「憲法解釈権限と内閣法制局」(民主党の主張は過去と違うか?)に関する大屋雄裕氏の考察

東京新聞のこの見出しが、一部で話題になりました。 首相、立憲主義を否定 解釈改憲「最高責任者は私」 http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/news/CK2014021302000135.html  2014年2月13日 朝刊 「安倍晋三首相は十二日の衆院予算委員会で、集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更をめぐり「(政府の)最高責任者は私だ。政府の答弁に私が責任を持って、その上で選挙で審判を受ける」と述べた。憲法解釈に関する政府見解は整合性が求められ、歴代内閣は内閣法制局の議論の積み重ねを尊重してきた。首相の発言は、それを覆して自ら解釈改憲を進める考えを示したものだ。首相主導で解釈改憲に踏み切れば、国民の自由や権利を守るため、政府を縛る憲法の立憲主義の否定になる」   続きを読む
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【古いツイートはこの形でサルベージします】
gryphonjapan@gryphonjapan
2月22日、読売新聞「政なび」つうコラムに、こんな指摘が出ていた
・安倍の「憲法解釈変更の最高責任者は私。選挙で国民の審判を受けるのは私」という発言が「立憲主義を否定」と批判されている。
・だが2010年、仙谷由人官房長官は法制局長答弁を認めず、閣僚に法令解釈に当たらせた(続く)

「憲法解釈は政治性を帯びざるを得ない。その時点の内閣が、責任を持った拳法解釈論を国民や国会に提示するのが、最も妥当な道だ」(2010年6月、記者会見)
同じこと言ってるのに、二重基準ではないか、と(続く)

どうだろう?さすがにそこまで整合性が無いとも思えず、これと安倍首相の言ってることはこの部分でちがう、という理路があると思うんだが……当時の記者会見記録とか、あとで探してみよう。ただこの「政なび」の指摘も紹介したほうがいいと思うので書いといた。 @gryphonjapan
posted at 19:41:31

やっちゃん@yacchan1202

読売新聞 今日の政なび。集団的自衛権の安倍首相の国会発言についてまたまた民主党がブーメラン。噛みついた民主党が政権当時に法政局長官の国会答弁を認めず、代わりに閣僚が法令解釈するようにしたのは民主党政権。当時の仙谷が記者会見で明言していた。枝野さん。忘れていたのですか?

2月22日@gryphonjapan
gryphonjapan@gryphonjapan

あ、さきに同じコラムを紹介したツイートがあったのでリンクを張っておく。
@yacchan1202  
https://twitter.com/yacchan1202/sttus/436993049571237888… @gryphonjapan
posted at 19:44:16

2月22日@gryphonjapan
gryphonjapan@gryphonjapan

これか。2月22日、読売が「こう言ってた民主党が『安倍は立憲主義否定』と攻撃するのは整合性がない」と主張。→“「憲法解釈は、政治性を帯びざるを得ない。その時点、その時点で内閣 が責任を持った憲法解釈…」” / “朝日新聞グローブ …” http://htn.to/nbtUqA
posted at 19:48:03

【資料】読売コラムが指摘した仙谷長官記者会見の発言、当時の記事。http://globe.asahi.com/feature/10061401_1.html…  「内閣法制局長官に憲法解釈などの国会答弁をさせない方針を続ける、その理由の説明だった。前行政刷新相の枝野幸男が兼ねていた「法令解釈担当」を自分が引き継ぐ」
posted at 19:50:05

2月22日@gryphonjapan
たぶん、民主にはなにかの反論の筋道があると思うんですよ。どういうふうな議論か推測しろ、と言われるとこっちは正直わからんけど。 @westinghouse565
posted at 19:52:40

Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

そういえば一寸関連して。 最近の憲法の話題で…読売が「安倍の『憲法解釈は私の責任』は立憲主義否定というが、民主の過去の発言や政策と基本同じやろ」と言い始めてますが、この読売の指摘って大体妥当なんでしょうか @takehiroohya http://t.co/o5NO10C2uj

2014-02-26 23:27:10
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リンク www.dpj.or.jp 【談話】憲法解釈をめぐる批判が政権時の言動と矛盾するとの指摘に対する反論 党憲法総合調査会の枝野幸男会長(衆院議員)は25日、「憲法解釈をめぐる批判が政権時の言動に矛盾する&
Takehiro OHYA @takehiroohya

@gryphonjapan (1)誰が責任者か(2)誰が実質的に判断するのか(3)責任者はその判断をどれだけ尊重すべきか、という次元に分けて考えるべきだと思うのですよ。

2014-02-26 23:46:25
Takehiro OHYA @takehiroohya

@westinghouse565 @gryphonjapan この民主党による反論は(1)内閣(2)法制局(3)基本的に尊重・誤り等については修正、という立場だったと主張しているのですが、であればなんで国会答弁を止めさせたのかなとか小沢さんそういう立場だったっけとか疑問はある。

2014-02-26 23:48:19
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

一種の不文律としての、法的、組織論的には下部機関だけど、実質的にそこの判断を一番尊重する・・・というのは困ることもあるがいいこともあるんですかね。慣習を重んじる英国とかにもあるのかも @takehiroohya

2014-02-26 23:49:11
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

ああそうだ、極端にいうと「自分で答弁するけど、そこでの意見はまったく法制局の見解どおりに語るから問題ありません」ってことじゃ二度手間な気がしたんだよなあ。  @takehiroohya @westinghouse565

2014-02-26 23:51:29
bn2 @bn2islander

@takehiroohya @westinghouse565 @gryphonjapan 個人的には民主党も自民党も言っている事に差はないかとは思いました。憲法の解釈に責任を持ちたがるのも興味深いですが

