茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第1258回【小保方さんの採用についての報道】連続ツイート
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きい(1)昨日、私が小保方晴子さんの理研による採用プロセスが、非典型的であったことについてツイートしたところ、twitter.com/kenichiromogi/… 現時点で1856RTされ、ネットニュースにもなった。news.livedoor.com/article/detail…
2014-06-06 07:54:33あのさ、マスコミ諸君、マジで質問したいんだけど、小保方晴子さんの理研による採用が、通常と違うプロセスだったって、何が問題なんだよ? すべての採用者を同じ基準で選ばなくちゃいけない、という法律でもあるのか? 君たちのその報道姿勢が、日本のイノベーションを妨げているといい加減気づけ!
2014-06-05 08:05:10きい(2)@メンションで寄せられる感想を見ていると、clarificationが必要だと感じた。この単語は日本語では通常「説明」などと訳されるが、explanationともちょっと違うニュアンス。本来意図されたこと、意味されたことを、改めてかみ砕いて伝えるような時に、使う。
2014-06-06 07:55:47きい(3)まず、そもそもの前提として、STAP細胞現象が存在するのかどうかについては、私は特定の立場を取らない。寄せられた意見の中には、せっかくの研究の端緒や才能をつぶすのか、といったものもあったが、私はそのような立場ではない。つまり、小保方晴子さん個人を擁護しているのではない。
2014-06-06 07:56:55きい(4)さて、寄せられた意見のうち多かったものが、理化学研究所には多額の税金が投入されており、従って、採用のプロセスは厳格であるべきだ、というものだった。私はこの意見に賛同しない。なぜならば、世間では、「厳格」の意味を、形式的要件が満たされることととらえがちだからだ。
2014-06-06 07:58:15きい(5)公金を投入している以上、理化学研究所の研究が全体として良質なものであってほしいと願うのは当然である。では、すべての採用に同一の形式的要件を課すことが、研究の質を保証するのか。ここに、しばしば見られる誤謬がある。実際には個々の判断を形式的要件で縛らない方が良い。
2014-06-06 08:00:02きい(6)私が、小保方さんの採用についての報道を、看過できない誤謬だと感じた理由は、そこに、「すべての事例に同一の形式的要件を当てはめることが公正さ、品質の保証につながる」という、日本の風土病とでも言うべき誤りが、繰り返されていると認識したからである。これは、陳腐な誤りだ。
2014-06-06 08:02:38きい(7)小保方さんの採用が非典型的だったという事実そのものは、報道機関ではなく、今回の理研の事例についての外部の調査委員会の報告である、という意見も寄せられた。しかし、報道機関は、どんな事実が報道に値するのかを判断する。報道したということは、報道価値があると認定したことだ。
2014-06-06 08:04:25きい(8)私がメディアのデスクだったら、今回の小保方さんの採用の非典型性についての報告は、報道する価値があるとは判断しなかったろう。形式性、定型性からの逸脱を報道するのは、日本のメディアの従前からの慣習であるが、私はそこに報道価値があるとは考えない。
2014-06-06 08:05:58きい(9)非典型的な過程を経たから、小保方さんのような「いいかげんな」研究者が採用されたのだという意見もあった。しかし、同時に、15歳で膵臓がんの検査法を発明したジャック・アンドレイカ氏のような人も採用できたかもしれない。そもそも小保方さんの真価は、open questionだ。
2014-06-06 08:08:50