【腐向け】黒髪の軍人と金髪の青年

なんか増えそうな気がしたので
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@kai3years

【1/4】嫌がる彼を宥め賺して、左の腕に頭を載せさせ、抱き合って眠った、…まではよかったが。「動かない」「だから言ったろう」いかにも呆れた顔をして、それでも腕を揉み、さすってくれるから、やはりどこまでも優しい男だ。「蜜月麻痺って奴だね」「喜ぶな。利き腕だったらどうするつもりだ」

2014-06-04 10:55:20
@kai3years

【2/4】「だから左にしたじゃないか」「妥協する点が違うだろう…」せっかく撫でてもらっているのに、ほとんど感覚がないのが惜しい。「とにかく、不自然な状態で固まらないように、気を付けておけ。時間が経てば治るものだからな」「ふーん」「何だ」「いや、ずいぶんと、詳しいんだなと思ってね」

2014-06-04 10:55:26
@kai3years

【3/4】ミュラーが腕を痺れさせているところなど見たことがないが、自分の知らない場所や相手には、そういうこともあったのだろうか。「この逞しい腕を動かなくするとは、その日のキミは、よほど長時間、枕になっていたのかな?」からかう口調で尋ねると、何故か、大きな溜め息を吐かれた。

2014-06-04 10:55:33
@kai3years

【4/4】「時間はたいしたものではない。問題は腕の方だ」「ん?」「本格的に鍛え始める前だったからな」「おや」それは、つまり。「き・さ・ま・の・せ・い・だ」二本の親指で口をみにょーんと真横に広げられながら、オリビエは唇で表現できない笑みを、最大限、目で表した。

2014-06-04 10:55:39
@kai3years

ミュラオリ。ネタをくださったざべすさんに

2014-06-04 10:55:50
@kai3years

一本だけを引いたつもりが、二本ほど余計に抜いてしまった。「だっ」仰け反ったオリビエが、涙目をして振り返る。そのさまを視界の隅に入れつつ、ミュラーはそれを光に透かした。「いきなり何をするんだい、キミは」「いや…」自分のものとは違い、本来の色と大きな違いはないが、確かに。「白髪だな」

2014-06-04 19:26:52
@kai3years

ミュラオリ(?)。白髪は萌えアイテム

2014-06-04 19:27:40
@kai3years

三十路どころかジジイになっても余裕で愛せますしおすし。金髪は少しずつ銀色に変わり、ぺらい体はますます薄くなり、でも頭は昔より切れるし口はいよいよ達者、空気を読みすぎて逆に読まない

2014-06-04 19:31:38
@kai3years

食は細くなり酒量も減ったが代わりに紅茶をゆっくり楽しみ、政治的には弟妹のお膳立てをして自らは縁の下、見た目はゼクス少将みたいになったけど相変わらず護衛の位置にいるミュラーさんといつものやりとり

2014-06-04 19:33:35
@kai3years

萌えない訳がない(断言

2014-06-04 19:33:45
@kai3years

【1/4】背中を預ければ支えてくれる、軽口を叩けば応じてくれる、抱きつけば引き剥がしてくれる。それらには確かに彼なりの感情が見てとれるのに、柔らかく頬に触れた瞬間、すうっと引き締まる顔が切ない。それはミュラーの「立場」の貌で、その立場にいる「彼」の貌は、鳴りを潜めてしまっている。

2014-06-13 00:15:29
@kai3years

【2/4】「無理強いしたい訳じゃないんだ」「そんなことは解っている」「キミを愛しているんだよ」「そのことも疑ってはいない」「だったら」どうして、と問い詰めたいが、彼の口から答えを聞き出すことは絶対にできないだろう。ミュラー自身が未だ答えを定められてはいないからだ。

2014-06-13 00:15:49
@kai3years

【3/4】ならば、彼が答えを出すまで、気長に待てばいいのだろうが、…二人きりの部屋、すぐ目の前に、この世の誰より愛しく思う男が立っているというのに、その身に触れたいという欲求に抗える者など、存在するのか。「ミュラー…」名を呼び、唇を封じ、ベッドに座らせ、そして、押し倒す。