2014-02-26 23:51:30
Takehiro OHYA @takehiroohya

@gryphonjapan たとえば大学新設に係る設置審の扱いを見ると、最終的決定者は大臣であるが設置審に諮問すべきことが学校教育法に定められています。この場合、聞いたけど結論を理由なく覆すのでは諮問の意義がないので、大臣は適切な理由がない限り結論に拘束されると考えられます。

2014-02-26 23:54:34
Takehiro OHYA @takehiroohya

@gryphonjapan このように尊重すべきことの根拠が実定法上ある場合もあれば、単に慣習であることもあるかと。憲法問題について言うと法制局の権限は「意見を述べること」(内閣法制局設置法)なので、《法的には》ごく弱い拘束力しか認められていないようには見えます。

2014-02-26 23:56:12
Gryphon(INVISIBLE暫定的再起動 m-dojo) @gryphonjapan

田中真紀子氏の騒動だったか。 あれ確かに、自民党の側が「法律上はたしかに大臣に権限があると書いてるけど、それまでずっと審議会の判断を尊重してきただろ!」と批判していたので、むしろこういう点で自民党の矛盾をつつけるのかも・・・・ @takehiroohya

2014-02-26 23:57:10
Takehiro OHYA @takehiroohya

@gryphonjapan @westinghouse565 これを考えると「違うこと言うつもりだったから自分で答弁しようとしたんだろ?」とは思うよねと。逆にそうでなかったんなら法制局長官の答弁を再度認めた趣旨がよくわからない。まさか「伝声管も務まりませんでした」ではなかろうし。

2014-02-26 23:58:21
Takehiro OHYA @takehiroohya

@bn2islander @westinghouse565 @gryphonjapan まあ一つは、「民主党の見解」「自民党の見解」はないんだろうと。私自身は小沢さんなどは文字通り政治が主導するんだという立場だったろうと思いますが、枝野さんは違う立場だったと主張している。

2014-02-27 00:00:31
Takehiro OHYA @takehiroohya

@gryphonjapan 書いた通り、実は設置審答申の拘束性については条文で支えられています。その点が憲法解釈は弱い。しかも違憲判決が出たときに法制局が責任取ってきたわけでもないですからね……

2014-02-27 00:02:43
絶望党員 @zetuboutouin

@takehiroohya 「安部総理は三権分立を知らない」と言っている連中のほうが三権分立を知らないですよね。行政が暴走したら、司法と立法が掣肘するのが3三権分立なわけで。今回の発言は、あくまでも行政内の話であって、三権分立云々にまで話を広げると、逆に的確な批判ができなくなる。

2014-03-01 18:37:04
絶望党員 @zetuboutouin

@takehiroohya 今回の安部総理の発言に対する批判としては、「違憲判決食らったら覚悟しとけ」とか、「顧問弁護士の首をすげ替えてて暴走するアホ社長」とかのほうが的確な気がするんですが。

2014-03-01 18:40:42
bn2 @bn2islander

@zetuboutouin @takehiroohya 内閣総理大臣安倍晋三の暴走を、自民党総裁安倍晋三がストップできるとは個人的には思いませんので「日本はそもそも三権分立ではない」ということになりましょうか

2014-03-01 23:08:45
Yoko @y_futa

@takehiroohya 文化財保護行政の分野では、イングランドは独立行政法人が現業を担当していますが、スコットランドでは議会の下にあり、話を聞いたところ、イングランドの状況を見て、国の組織の方がよいと感じたため、と言っていました。違う対応をしたい感情もあるのでしょうか。

2014-03-02 22:19:01
Takehiro OHYA @takehiroohya

>RTs さてこの話。三権分立の建前から言えば行政の暴走を立法が止めるのは正しいという絶望党員氏の主張はその通りだが、現実問題として両方のトップは同じであって止まるものなのかというbn2氏の指摘も正しそう。両者の関係を考えるためのポイントはおそらく、三権分立という考え方。

2014-03-02 22:56:39
Takehiro OHYA @takehiroohya

常に連立政権ベースで「政府」が暴走すると「与党」が崩壊するというように、行政と立法に距離があるケースは考えられる。しかし多くの議院内閣制ではそこまで「与党」が不安定でもないので、立法と行政が対立することは考えにくい。むしろ議院内閣制は両者を一致させるためのものだったはず。

2014-03-02 22:59:51
Takehiro OHYA @takehiroohya

実は「三権分立」という考え方に問題があるというのが正解(のひとつ)。そもそもこの概念を生み出したモンテスキュー自身、イギリスの国制に対する誤解に依拠していたとも。きちんと「三権」を分離しているのも、大統領がまったく別のプロセスで選ばれるアメリカくらい。

2014-03-02 23:02:38
Takehiro OHYA @takehiroohya

「権力分立」が多くの国(社会主義除く)で採用されている原理で、比較的同等の三つを対抗させるタイプ(アメリカ型)と、大きな立法=行政連合に対するブレーキとして司法を位置付ける議院内閣制型がある、くらいがより正確な理解かと。「三権分立」は教育目的のわかりやすいフィクション、かな。

2014-03-02 23:05:32
Takehiro OHYA @takehiroohya

逆の話もできる。たとえば中華民国憲法は、「考試」(公務員人事)と「監察」(会計監査)を三権に並べて規定している。日本でも会計検査院は憲法上特殊な地位にあるし、人事院は行政の一部だが特別の地位を認められている。三権の中間的な機能を持つ独立行政委員会というのもある。

2014-03-02 23:10:47