【宮武外骨】 電子復刻事始~奇態流行史の作り方 【廢姓外骨】

苦節半年、奇態流行史がようやくできたので、「古書・稀覯本を電子書籍に仕立て直すまで」の手順をさらっとおさらいしてみた。 昭和平成に絶版になった本の場合でも、基本的な手順は同じです(・ω・) 【奇態流行史】 http://amzn.to/1mH2I8G 続きを読む
奇態流行史 電子書籍 宮武外骨 廢姓外骨 本日のゴゴゴ 竹の子書房
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奇態流行史がようやく完成しましたヽ(´∇`)ノ
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
今気付いたんだけど、一応、奇態流行史リリースし終わったので、糸を解いた状態で保管中の底本を、そろそろ綴じ直すべきな気がした。湿気の多いシーズンが近づいてくることですし。とりあえず、古い糸はさすがにぼろっぼろだったので既に処分済み。絹糸で綴じ直そうかと思います(`・ω・´)
奇態流行史制作レポート
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
#奇態流行史 リリースまでの苦難の道wというか、「古書の電子復刻」の手順レポートを、ニョキニョキ☆パンチで連載しておりました。 だいぶ進んできたので、第一回から順番に。 ■奇態流行史の場合 blog.livedoor.jp/takenoko_shobo…
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
僕は普段文庫本の仕事が多いので、 40字×16行=640字(全角)=1頁 っていうのが、概ねの目安になってるんだけど、奇態流行史は、 1行26文字×20行×2段組×113頁(本文。のべでは127頁)。 1頁=1040字として(外骨は改行あまりしない人)文庫換算だと250頁くらい。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
まあ、実際には挿絵が入ったりもするので、もう少し少ないだろうとは思う。挿絵は120点くらいありましたw 前作「猥褻風俗史」が総ルビだったんで、もしこれも総ルビだったら惨死確実だったけど、基本的には難字以外はルビなし本でした。文体も割と平易で読みやすい。
電子復刻事始 その5-1■底本の確保
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
電子復刻事始 その5-1■底本の確保 blog.livedoor.jp/takenoko_shobo… 第一回は底本確保回。奇態流行史は国立国会図書館の近代デジタルライブラリでもスキャンデータが公開されてるんだけど、これがものごっつ読みにくい。文字潰れてたり滲んでたりで。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
しかもあれ、PCでの閲覧が前提になってて、スマホとかで読むのはちょい無理。しかも、スキャンデータサイズを小さくすることが必須なせいか、OCRかけるのにはおよそ不向きなので、底本になる原本を探して購入しました。昭和4年の四刷。3000円を超えるくらいの金額。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
今、Amazonで扱われてる古書は4000円になってるけど、所謂「稀覯本」としてはこれは安い部類に入る。届いた本は比較的キレイだったけど、表紙とかに染みがあったり折り目があったり、奥付に鉛筆書きで書き込みがあったりしたので、それで値がそこそこだったんだろな、と。
電子復刻事始 その5-2■底本のスキャン
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
電子復刻事始 その5-2■底本のスキャン blog.livedoor.jp/takenoko_shobo… で、底本を分解してスキャン。糸綴じ和装本なので、糸を切れば裁断せずに分解できました。 livedoor.blogimg.jp/takenoko_shobo…
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
つまりこれ、全部手作業製本だったわけだよなあ……。表紙は特に印刷物にはなってなくて、「奇態流行史 全」のタイトル部分は、別刷りしたものを貼り付けてあった。著者名の記入はなし。染みはあるけど黴はなし。内部の日焼けも少ない。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
ただ、何分にも85年も前の本なので、接着剤などは使ってないにも拘わらず、綴じ代のあたりがちょっとくっついてた。これを破かないようにぱりぱり剥がすのは、ちょっと緊張しました。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
底本のスキャンは、普通の本だったらScanSnapで裏表一気にガーってやるんだけど、紙の状態が今の本と違うこと、厚みが違うこと、万一詰まったらアウチ、ってことを鑑みて、フラットベッドスキャナーでスキャンします。つか、これのためにフラットベッドスキャナー買い直したorz
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
底本代とスキャナー代で、もう結構な原材料費というかコストがいってる気がしますが気にしない。元取れるほど売れたらいいなあ(^^;)
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
