しゅーにゃんが古語版れりごーの話をわからないなりにしてみた。

平安期の日本語で歌われた「Let it go」が面白かったので、自分が母に書き当てた自分訳と照らし合わせながら、この曲についていろいろテキトーに思いをはせてみたの巻。 曲だけでなく、そこからくるイメージを通して様々な疑問を思いついてもみる。
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難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

「強度」とよく言われるこの部分は、ぶっちゃけ早い話言葉にしちゃいけない。ウィトゲンシュタインでいうとこの「語り得ぬ」ことの領域であり、デリダいうとこの「テクストの外部」の領域である(あの「テクストに外部はない」もそのままとるのはダウトだぞ)。

2014-05-28 09:51:09
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

そういう部分は、意味がどうこうより先に、まず響きを感じることが重要。みんななぜ巣レイヤーズのリナの呪文を必死に覚えたんすか?あれがかっこよかったからじゃないっすか?意味が分かるからじゃないっすよね?強そうな感じがした(実際に力を込められた言葉だったから)だよね?

2014-05-28 09:52:26
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

それを、わざわざ訳して言おうとなんてしたか?という次元。 同様のことが本場の古語にも言えるんで、そのまま読む(誤解なら誤解でも構わん、そこで初めて「訳」という確認をするだけだ)こともまた、重要じゃないのか? というわけで。

2014-05-28 09:53:52
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

というより、もとよりそうしたメディア上に出るアレンジ古語と、古文の授業に出てくる定型表現をちょっとおさえてて、なおかつ英語の歌詞がわかってれば、親近感は湧くわけですよ*^^*

2014-05-28 09:56:45


「同じ」効果ではない。私はそう書いたが、正しくはそうではない。
「同種の」効果であるのならより精確である。
何故なら、古文の文章を実際に良く学び、良く理解したうえで古語を「古語として=平安時代の普通の言葉として」聞いた場合の「強度」と、
そうではなく「古文」の知識があまりない状態で「現代からみた格調の高そうな言葉」として聞いた場合の「強度」
は同じ性格を持たないから。古語訳著者の人も、

『それにしても演歌や時代劇っぽいという人もいるのね。自分の中ではたんに文法がちょっと違う別言語という感覚だな。だから雅楽とか民謡歌手にとかより、思いっきり今ふうに歌って古文を現代によみがえらせるみたいな感じがいいな。 』(古語版れりごー初代まとめより引用)

と書いていて、強度が古語への認知度によって変化していることが言及されている。

ただ、此処で僕が言いたかったことは、その本質的内容如何よりも、まずこの言葉を聴くことで、いつも使っている言語とは違う感じ…そう、まさにこの「感じ」を体感するという、肌身での言語への感覚を「古語」において実感するという体験であり、この体験を得る、という美的体験一般に関しては
『古語を一つの普通の言葉として話す』場合も
『外国の言葉か時代劇のように感じる』場合も
『スレイヤーズの呪文に別様の感覚を感じる』場合も
同種の「強度」によるものがあるぞ、と言う事だった。
強度の種類の違い…というか、こうした「言語を体感する」ことによって触れるものの、内部のミクロな違いは
『差異』と哲学用語では呼んだりするが、まさにここで重要になっているのは、古語という新鮮な言語に触れることで、それまでになかった感性を自分の外側から獲得し、繰り返しそれを受け取ること(此方は反復と言う)でその「差異」を能動的に変化させていこうとすることにある。
(ドゥルーズで言う「差異と反覆」とは此の事だ)

古語に触れる、ことで新しい言葉の使い方、言語の広さ、手触り、感覚を経験する。その際に、いきなりわかってなくてもいいから、まず聴いて、触れ、そして理解してもさらに触れ…とイメージを繰り広げる糧としていく。
その際には、古語でもスレイヤーズの呪文でも、ゲーテの和訳詩文でも、種多く読めば読むだけ広がって行くのである。
(まとめの後ろの方でも”何故詩的表現が忌まれるか”という、これに関わる日本の言語感性の事情の問題を呈示してるので繋がりを感じられる方もいられるかと思う)
言語使用の本質的な能力向上=感性を育てるのには、こうした差異と反覆が重要なのだ、と言う事が言いたかった。

難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

そいでもって、名訳からスタート切っている。 『山颪(やまおろし)漏る木(こ)の下風は神にはえ隠さじ』 え…じ ←これはワンペアでCouldn'tの意。アレンデールで信仰してる神がいかがなもんかは知らんけども(^^;

2014-05-28 09:59:02
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

それさえわかればあとはピンと来るのは「木の風」の部分。 風というのは外界にもいくらでも吹いてて、この曲の最中もびゅーびゅー吹いてるわけですが、そのなかでも特称されてるのだから、自分の中だけの主観的な比喩的な「風」であるわけで。

