【宮武外骨】 電子復刻事始~奇態流行史の作り方 【廢姓外骨】
奇態流行史がようやく完成しましたヽ(´∇`)ノ
今気付いたんだけど、一応、奇態流行史リリースし終わったので、糸を解いた状態で保管中の底本を、そろそろ綴じ直すべきな気がした。湿気の多いシーズンが近づいてくることですし。とりあえず、古い糸はさすがにぼろっぼろだったので既に処分済み。絹糸で綴じ直そうかと思います(`・ω・´)
2014-05-30 04:00:23奇態流行史制作レポート
#奇態流行史 リリースまでの苦難の道wというか、「古書の電子復刻」の手順レポートを、ニョキニョキ☆パンチで連載しておりました。 だいぶ進んできたので、第一回から順番に。 ■奇態流行史の場合 blog.livedoor.jp/takenoko_shobo…
2014-05-30 04:04:39僕は普段文庫本の仕事が多いので、 40字×16行=640字(全角)=1頁 っていうのが、概ねの目安になってるんだけど、奇態流行史は、 1行26文字×20行×2段組×113頁(本文。のべでは127頁)。 1頁=1040字として(外骨は改行あまりしない人)文庫換算だと250頁くらい。
2014-05-30 04:06:49まあ、実際には挿絵が入ったりもするので、もう少し少ないだろうとは思う。挿絵は120点くらいありましたw 前作「猥褻風俗史」が総ルビだったんで、もしこれも総ルビだったら惨死確実だったけど、基本的には難字以外はルビなし本でした。文体も割と平易で読みやすい。
2014-05-30 04:08:09電子復刻事始 その5-1■底本の確保
電子復刻事始 その5-1■底本の確保 blog.livedoor.jp/takenoko_shobo… 第一回は底本確保回。奇態流行史は国立国会図書館の近代デジタルライブラリでもスキャンデータが公開されてるんだけど、これがものごっつ読みにくい。文字潰れてたり滲んでたりで。
2014-05-30 04:09:54しかもあれ、PCでの閲覧が前提になってて、スマホとかで読むのはちょい無理。しかも、スキャンデータサイズを小さくすることが必須なせいか、OCRかけるのにはおよそ不向きなので、底本になる原本を探して購入しました。昭和4年の四刷。3000円を超えるくらいの金額。
2014-05-30 04:11:36今、Amazonで扱われてる古書は4000円になってるけど、所謂「稀覯本」としてはこれは安い部類に入る。届いた本は比較的キレイだったけど、表紙とかに染みがあったり折り目があったり、奥付に鉛筆書きで書き込みがあったりしたので、それで値がそこそこだったんだろな、と。
2014-05-30 04:12:53電子復刻事始 その5-2■底本のスキャン
電子復刻事始 その5-2■底本のスキャン blog.livedoor.jp/takenoko_shobo… で、底本を分解してスキャン。糸綴じ和装本なので、糸を切れば裁断せずに分解できました。 livedoor.blogimg.jp/takenoko_shobo…
2014-05-30 04:14:29つまりこれ、全部手作業製本だったわけだよなあ……。表紙は特に印刷物にはなってなくて、「奇態流行史 全」のタイトル部分は、別刷りしたものを貼り付けてあった。著者名の記入はなし。染みはあるけど黴はなし。内部の日焼けも少ない。
2014-05-30 04:15:41ただ、何分にも85年も前の本なので、接着剤などは使ってないにも拘わらず、綴じ代のあたりがちょっとくっついてた。これを破かないようにぱりぱり剥がすのは、ちょっと緊張しました。
2014-05-30 04:16:59底本のスキャンは、普通の本だったらScanSnapで裏表一気にガーってやるんだけど、紙の状態が今の本と違うこと、厚みが違うこと、万一詰まったらアウチ、ってことを鑑みて、フラットベッドスキャナーでスキャンします。つか、これのためにフラットベッドスキャナー買い直したorz
2014-05-30 04:18:12底本代とスキャナー代で、もう結構な原材料費というかコストがいってる気がしますが気にしない。元取れるほど売れたらいいなあ(^^;)
2014-05-30 04:19:16一方でさ、「知識が埋もれるのは残念だ」って人のほうは、別の魔物が潜んでるんだよね。 QT @koalaclaw: @azukiglg まぁ内容の云々にかかわらず紙であることに拘る読者(いや、投資者か。でなければ思い出補正された者)なら、そもそも電子書籍で再版されても購入せんので気
2014-05-30 04:20:09「著作権が切れて自由に読めるようになったものは公共財なのだから、金を取らずに無料で利用できるように配布公開すべきだ。青空文庫はそうしている」っていう。 QT @koalaclaw: @azukiglg まぁ内容の云々にかかわらず紙であることに拘る読者(いや、投資者か。でなければ思
2014-05-30 04:20:52これはこれで一理あるとは思う。読者の立場に立ったら、僕だってタダのほうがずっといいw ただ、その論理で行くと、著作権切れ書籍の電子化は今以上に進まなくなると思う。ボランティアの篤志に依存する形の作業は、「ボランティアが手を挙げないもの」については進まないことになる。
2014-05-30 04:22:00ボランティアは仕事でやってるわけじゃないから、どのくらい掛かろうが、極論すれば「完成せずに放り出そうが」、それを咎められることはない。好きな本だけに手を挙げるのも許される。自分が読みたいわけではない本を電子化する労を「取らないと行けない義理」はない。
2014-05-30 04:22:55「ボランティア=タダ働き」しろ、って強いると、「しんどいからやらない」という理由で選ばれないまま埋もれていくものがむしろ増えていく。
2014-05-30 04:24:00例えば、青空文庫にも宮武外骨作品はあって、「一圓本流行の害毒と其裏面談」は初分前から公開されている。ID:385なのでかなり早い時期ではないかと思う。もう1冊、「賭博史」は作業中となっている。これは、我々が「猥褻風俗史」に取りかかった頃から作業中だった。
2014-05-30 04:25:12奇態流行史を終えてもまだ作業中のままということは、これは恐らくエターナルに入ってると見て良いと思う。誰かが作業中の間は並行して同じ本の作業に手を挙げる人は少なかろうし、この人が消息を絶ってしまうと、これはもう完全に止まってしまう。ボランティア依存の盲点だと思う。
2014-05-30 04:26:20奇態流行史は、底本確保、スキャン、OCR、文字直し、タグ入れ、校正、挿画トリミングとリサイズ、表紙装幀……などなど色々手が入っていて、本業の合間合間を縫っての作業で完成までに半年近く掛かっている。これは今年に入ってからずっとぼやいてたお馴染みの話。
2014-05-30 04:27:59