『戦略読書日記』の素

一橋大MBA楠木建教授ご推薦の書物たち。
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楠木建 @kenkusunoki

三品さんの『戦略暴走』、タイトルがイイ。しかもこの後に『戦略独走』がひかえているというところ、痺れます!

2010-05-24 21:00:02
楠木建 @kenkusunoki

「マルコムX自伝」(上・下)を読む。前半がとくによい。

2010-05-09 13:39:54
楠木建 @kenkusunoki

【本】ジャン・ジャック・ルソー『孤独な散歩者の夢想』。ルソーの夢想。最晩年にたどり着いた境地。さすがにこれはキツい。この境地には絶対到達できないし、絶対到達したくない。20年後まだ生きていてヒジョーに不幸な境遇にあれば必ず再読する。

2015-03-07 18:48:01
楠木建 @kenkusunoki

【本】ジャン・ジャック・ルソー『孤独な散歩者の夢想』。ルソーの夢想。最晩年にたどり着いた境地。さすがにこれはキツい。この境地には絶対到達できないし、絶対到達したくない。20年後まだ生きていてヒジョーに不幸な境遇にあれば必ず再読する。

2015-03-07 18:48:01
楠木建 @kenkusunoki

【本】ジェフ・ベゾス他『巨大な夢をかなえる方法』。12人による卒業式スピーチ。ベゾス。深い洞察でヒジョーに面白くないことを言う。そこに独特の味わいがある。トム・ハンクス(好き勝手)やチャールズ・マンガ―(これぞジジイのアドバイス)がイイ。白眉はスコセッシ。これにはシビれた。

2015-03-05 13:29:53
楠木建 @kenkusunoki

【本】土井雅紹『最強の「先読み」投資メソッド』。投資指南書なのだが例によって文章に妙な味わいがある。後半のテクニカルな話は(何分自分で投資をしないので)別にして、1章のバブルについてのシニカルな論説がイイ。「毎月分配型投資信託は絶対に避けろ」というのはまったくその通りだと思う。

2015-03-04 16:16:45
楠木建 @kenkusunoki

【本】ポール・ウィリス『ハマータウンの野郎ども』。超絶名著。自由主義制度下でなお階級社会が存続するのは、労働階級が不自由な境遇を自由意思で選択するから。後半の抽象度をグッとあげた議論もイイ。日本の「階級」は単に財力といった表面的な話で文化的再生産の力は弱い。それは実に大切なこと。

2015-03-03 22:44:17
楠木建 @kenkusunoki

【本】池内了『宇宙論と神』。錬金術や自然魔術がむしろ近代科学を誘発したという成り行きが面白い。神と科学を関連づけると近代科学が法則記述に傾斜した理由がよくわかる。途中からフツーの天文学史の解説になる。

2015-03-01 20:02:09
楠木建 @kenkusunoki

【本】続き。「自己愛×物事を世間因習的な基準での優劣に押し込めて考える程度=俗物」だとすれば、著者は弩級の俗物の怪物。しかし江藤と違い世間にまったく迎合しない。すなわち孤高の俗物。矛盾を生きる。これこそが唯一無二の小谷野節の源泉。矛盾にこそ人間の真価がある。ホントに味わい深い。

2015-03-01 10:18:26
楠木建 @kenkusunoki

【本】小谷野敦『江藤淳と大江健三郎』。ダブル伝記。事実の記述にもかかわらず小谷野節が強烈に出まくる。これまでの著者の評伝比で10倍。すなわち10倍イイ。私小説ならぬ私伝記(自伝に非ず)の傑作。ただしダブルの効果は限定的。これは著者が構成というものにこだわらないことによると思う。

2015-03-01 09:59:37
楠木建 @kenkusunoki

【本】アンドリュー・ナゴルスキ『ヒトラーランド』。在独米国人がみたヒトラーとナチスドイツの台頭。大変に面白い。事実ではなく認知の年代記。視点設定が上手い。専制や戦争へと動いていく異常事態を渦中の人々がどう受け止めるのかがよくわかる。価値ある力作。アメリカンな独善性若干あり。