一方でさ、「知識が埋もれるのは残念だ」って人のほうは、別の魔物が潜んでるんだよね。 QT @koalaclaw: @azukiglg まぁ内容の云々にかかわらず紙であることに拘る読者(いや、投資者か。でなければ思い出補正された者)なら、そもそも電子書籍で再版されても購入せんので気
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
「著作権が切れて自由に読めるようになったものは公共財なのだから、金を取らずに無料で利用できるように配布公開すべきだ。青空文庫はそうしている」っていう。 QT @koalaclaw: @azukiglg まぁ内容の云々にかかわらず紙であることに拘る読者(いや、投資者か。でなければ思
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
これはこれで一理あるとは思う。読者の立場に立ったら、僕だってタダのほうがずっといいw ただ、その論理で行くと、著作権切れ書籍の電子化は今以上に進まなくなると思う。ボランティアの篤志に依存する形の作業は、「ボランティアが手を挙げないもの」については進まないことになる。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
ボランティアは仕事でやってるわけじゃないから、どのくらい掛かろうが、極論すれば「完成せずに放り出そうが」、それを咎められることはない。好きな本だけに手を挙げるのも許される。自分が読みたいわけではない本を電子化する労を「取らないと行けない義理」はない。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
「ボランティア=タダ働き」しろ、って強いると、「しんどいからやらない」という理由で選ばれないまま埋もれていくものがむしろ増えていく。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
例えば、青空文庫にも宮武外骨作品はあって、「一圓本流行の害毒と其裏面談」は初分前から公開されている。ID:385なのでかなり早い時期ではないかと思う。もう1冊、「賭博史」は作業中となっている。これは、我々が「猥褻風俗史」に取りかかった頃から作業中だった。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
奇態流行史を終えてもまだ作業中のままということは、これは恐らくエターナルに入ってると見て良いと思う。誰かが作業中の間は並行して同じ本の作業に手を挙げる人は少なかろうし、この人が消息を絶ってしまうと、これはもう完全に止まってしまう。ボランティア依存の盲点だと思う。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg
奇態流行史は、底本確保、スキャン、OCR、文字直し、タグ入れ、校正、挿画トリミングとリサイズ、表紙装幀……などなど色々手が入っていて、本業の合間合間を縫っての作業で完成までに半年近く掛かっている。これは今年に入ってからずっとぼやいてたお馴染みの話。
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コメント

社長 @rafcocc 2014年5月30日
素朴な疑問なんだけど、大手が後から同じ本を電書化してぶつけて来られたらどうなるの?
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
値段が安いほうか、解説が気に入られるほうが売れるんじゃないかなあ。現時点では著作権が消失しているので、大手も含めて他社・個人が同じ本を電子書籍化可能です。なので、大手が300円くらいで出して、なおかつ宣伝もバンバン打って、知名度がキューッと上がったら、安い方が売れると思いますねー。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
もっと言えば、「青空文庫から無償リリース」したらそっちが売れると思います。いや、売ってないけど。底本データは買えば買えるので、同じ方法で同じ本を作ることは可能だと思いますね。あと、DRMフリーにしているので、mobiファイルをリコンパイルしてテキストをちゅーちゅー吸い出して同じものを作るというのも、原理的には可能かな、と。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
これは、大手が出した著作権切れの本を、個人が同じように「する」ことが技術上可能であるということっすね。著作権切れの場合、「原本から吸いました!」と言い張られたら、なかなか反論も難しそうです。同じ校正ミスがそのままあったらパクりかな、って分かるとは思うけど、それを見付ける労力が半端ない。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
大手が「既に底本を電子データ化したもの(DTP組版したときのマスターデータ)」を持っているのであれば、作業は幾分軽減されるだろうなと思いますが、その場合でも「商業ベースで職業プロに品質維持を値段に入れた報酬で依頼」して作った場合、たぶんウチで作るよりコストが嵩みますので、よほど数が売れないと商売的にはしょっぱいかもしれない。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
あと、Amazonの規定では著作権切れであっても「完全に同じ内容の本」は売れないので、「既刊本と違う部分」を用意しないとなりません。例えば、注釈や解説が別人とか。追記や補完があるとか、ですね。竹の子書房版では、書き下ろしの解説注釈が「オリジナルの部分」になりますので、これと違うものが入ってればokということになります。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
