似非原施設日記

似非原 @esehara

そういえば、路上生活から施設入りしたんだけど、こういう十人くらいが入っている部屋で見えなくなっちゃうのは「シモの処理」ってどうするのかなという部分だなとは思う。「トイレで済ませる」というのは一つの手かもしれないけど、さすがに十人くらい寝ている場所で、というのも気が引ける。

似非原 @esehara

同室の人と「いやあ、自立支援センターは若い人も多いせいか、喧嘩が絶えないのもあるからねえ。イライラしていると『ごめんね』で済んだ些細なことが大事になるからね」という話をしたりしたんだけど、そういう「シモの処理」とイライラの関係ってあるような気はするんだけど、気のせいかしら。

似非原 @esehara

自分の入っている施設は五十歳以上の御老人が基本だから、あんまりそういうこととは関係ないんじゃないの？とも思うんだけど、以前に共有棚に「五十歳からの恋愛・セックス」みたいな記事が載っている週刊誌が置いてあったので、あんまり関係ないんじゃないか、とも思う。

似非原 @esehara

すげえヤな言い方すると、もしかしたら「肉食系男子」が持つような主体というのは「子供部屋を持てなかったこと」によって構築されている部分もあって、草食系と「個室」所持率の関係みたいなところは突付くと面白いかもな、なんて妙なことを共有棚にあるヤンキーマンガを読みながら思ったりした。

似非原 @esehara

関係ないけど「《男》が加害的な性であると悩む」っていう男性の振る舞いは、何処かで「《男》が加害的であることを受け入れる《女》の性」への目配せかも、と思ったりする。エロ漫画で、強姦みたいな始まりをするけど、最後で和姦（「本当は好き」）みたいな形で終わるのは、そのせいかな、とか。

似非原 @esehara

「パチンカス」って言うけど、日本には『アニメ』が仲間意識のベースになるのと同じくらい『パチンコ／スロット』という仲間意識のベースがあって、『スロット／パチンコ』を知っていると仲良くなれる人は明らかにいる。だからといって『スロット／パチンコ』にハマるのは薦めないが。

似非原 @esehara

施設の文句ばかり言っていると誤解されるので、いいところがあるとするなら、とにかく風呂場が大きくて、湯船が銭湯みたいで誰もいないときは思い切り羽を伸ばして温まれるところはいいと思う。ただ、羽を伸ばせる時間になると、既に湯が冷めている場合があって、そこは残念だけど。

似非原 @esehara

施設のご飯は「弁当・ご飯・味噌汁」が基本だけど、以前に机でご飯を食べていたときに、隣の人が、味噌汁を少しすすっては七味を入れ、柴漬けを入れ、ご飯に鮭をのせて食べたあとは味噌汁をかけ、などの充実した食べっぷりを披露しており、思わず「この人は味の錬金術師なんだ…」と感動をしたりした。

似非原 @esehara

そういえば、同室同年代のお兄さんと、喫煙所で会う機会が多く、今日は仲良くできて、いろいろと話をしたんだけど、その話が「自分は施設上がりで両親がいなくて、高校を飛び出してトビをやっていた。いま身体を痛めて、申請のためにここに来てる」という話で、それがボディのようにじわじわ効いてる。

似非原 @esehara

きさくないい兄さんで、「他も、もちろんリハビリはしているけど、やっぱり重点は腰かな。毎日欠かさず腹筋しているよ。自分には彼女がいるし、この歳で女絶ちというのも嫌だからね」という話をしたりする。話が下ネタなのは人を選ぶけど、こういうユーモアと前向きさは素直に尊敬したい。

似非原 @esehara

おはようございます。昼寝中に「好きだった女性」が出てきて、うなされていたようで汗びっしょりで起床。身体と気持ちがぐったりしているので、仲良くしていたお兄さんと話す。「友達でも紹介してあげるよ」と社交辞令でも言って頂けたのがありがたく、少し気持ち楽になったので、ご飯を食べる。

似非原 @esehara

小難しいことメモ。《祈り》という主題は「詩的に美しいため」に口当たりの良いギミックで受けがいいけど、その裏側には《呪い》という主題が控えている気はする。「あなたには、私が何もしていないように見えるでしょう。でも、私の日常的で些細なる行動が、この世界を殺す為の念に満ちているのです」