2015-02-21 21:46:04
楠木建 @kenkusunoki

【本】平井孝志『本質思考』。システムダイナミクスについての真っ当な話。指南書の形式をとっているがジッサイのところこれはセンスそのものなのでできる人は限られる。第1章がとくにイイ。

2015-02-18 12:37:36
楠木建 @kenkusunoki

【本】小谷野敦『グンはバスでウプサラに行く』。軽い小谷野節(女の美醜)が随所に入るがわりと普通の青春小説。後味よし。東大生の生態が面白い。勉強ができるだけに自意識が強い。心と頭と体と技のバランスが悪い。太宰さんは凡庸な女。

2015-02-15 22:37:10
楠木建 @kenkusunoki

【本】常見陽平『「就活」と日本社会:平等幻想を越えて』。新卒一括採用の選抜モデルの実証的記述。新卒一括に限らず就職についてはそもそも「平等」はあり得ないと思う。幻想を抱く方が間違っている。就職は相互選択。問題があるとすれば半分(以上だと思うが)は「受ける側」にある。

2015-02-12 16:59:58
楠木建 @kenkusunoki

【本】続き。もうひとつの味わいどころは新聞ジャーナリズムのイヤらしさ。「このままの幕引きは科学ジャーナリズムの敗北だ」。自分の仕事を重大視しすぎ。「正論」を声高に主張。世俗的功名心を「社会のため」で正当化。旧石器時代発掘捏造の報道と相似。マッチポンプ。気持ち悪くて実にイイ。

2015-02-08 11:28:41
楠木建 @kenkusunoki

【本】須田桃子『捏造の科学者:STAP細胞事件』。事件の内容がよくわかる。フツーに野心と功名心がありすぎる若者のありがちな不正。科学者もフツーの人間。こういう人は他にもいるはず。ただほとんどの場合それが表に出る前にきちんと潰される。さまざまな条件が重なり突っ走ったのが本件。

2015-02-08 11:16:49
楠木建 @kenkusunoki

【本】山口昌男『エノケンと菊谷栄:昭和精神史の隠れた水脈』。未完の遺稿。二人を軸にした歌舞音曲の群像史。浅草のローカリティ、当時の日本のヒップな若者の情熱。面白い話が満載。それにしても「僕は敵弾に倒れる最後の時迄レヴュウ人としてものを見るでせう」という菊谷の言葉に胸がつまる。

2015-02-07 10:36:31
楠木建 @kenkusunoki

【本】野見山暁治『アトリエ日記』。面白い人の面白い日記のはずだと思って読んだのだがあまりに淡白で面白くない。読むのが20年ばかり早すぎた。70になったら続篇と合わせて再読しよう。

2015-02-07 09:12:24
楠木建 @kenkusunoki

【本】森美術館『日本美術が笑う 』。南天棒「雲水托鉢図」がイイ。

2015-01-27 19:34:43
楠木建 @kenkusunoki

【本】森美術館『秘すれば花:東アジアの現代美術』。共通するところと違うところ。

2015-01-27 19:29:30
楠木建 @kenkusunoki

【本】ピーター・ウィットフィールド『世界図の歴史:人は地球をどのようにイメージしてきたか』。科学勃興をもたらしたルネッサンスの運動が科学的というよりも文学的だったというパラドクスが面白い。

2015-01-27 19:25:35
楠木建 @kenkusunoki

【本】伊集院静『無頼のススメ』。他者に頼らない生き方。イイ話。若干の雑味が混じる。それもまた人間。

2015-01-25 14:03:16
楠木建 @kenkusunoki

【本】鳥居みゆき『夜にはずっと深い夜を』。オチ至上主義の構えはイイが打率は3割。ところどころヒットエンドランが決まる。

2015-01-25 13:29:35
楠木建 @kenkusunoki

【本】小谷野敦「私小説版黒髪の匂う女」の連載(アメーバブログ)が完結。最終回、きっちり病んでいてイイ。吉川への狂気の思い入れ。よほどよかったのでしょう。私小説次回作が楽しみ。ヌエの書籍化も。

2015-01-18 22:49:43
楠木建 @kenkusunoki

【本】沢木耕太郎『王の闇』。文章があざとい。悪い方の昭和。ただ「ガリヴァー漂流」は面白かった。

2015-01-08 23:50:55