「大手がぶつけてくる」というのとは逆なんだけど、自分が持ってる本や大手が出してる本で、電子化の予定がまったく立ってないような本の電子化を売り込みたいなー、とは思ったかも。「できればこれは電子版で読みたい、いやさ読ませたい」と思うような絶版本て割とあるので。
やらかど@やらか堂 @yarakado 2014年5月30日
あー、マクドナルドや他の工業製品にみられるような、製品の材料の価格だけを「原価」と称してボッタクリよばわりするようなのが著作権切れの書籍の電子書籍化にも出てくるのだろうか。権切れでタダ、しかも紙代も印刷代もかからないのになのになんで金取るんだ、的な。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
今回は本業の合間合間だったので半年もかかっちゃってるけど、もしこれを仕事として本気出してやったとしたら、今回のワークシートと照らし合わせたら、恐らく1~2週間でAmazon登録用ePubデータまで作れると思います。後は、出版権持ってる版元/著者が電子化に合意するかどうか、電子化コストをどのように考えるか、といったとこでしょうかね。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
見ての通り、やってることはそんなに難しくないんだけど、とにかく手間と根気と集中力が要るのと、手順と作業漏れの有無の確認、校正が大多数を占めています。そのコストをどのように確保するかできるかというのが、絶版本電子化の鍵でありネックであるなあ、と。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
何しろ、良著名作であったとしても、「売れないから」「旬が終わったから」絶版になったわけで、新刊本の選択しも山のようにあるこの時代に、「売れなかった/もう売れ終わった」本にコストを掛けて電子化して、それを回収できるのかどうか不安だ、というのは、版元さん、作家さんそれぞれにあるんじゃないでしょうか。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
.yarakado それは必ず出てくると思う。同じものを青空文庫はタダで出してるだろう、みたいなのね。僕だって可能なら公共財として無料配布したいけど、「素材」を「製品」にするのに掛かる技術コスト・時間コストはどうしても省けないからなあ。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
逆にタダにしたら、青空文庫が抱えてる問題と同様に、「ボランティアだからなかなか上がって来なくても強く言えない」みたいな感じで、いつまで経ってもモノができてこないとかいうのは起きそう。また、制作費だけ回収できたら後はタダで公開しますってやったら、欲しい人がタダになるまで待つから、いつまで経っても回収できないw または、「俺は金払ったのに……」っていう不満は必ず出てくる。あちらを立てればこちらが勃たずです。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
というわけで、本を作るのに掛かるコストは、(a)著者の原稿作成費(写真、イラストも入る)(b)編集費(校正、デザイン、装幀他も入る)(c)組版費用(紙の本ならDTP、電子書籍ならタグ付けやコンバート、動作チェックも入る)(d)原材料(紙の本なら紙、インク、特殊材料の類、印刷費。電子書籍は電磁媒体だから実体はないけど、サーバの維持費がこれに入ると思う)
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
……これらのうち、(a)(d)はコストとして認識されてるけど、(b)(c)はコストとしてカウントしてない人が多い気がする。たぶん、完成品に痕跡が残らないか手が掛かっていると気付きにくいからだと思う。ものによっては企画構成の他に取材コストや、打ち合わせの移動コスト・交通費だって掛かるんだけどねえ(^^;)
Shouji Ebisawa @Ebi_floridus 2014年5月30日
買いました。自序の一番初めの言は、現代人に当てているような。
Shouji Ebisawa @Ebi_floridus 2014年5月30日
校正ミスは、わざと入れておいてウォーターマークの代わりに使うとか。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
お買い上げ頂いた方々ありがとうございます。外骨は、「大正というこの先進の現代」に暮らす「現代人」向けに書いてるわけですが、90年近く経っても全然「現代人」の本質が変わってないのではないか、という点には結構驚かされます。例言冒頭の「幸運の爲に」は、今で言う「不幸の手紙」の流行に関するものなんですが、我々は全然進歩してないな、と……。
加藤AZUKI@「弩」怖い話 薄葬 @azukiglg 2014年5月30日
校正ミスじゃないけど、Kindleの紹介文の冒頭の一行に記述ミスがorz 総ルビじゃないよ。この本総ルビじゃないよ(^^;) ……後で直します。
はるを待ちかねた人でなし @hallow_haruwo 2014年5月30日
SonyReader派でキンドルは全く使ってないからReaderStoreで出たらなぁとは思っても、海外では撤退したReaderStoreで出すためにコストかけてくれとはとても言えない。まとめ読むと余計に。商品レベルでキンドル仕様のをSonyReader仕様にするのは色々大変だとは聞いた覚えもある。出たら自分一人は買いますよとは言えても数百人に買わせてみせますとは絶対言えんし。
眠大葉 @name_over 2016年3月23日
発行するまでの苦労がハンパない…
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