2014-05-28 10:00:08
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

だから英語でもStorm inside(内側に吹く風)。 とくると、「木の風」は読み方からして実は掛詞なんじゃないかと思えてくる。つまり、エルサの内部に吹く「この(私の中に吹く)風」。

2014-05-28 10:00:56
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

「掛詞」と聞くだけで(知ってるか如何問わず)古語の修辞法、という事が連想できればいきなりはっとする部分。のっけから掛詞でスタートしたよ!というわけで、古語版というアナーキーな作品に真剣に魅入らせるつかみはバッチリだったわけです。

2014-05-28 10:02:10

Don't let them in, don't let them see.
(会ってはいけないとか、見てはいけないとか、)
Be the good girl you always have to be.
(良い子にしてなさい、いつもそうしてるでしょうとか)
Conceal don't feel, don't let them know.
(悩んでいるなんて誰にも思われないようにしなさいなんて)
Well, now they know!
(ええ、もうそんなのどうでもいいのよ)

難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

『Well now they know』 Bメロの展開部の末部で出るやつ。これも難訳。周囲に「知られないように自分を隠し続けろ」と言われてたけど『もう知られちまったじゃねえか!』っていう感じで振り放っている。

2014-05-28 10:03:35
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

んでそれをそのままは現代語で書けない。大体、その前の3行が、エルサの口調のものではなく、「彼女が聞いてきた言いつけの口調」を彼女がコピってるもの。

2014-05-28 10:04:15
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

「中に入れちゃダメ、見せちゃダメ、 いつものようにいい子にしてろとか、 動揺したり周りに自分を悟られないようにしろだとか、」 やや文句っぽく言ってる。とくると、直後の1行に来る訳はこれしかない、って思ったのが

2014-05-28 10:06:48
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

「ええ、そんなこともうどうでもいいの!」 とこういう形になった。 知られちゃったし吹っ切れた、というわけでもないし、たぶん知られなくても自分を解き放ちたければこうしてたろうし、直後のれりごーに繋がる今っ子風の物言いなので。

2014-05-28 10:08:23
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

古文だとこうなってる。 『なさせそ、な見えそ つねには用意すべし』 な…そ は、~するな、つまりMust not=Don'tの意。 第1連で連続させてるところに工夫がある。 英語版でもDon' -in,Don't -iiと頭脚の音韻を揃えているところに対応させている。

2014-05-28 10:10:45
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

そしてWell~の部分、ここでも古語の面目躍如。 「いかでか」←4文字すっきり。 如何は現代でも使う言葉なので意味がすぐ思い浮かぶ。 文字通りに読み取ってもしっかりさっきの現代語訳と通じ合うのでシンパシーを感じてうれしかった。

2014-05-28 10:25:02
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

「いかでか」 →どうすりゃええんですか≒もうどうしようもないじゃん! まさに「ええ、もうそんなのどうでもいいのよ!」そのもの。 古語に嫉妬したくなります、はい。

2014-05-28 10:25:44

Let it go, let it go.
(さあ行こう、思うままに)
Can't hold it back anymore.
(何ものも私を止める事なんてできないのだから)
Let it go, let it go.
(行きましょう、思うままに)
Turn away and slam the door.
(過去の扉はばたんと閉じてしまいましょう)
I don't care what they're going to say.
(彼らが何を言ってこようが、私は気にも留めてやらないわ)
Let the storm rage on.
(吹雪よ舞い上がれ)
The cold never bothered me anyway.
(ええ、寒さなんて全然平気だもの)

難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

★Let it go, let it go 「ありのままで」(現代語歌詞) 「ままよ、ままよ」(古文歌詞) さてここ。実は超重要だったんですが。おなじみのれりごー。

2014-05-28 10:27:04
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

現代日本語の「ありのまま」では、どうしてもうまく訳せてないであろう部分である。 と、僕が思う理由は、実はこの「ありのまま」って、ビートルズの「Let it be」もそうよく訳されてるのである。 この日本語訳がビートルズの訳意識したかどうかは知らないけども、 それはそれで問題。

2014-05-28 10:28:55
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

Let it beとLet it goでは、天地ほどの差がある。 BeがGoになるだけでそのニュアンスの含みは違ってくるのだが、これが「ありのまま」で共通しているのは誠に悔しい。

2014-05-28 10:31:15
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

Let it beの意味合いはどういうものだったろうか。確かいっぱいいろんなつらいことがあっても、女神様(てかマリア様)が助けてくれるよ、だからありのままでいいんだよ とかそういう意味合いだった。

2014-05-28 10:32:50
難題の預言者、悉若無@いりやらさんどるあはれなり @L_O_Nihilum

つまりどっかかんか諦観的な「ありのまま」なわけ。これは自分を変えていく(というか隠していた自分をさらけ出す)という能動的な「Let it go」じゃない。日本語版の歌詞は全体的にこっち側にとれるような歌詞にもなっちゃってるんで、なおさら違和感がある。

2014-05-28 10:33:55
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