-03-28 12:18:0833. ひさかたの 光のどけき 春の日に 休日なれど ジョブが一杯 (おだやかな春の休日楽しもう そう思ってもジョブが一杯) #通翻訳者百人一首
2013-03-27 22:03:4833. ひさかたの 暦のどけき フル納品 前納めなく 訳の散るらむ (久しぶりに途中分納のないのんびりした長期案件を受けたものの、かえって進捗が遅れて終盤で訳がガタガタに) #通翻訳者百人一首
2013-03-28 12:23:3734. 他社をかも 知る客にせむ 高額を 待つも昔の ギャラなくを苦に (まだつきあいのない他社をも開拓すべきだろうか。レートの相場が回復するのを待っているのにまるで戻らず、滅入ってきた) #通翻訳者百人一首
2013-03-28 12:28:4135. 「これ、はい」さ… ところも知らず ふる訳は これぞ昔の 香ににほひける (ジャンルさえ把握せずに翻訳の仕事を打診してくるなんて、前世紀の臭いがぷんぷんするのですが) #通翻訳者百人一首
2013-03-28 12:34:1436. 前の夜は まだ酔いながら 訳せるを 脳のいづこに 語彙やどるらむ (納品前日に酒を飲んでしまい、酔いが醒めないまま訳しているが、いつもならすぐ思いつくはずの語句がなかなか出てこなくて困っちゃう) #通翻訳者百人一首
2013-03-29 10:28:0337. 汗露に 風の吹きしく 夏の夜は つゆ書きとめぬ 訳ぞ散りける (熱帯夜に扇風機ひとつで汗水流して進めていますが、思いついた訳を記載する前に風にあおられて吹き飛んでしまい、なかなかはかどりません) #通翻訳者百人一首
2013-03-29 10:33:3738. 忘らるる 銭をば思ひ ちかひてし 人のこころの 惜しくはなきかな (支払いが遅れているが、ここは勇気を出して催促しようと決めた。印象が悪くなるかも、などど空気読んでちゃダメだ) #通翻訳者百人一首
2013-03-29 10:59:2939. ぎふぎふに 欄のかたはら 詰め込めど 黙りてなどか 人の恋しき (物凄く詳しい訳注を訳文に併記したものの、反応が何もなく、どうしてか人心地つけずにいます) #通翻訳者百人一首
2013-03-29 12:01:4640. 忍ぶれど 色に出にけり 原文が 透けて見ゆると 人の問ふまで (訳文の中に原文透けて出る 好みの分かれるところであるが) #通翻訳者百人一首
2013-03-27 22:04:3840. しのぶれど 色いでにけり わが訳は ねたや思ふと 人のとふまで (気をつけたつもりですが、訳調のくせが訳文に出てしまいました。ネタ全開でしたね、とニヤニヤされてしまうほどに) #通翻訳者百人一首
2013-03-29 12:05:22