IJET-25基調講演(2014/6/21土)「村岡花子- 『赤毛のアン』翻訳に託した未来への希望」実況まとめ

2014年6月21日(土)に東京ビッグサイトで行なわれた英日・日英翻訳国際会議「IJET-25」の基調講演のまとめツイートです。 村岡花子-『赤毛のアン』翻訳に託した未来への希望 基調講演者:村岡恵理(作家) http://ijet.jat.org/ja/ijet-25/program/keynote - - - 聴講者のお一人である @cop_eku さんによる以下のまとめも併せてご覧ください。ドラマ版との関係性など、様々な意見が出ています。 続きを読む
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Garyou Tensei @Garyou_Tensei

昭和27年5月10日に「赤毛のアン」訳書が初版。 #IJETKEY

2014-06-21 11:08:25
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

手書き原稿から伝わってくる迫力。10年、20年したら文学館は作家のパソコンを飾るのだろうか。 #IJETKEY

2014-06-21 11:09:17
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

書き損じの原稿をこよりにして閉じていた。かつては出版社にこより部という部署があり、一日中こよりを作っていた。 #IJETKEY

2014-06-21 11:09:45
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

初版の表紙は西洋の少女のステレオタイプ。本体の紙質を悪く、フォントも小さく、文字がぎっしり。るびもふっておらず、子供が読めるようなものじゃなかった。初版が出た昭和27年(1952年)5月10日は、2週間前にGHQが日本から撤退したばかり。 #IJETKEY

2014-06-21 11:11:16
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

初版が出た後、子供にも読ませようと思って子供版も出しんじゃなかろうか。 #IJETKEY

2014-06-21 11:11:41
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

「赤毛のアン」という邦題は編集者からの提案、花子は憤慨して社長からの電話をガチャ切り。「窓辺よりの少女」((?))としたかった。 #IJETKEY

2014-06-21 11:13:01
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

恵理さんのお母様(当時大学生)は「赤毛のアン」に大賛成。ハッとして社長に電話を返して詫び、同意。出版タイミング的にギリギリセーフで差し替わった。アンのコンプレックスすら自分のチャームポイントに。「窓辺よりの少女」だったらどうなっていたことやら。母上グッジョブ。 #IJETKEY

2014-06-21 11:15:14
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

晩年の三世代写真。恵理さんは小さすぎておぼえていない。姉の美枝さんは随筆にたびたび登場、最後の原稿に恵理さんが登場。それが自分の宝物、あれがなければ評伝書かなかったかも。((会場から笑い)) #IJETKEY

2014-06-21 11:17:30
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

花子にとって翻訳とは友情のシンボルであった。自分(恵理さん)は翻訳者ではないものの、花子は、翻訳が2つの国が生み出した文化の友情のシンボルであること伝えているのではないのか。両国の歴史を理解せずにはやってはいけない仕事なのかも、と思います。 #IJETKEY

2014-06-21 11:19:00
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

国と国とをつなぐ仕事を、これからも誇りをもって続けていただきたいと思います。ありがとうございました。 #IJETKEY

2014-06-21 11:19:37
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

Q1:カナダのNova Scotia州(Prince Edward島の隣)出身の方からのご質問。地元の人に「赤毛のアン」が日本で人気な理由をよく聞かれる。当時若い人向け文学がなかったのが一因なのでしょうか? #IJETKEY

2014-06-21 11:21:47
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

A1:戦前読まれていた作品は薄幸のヒロインものが多かった。戦争が終わり、女性にまつわるパラダイムや時代の空気が大きく変化し、それを機に日本に定着し、引き続いているのではないか。もっとも、アン自身も日本人に通ずる感性(木や花に命名)をもっていると感じることがある。 #IJETKEY

2014-06-21 11:23:33
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

A1続:名前をつけて魂や自然を愛でる感性が、日本人の感性に合っていたことが理由のひとつかもしれません。これに原作の素晴らしさと、出版のタイミングが加わった。 #IJETKEY

2014-06-21 11:25:28
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

Q2:同じくカナダの西側ご出身の方からのご質問:花子は息子を亡くしたことで、キリスト教の信仰を捨てたままに(?)なったのか? A2:捨てそうになったものの、聖書のとある言葉、我が子を与えるほどの愛((?))に感銘を受けた。キリスト教を捨てたわけではなかった。 #IJETKEY

2014-06-21 11:28:02
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

Q3:特許翻訳者の方から:ドラマ版のシーン。My hair is turning gray, that is a long story. 花子訳案:白髪が増えてきました。話せば長いですが。は実話でしょうか? A3:実話じゃありません、NHKさんのグッジョブです。 #IJETKEY

2014-06-21 11:30:01
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

A3続:花子は物事を難しく言いたがる時代の風潮に反して、平易な言葉を心がけ、誰にでもわかるように伝わる翻訳を身上とし、そうでなければやる意味がない、と考えていたようです。人の心に届ける言葉を選んでいた。 #IJETKEY

2014-06-21 11:31:10
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

Q4:戦時中は英語は敵性外語、翻訳しているのは危なかったのでは? A4:祖母のまわりでも大切な本を残して疎開した方も大勢。ファンを装って密偵が近づいてくるというウワサもあった。 #IJETKEY

2014-06-21 11:32:12
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

A4続:曲がり角を曲がった先にもきっと素晴らしい景色がある。新聞の活字など、流れてくる言葉がすべて軍国調になっていた中、アンの言葉に花子自身も支えられ、守られていたのかもしれません。それがなかったらあの時代を生き抜けなかったかもしれないと思います。 #IJETKEY

2014-06-21 11:34:05
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

Q5:本人が納得する、出版可能なレベルになるまでどれくらいの時間をかけたのか? A5:正確には不明、原書もらってすぐ訳したわけではなく、昭和19年前後の戦争が激しくなっていった時期に訳した可能性が。 #IJETKEY

2014-06-21 11:35:43
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

Q6:花子はカナダを実際に訪れたのか? A6:プリンスエドワード島に行く機会は何度もあったものの、病気がちな夫を残していくまいと遠慮したり、恵理さんご自身が生まれる前も、家族を優先。優先順位トップ2が家族と仕事、それはトップ3だったのかも。 #IJETKEY

2014-06-21 11:37:05
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

A6続:最後の原稿である随筆に、花子が恵理さんのお守りで留守番をしている描写が。泣き出した恵理さんをあの手この手であやすものの、まったく効果なく、 いやんいやんとのけぞり かえってのけぞる ご近所の方々が何と思うのか… #IJETKEY

2014-06-21 11:38:13
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

A6続続:実はその時プリンスエドワード島への花子とお母様の旅行を計画中だったものの、恵理さんの寝顔を見ていてキッパリあきらめた説も。その1週間後に脳梗塞で亡くなった。 花子の中ではきっと戦争中に、完璧なるプリンスエドワード島の姿ができあがっていたかもしれません。 #IJETKEY

2014-06-21 11:40:53
bonakuragxo @bonakuragxo

とても良い講演でした。 RT @Garyou_Tensei #IJET25 基調講演は #花子とアン の原案 『アンのゆりかご 村岡花子の生涯』 の著者、作家の村岡恵理さん。 ijet.jat.org/ja/ijet-25/pro… #IJETKEY

2014-06-21 13:28:26
hilda@SleepingWithCats @bijoux0322

本日の基調講演「村岡花子- 『赤毛のアン』翻訳に託し た未来への希望」ijet.jat.org/ja/ijet-25/pro… 朝ドラでは描かれない村岡さんの翻訳に対する思いが聞けてうれしかったです。「アンのゆりかご」読んでみたくなりました。

2014-06-21 16:16:42