【ニンジャスレイヤー二次創作】 帰ってきた女 #4+予告
路地うらはひどいありさまだ。そこらぢゅうに元にんげんのかけらが飛びちり、かべはかんしゃくを起こしたピカソが絵の具をぶちまけたみたいなあんばいだった。ころがったどう体からこぼれたはらわたからは、もういやな臭いが漂ってきた。まだゆげが立っているというのに。 146
2014-05-20 00:07:08いずれ、このカラテモンスターもこんな具合になるだろう。モンスターはひとを襲うからモンスターになるのだ、ひとを襲わないモンスターはただのアニマルだ。そしてモンスターはヒーローにうちたおされるのだ。それがものがたりというものだろう? 147
2014-05-20 00:21:12いつかおれも、こんなふうに、どぶ臭いろじ裏ではらの中みをさらすことになるだろう。おれは、その日がたのしみだ。 148
2014-05-20 00:25:58「おう、おう、なんてことだ」 おっとり刀でかけつけたノボセは、ぼう然として現場をみていた。30人からの、うでっこきのデッガーをあつめたというのに、このありさまはなんだ?いきている者はいないし、バラバラになっていない者もいない 149
2014-05-21 22:04:08「こんなひどいのを見たことがあるか?」 ノボセは同行させた新人にこえをかけたが、新人はドブにヘドを飲ませるのに手いっぱいだった。こいつはあとなん回、胃のなかみをからっぽにしたら一人前になるんだろうか? 150
2014-05-21 23:06:30それはともかく、そこそこ修羅場をくぐっちゃあいるとは自負しているが、これはそのなかでもなかなかだ。しょうじきに言えば、めをそむけたくてたまらない。だからといって調べないわけにはいかない。 151
2014-05-21 23:39:23このあわれな、このおいぼれのみこみの甘さからころしてしまった男たちの死体をひっくりかえさないわけにはいかないのだ。おっと、こいつはなんだ?みたことない金属でできている円盤だ。4つのべつな方向にとんがりがはえている。 152
2014-05-22 00:00:27円盤のふちはひどく薄く、刃物のようだ。適度なおもさで、なげればよく飛びそうだ。わしはこのしろものをしっているぞ、これはスリケンというやつだ。スリケンというのはおとぎ話にでてくるニンジャの武器だ。 153
2014-05-22 22:51:10なんでこんなとこに、そんなオモチャがある?あたまのおかしなヨタモノが、ニンジャになったつもりでスリケンを作ったのだろうか?ためすすがめつしているうちに、そのスリケンはボロボロとくずれてしまった。これは重要な証拠になるのだろうか? 154
2014-05-24 06:26:05ノボセはおかしなものを見すぎたのだと思った。スリケンみたいなものがあったというだけでニンジャが実在すると?バカバカしい。だか、サカキ・ワタナベがおそろしい相手だということをあらためて思い知った。こんどはバイオパンダや殺人マグロのむれを相手するようにしなきゃならん。 155
2014-05-24 06:31:01それにしたって、人間が人間をここまでバラバラにできるものだろうか?すでで戦うおとこたちとしては、スモトリがいちばん力が強いにちがいない。だが、ケンドー型装甲服を着こんだデッガーをバラバラにするなどどれほどちからがいるものか 156
2014-05-25 16:54:51ノボセはだんだんニンジャの存在を信じはじめていた。正体はカラテモンスターかもしれないし、違法改造した全身サイボーグかもしれない。あるいは、タマチャン・ジャングルからまぎれこんできたバイオ生物かもしれない。 157
2014-05-25 23:18:31とにかく、わしらのしらないなにか、とてつもなく力が強くたくましく、タフななにかがネオサイタマにいるのだ。それらはきっと、最初はめだたないところから始めたにちがいない。それからだんだんと、雨水のしずくが岩をけずるようにネオサイタマにくいこんできたのだ。 158
2014-05-25 23:33:35岩にあなは開いたのだろうか?それともまだしばらくは耐えるのだろうか?どちらにせよ、そいつらとやりあう準備が必要だ。 159
2014-05-25 23:46:21サカキ・ワタナベはつらい一時を終え、ねぐらへとかえりつこうとした。かれの心はこんや起きたことに対する不満でいっぱいだった。やれやれ、なんとしんどい仕事だったことか!なんだってわかれた自分のヨメとムスメにあうのをじゃまされなきゃいけないんだ! 160
2014-05-27 00:54:32けどまあ、オハギ中毒のやどなしなど、世間の目というやつにはずいぶんとわるく見えるにちがいない。いまや心やすまるわがやとなった、あのどぶ臭い下水から、おれはでていかねばならないのだ。 161
2014-05-27 01:17:47いつかおれの血からアンコのどくがなくなり、やねとかべがある部屋にすみ、いくばくかのかねを手にできたら、そのときこそヨメとムスメにあいにいくのだ。 162 【つづく】
2014-05-27 02:22:13路上生活を続け、アルコールに溺れる日々を続けるインターラプター。そこへザイバツへ復帰したシーホースから、ザイバツの把握していないZBR販路を潰すよう依頼される。販路を追い、シコクへたどり着いたインターラプターはそこで取り残された老人たちと一時の交流を得る。
2014-05-27 02:22:37だがそれは、新たな虐殺のはじまりでしかなかった! キミもインターラプターとやけ酒を呷り、オハギを食べよう! インターラプター地獄篇 第二話 「デスロード・死国」 おれの気が向いた時に更新! がんがん殺す、ぶっ殺す
2014-05-27 02:23:02