2014-06-13 00:16:12
@kai3years

【4/4】仰向けになった唇へ二度目のキスを落としてから、ゆっくりと軍服に指をかけると、ようやく、ミュラーの表情が動いた。気遣うような、哀れむような、優しい眼差しに心がとろけるが、欲しいのは、そんなものじゃない。「言ってくれないか。我慢の利かない奴だって、いつものように、笑ってさ」

2014-06-13 00:16:15
@kai3years

私にしては珍しくオリミュラ。従×主の魅力は主による許しと従の抱える背徳だが、主×従の魅力は主からの好意が従者への命令や慰めに変質してしまうこと

2014-06-13 00:18:45
@kai3years

【1/5】閨の作法を学んだ夜明けに、必ず、オリビエは部屋に来る。最初は覚えた手管を試そうとしているのかと勘繰ったが、むしろされるがままを好んで乱れる姿に、その気配はない。「嫌なのか」「うん?」半端にほどけた衣服は確かに大人のものだが、中身の歳は子供に近く、心身ともに発展途上だ。

2014-06-13 17:11:25
@kai3years

【2/5】「ああ…お勉強のこと?」ミュラーが避けた言葉を巧みにぼやかし、オリビエは笑う。「嫌でも嫌いでもないよ。いつかは必要な知識だし、正確なものを教えてくれる環境には、むしろ感謝している」絹の袖からするりと抜けた手は細く、伸び切ってすらいない。「キミにはつらそうに見えるのかい」

2014-06-13 17:11:40
@kai3years

【3/5】「そういう訳ではないが」「では何故、直後に自分のところへ来るのだろうか。こういう訳だね」頭の回転は、そこらの大人よりずっと速いが。「溜まったストレスの捌け口を求めて来ている訳では決してないから、その点は安心してくれたまえ」ふふん、と笑った唇を塞ぎ、強引に息を上げてやる。

2014-06-13 17:11:56
@kai3years

【4/5】暴れる真似はしたものの、すぐにとろりと視線を蕩かして腕を巻きつけてきたオリビエは、濡れた唇を満足そうに舐めてから、やがて「そうだね」と言った。「麗しのレディを満足させる手管を学ぶのは楽しいが、…同時に、満足させたくなってしまうのかもしれない」「誰をだ」「麗しのボク」

2014-06-13 17:12:26
@kai3years

【5/5】「言っていろ」こちらの渋面を茶化して笑う、いとけない子供の表情と、こちらの愛撫に吐息を漏らす、艶を持つ大人の表情と。「要は、お勉強とは別に、したいんだよ。…ボクだって、好きな人とね」それは子供の本音なのか、大人の口説き文句なのか。言葉は耳許で囁かれ、表情は窺えなかった。

2014-06-13 17:12:32
@kai3years

ミュラオリ。オリビエは十三歳くらい

2014-06-13 17:12:59
@kai3years

十六歳のクローゼに縁談が持ち上がったんだから、政略結婚バリバリ残ってそうなエレボニアでは、もっと若いうちからあるだろう。となればこのくらいの年齢から男子は仕込まれるんじゃなかろか

2014-06-13 17:15:17
@kai3years

高貴な方々は「相手の肌を傷つけない」よう注意するみたいですね、優しさからというよりは、アレだ、品質保証的な意味で

2014-06-13 17:17:34
@kai3years

13歳でやることやってるオリビエを書いたらふと気になって、子供の歯の生え変わる時期について調べてみたら、第二大臼歯(奥から二番目の歯)が生えてくるのは11~13歳くらいって書いてあって、やることやってるのに「新しい歯が生えてきたよ」と言い出すオリビエ(13)すげえ萌えるな!?って

2014-06-13 19:53:14
@kai3years

そうか幼馴染みものだと「相手の抜けた歯を貰う」という描写ができるのか、開眼した

2014-06-13 19:57:11
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