アイヌアニメ第三話『ニタイパカイェ』解説

丹菊逸治 @itangiku

@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。さて解説に戻る。ポイヤウンペは親がいない孤児であり、この岩山の洞窟でニタイパカイェというこの男性に育てられた。そこへシヌタプカの戦士たちが襲撃してきた。ニタイパカイェの率いる軍勢は次々にやられている。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。ドン、ドンと響く音は味方が次々に殺されたときに魂が飛び去る音、白い航跡は殺された死者の魂が飛び去る様子である。まるで花火大会のようだが、戦場の音が響くのは叙事詩の出だしとして定番の描写。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。「空を飛んでいく魂の形状」はよくわからないが、「人間の姿をしている」と明確に描写されていないので、白い光球で表現してみた。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。ニタイパカイェの着ている青と灰色の鎧は全くの想像。ただ、実際に残されている鎧（ハヨクペ、あるいはペッチ）の「板綴り式」をデザイン的に取り入れた。ニタイパカイェの居城である洞窟内部のデザインは全くの想像。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。鎧が全身鎧なのは叙事詩では珍しくは無い。実際の叙事詩では様々な鎧（ハヨクペ）が登場する。中には岩の塊のようなものや、トゲだらけのもの、鳥の格好をしたもの、蛇体などまである。想像上の鎧なので仕方ない。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。ポイヤウンペの鎧は金色。前回の「ルロアイカムイ」では「小袖（こそで）」だったが、今回のものは「鎧（よろい）」。想像上のものなのでデザインはオリジナルだが、叙事詩の描写を少しずつ反映させてある。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。まず全身鎧であること。「平らな金属板」という描写から角ばった金属板のイメージ。ラッチがあり、模様が少しある。小袖のイメージを腰部に残した。「スカート」の内側にさらに装甲があるつもり。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。兜は平らなヘルメット状。ポンカサ「小さな笠」と呼ばれるので大型ではない。話によってはカッコウやキツネの彫刻があるが、むしろ刀をそらしたりすることから凹凸の少ない形状に。彫刻の名残としてシンプルな模様を少し。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。また、いろいろと飾りがあるようなので、とりあえずあちこちに小さな金属板を垂らしてみた。ちなみにこの鎧は孤児であるポイヤウンペが親から受け継いだ唯一のものである。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。「強敵は俺の初陣にもってこいだ」というポイヤウンペにニタイパカイェが「さすが戦士の血筋」という。これはポイヤウンペの親が戦士であることを示している。この辺りは全く原作通り。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。なお、ニタイパカイェは「この刀を持って暴れてこい」と刀を渡すが、アイヌ語では「この悪神の刀で」と言っている。アイヌ語が分かる人はここでニタイパカイェの正体が判ってしまう（笑）。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。帯はウウォッカネクッ「お互いに掛けてある金属の帯」という難物。樺太の女性用腰帯という説もあるけれど、今回はササン朝ペルシアなんかの金属製ベルトを想定。

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。想像の元にしたのは例えばこんな帯。 http://t.co/AEFJYn7NUw http://t.co/TCLRiLwhXo

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。樺太の金帯は飾り帯で、基本的には女性用。ちなみにこれを「シャーマンの帯」とするのは別の民族で、アイヌではない。　http://t.co/OiqX9VDw4Y http://t.co/cJWvxs3ALb

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@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。結果的にウウォッカネクッ「お互いにひっかかった金属製の帯」のデザインは仮面ライダーの変身ベルトみたいなものになった。伝統的に舶来モノ（和モノ）にみられる「巴紋」を入れたらなおさら。

丹菊逸治 @itangiku

@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。叙事詩の描写では金属製ベルトの下に刀を差すが不合理。現実の「アイヌの刀」もかつては帯にさすのではなく、帯に縛り付けるか専用の帯で吊るした可能性が高い。今回は「金属製ベルトから金具で下げてある」という設定に。

丹菊逸治 @itangiku

@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。さて話に戻ると、ポイヤウンペは空を飛んで戦場に向かう。この辺りは原作通り。戦場に突入すると、青と灰色のニタイパカイェ軍が駆け抜けていく。叙事詩の敵の軍勢（モブキャラ）の姿形はあまり描写されないのが通例。

丹菊逸治 @itangiku

@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。敵は人間や、人間の姿をした悪神たちである。だが、叙事詩によっては化物も登場する。この話では明確に化物だとは描写されていないが、定番の「怪鳥」と「蛇体」を出した。

丹菊逸治 @itangiku

@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。それに「犬についた虫まで切った」という定型句からちょっとしたお遊びで虫型も登場させた。これに限っては完全なオリジナル。「虫型の化物」が叙事詩に登場するわけではない。

丹菊逸治 @itangiku

@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。モブ戦士の鎧は想像だが、ニタイパカイェとデザインを揃えてある。刀で戦うのは原作通り。顔を隠してあって若干ロボットめいているのは、やられ役だから。叙事詩であまり原作通りにするとグロ表現が強烈過ぎるので。

丹菊逸治 @itangiku

@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。だって、叙事詩の戦闘描写では刀で切りまくりで、バラバラ死体続出だもの。肉をそいで骨だけにしたり、「内臓の抜き合い」をしたり。それは無理だろってくらいのグロ。

丹菊逸治 @itangiku

@itangiku アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』ネタバレ解説。さて、力尽きたので、今日はこの辺で終了。次回は「襲撃してきたシヌタプカの３人の戦士たち」の登場から。

丹菊逸治 @itangiku

アイヌアニメ２。第三話『ニタイパカイェ』。アイヌの叙事詩「ユカラ」（いわゆるユーカラ）を忠実にアニメ化。日本語音声版　https://t.co/9Go1Qmusru アイヌ語音声日本語字幕版　https://t.co/DOd8UTt3Ng