似非原 @esehara

おはようございます。昨日はニコ生が終わったあとに、ギークハウスで暫くお世話になるものの、居心地がいいために夜更かしをしてしまい、施設で倒れこんで、翌日まで寝込むという状態でした。仲良くしてくれたギークハウスの人や、「DJ良かったよ」といって頂いた方、この場を借りて感謝。

似非原 @esehara

そういえば、昨日はとあるきっかけで彫師をしている年配の方とお話出来ることになる。「役所も、ここにいる人たちも知っているんだけど、俺は背中に絵を描いているんだ。彫師というのは「彫る」んじゃなくて、「切って」墨を入れるんだな。小さいのはやらない。背中全部に書き込むんだ」

似非原 @esehara

俺「何か得意な絵柄はあるんですか？」彫師「同じ絵柄はやらない。新しいことをしようとするとき、絵柄を覚えていたら、それに囚われてしまうだろ。だから、描いたらスパッと忘れる。俺は何でも描けるんだ。似顔絵も三分で描けるな。あと、風景画とかはやらない。風景画は似たようなものになるからな」

似非原 @esehara

彫師「何でも機械の時代だよ。お前のような賢い青年が一人いれば何でも出来てしまう。昔はそろばんを弾いていたのが、パソコンで一発で結果が出てしまう」俺「そう言って頂いて嬉しいですが、お兄さんみたいな腕一本で何百万みたいに稼げるのは尊敬しますよ。そういう人がいないと何も作れないですよ」

似非原 @esehara

彫師「俺は何処にだって行ったよ。全国、行かないところは無いくらい、多くのところに言ったよ。そして、静かなところにホテルを借りて仕事をする。俺がやるときは誰も近づけないんだ。ただ、肌が切れる音だけが『ピシッ、ピシッ』と響くだけなんだ」

似非原 @esehara

そんな話を聞いたりしていた。

似非原 @esehara

ここ最近わかったことは、少しアウトサイダーよりの人は、「そんなことやっているように見えないだろ？」と聞いてくること。少し老いた人が「そんなに歳を取ってるように見えないだろ？」と聞いてくるのに似ている。

似非原 @esehara

そういえば、路上生活をしていたとき、路上仲間と「おっぱいの大きさトーク」になった。ひとりは「断固巨乳派」だったが、もう一方が「甘い。おっぱいは小さいほうがいい。小さいほうがおっぱいを大きくするという楽しみがあるからな！」と返事。ボンクラトークは路上でも変わらないなとしみじみ思う。

似非原 @esehara

TVbros.を確認。自分の路上日記が小さな枠の中で紹介されている。一方で、ドミノピザの特集。前にバイトしていた身としては、店長や管理責任のバイトの子が「これ以上残業にすると会社に怒られるから」と早めにタイムカードを切っていた現場を知っているため、何やら皮肉だなと思ったりした。

似非原 @esehara

ドミノピザはともかくとして、「ブラック企業」の話をするとき、「身体的・精神的にブッ潰される」ってことが、出なかった残業代以上に、その当人に対してとんでもない被害を及ぼすってことを過小評価する人は多いよな、とは思う。

似非原 @esehara

そういえば「インターネットを利用する場合、身分証明書の提示が義務」というネカフェが増えて、免許書が無いときに行くと「最近警察がうるさくてね」という愚痴を聞かされていたが、とすると「インターネット利権」みたいなのがあるんだろうなとは思う。逆に利権化出来ないから規制されているのか。

似非原 @esehara

そういえば、今お世話になっている施設は今日でお別れ。彫師のお兄さん、元鳶のお兄さんなど、良き人々に巡り合えたのに、別れてしまうのはとても悲しい。次行く施設も良い方々に恵まれることを祈りたい。今は同じ歳の、埼玉から来た男性のUSBポータブルオーディオを充電している。

似非原 @esehara

今の施設は、一週間毎に滞在許可を貰い、問題が無ければ一週間延長されるかたち。延長ではないのは、恐らく外泊許可を頂いたのが施設事務を行う方々の心情を悪くしたのかな、と思う。「政府」のお金を使わせて頂いてるので、余り文句は言いたく無いし、あくまで推測なので真相は闇の中というところか。