そのまま不知火が唇を重ねる。 吸い付く。痕を残すかのように、強く、強く。 息も許さないほどの強烈なキスをお見舞いしてくる。 そして唇を離すと、こちらを睨み付けて言う。 「不知火も手付け。でも覚悟して」 三年なんて待てなくなるぐらい──誘惑してやる。 #不知火に落ち度はない
2014-07-18 01:20:53くらくらする。こいつやっぱ何もわかってねー。 お前のターゲット、そこ以外にいるだろ普通。 こんなおっさんにかまけてるんじゃありません。 三年の間に夢から覚めることを祈るぞ、俺。 「楽しみにするわ。さっさと仕事に戻れ、不知火秘書艦」 「了解です、司令」 #不知火に落ち度はない
2014-07-18 01:24:54そうして、不知火のご機嫌は戻り。 副官と司令の関係は修復された。 正直安心している自分がいる。 こいつは、とても頼りになる副官なのだ。 印判はというと、たまたま長門が拾ってて、こっちに向かって投げ返した。 顔面目がけて投げるかあのメスゴリラめ。 #不知火に落ち度はない
2014-07-18 01:30:48書類の束を片付けていると、ふと良い匂いがした。 少し鼻歌交じりの不知火が、コーヒーを煎れている。 こいつ、こういう事は絵になるんだよな。 喫茶店でもやったらどうだ。戦いが終わったらだけど。 それはそれで、なんだか凄く素敵なものの気がする。 #不知火に落ち度はない
2014-07-18 01:34:18「どうぞ、司令」 「さんきゅ、不知火」 煎れたての珈琲が俺の前にも置かれる。 作業で疲れた頭に、その香ばしく魅惑的な香りはとてもありがたい。 あ、そっか。 最近なんだか足りない気がしてたのは。 こいつが落ち着いて煎れた珈琲を、飲んでなかったからか。 #不知火に落ち度はない
2014-07-18 01:39:07こいつの余裕がなかったと思う以上に、俺も余裕に書けていたのだな、としみじみ思う。 それを気づかせてくれた珈琲に感謝しつつ。 この有能な副官様の面倒を、ちゃんと見ないとな。 一応、こいつの身を預かる司令なのだから。 #不知火に落ち度はない
2014-07-18 01:43:37そんなわけで今日はそんな日。 不知火が煎れた珈琲が、案外大事な物だと気づいた日。 そして不知火の宣戦布告のあった日。 三年という時間を勝手に作ってしまった日であった。 これからどうなることやらね。 #不知火に落ち度はない
2014-07-18 01:44:23「で、長門。お前いつから下にいたわけ?」 「ん? まるで待ち伏せてたような言い方だな」 「お前ならやりかねんのだ。昨日要らん心配してたし」 「気づかれたなら仕方ない。最初は窓にぶら下がってた」 「びっくり人間ショーすぎるだろ!?」 #不知火に落ち度はない #おまけ
2014-07-18 01:49:52「いやあ、楽しかった」 「盗み聞きを悪びれねえお前にちょっと感動」 「あんな大声なら誰でも聞こえる。秘めたいなら密室にしよう」 「当たり前のことを言われてちょい凹んだ」 「それに役に立っただろう、私も」 「まーな。感謝してるよ」 #不知火に落ち度はない #おまけ
2014-07-18 01:51:47【R-18(とかいてびっぐえいととよむ)注意】 不知火「本編は丸く収まったような誤魔化されたような感じに落ち着いたけど、提督に優しくされた乙女心な長門ってどんな感じなの?」 長門「こんな感じかな」 #落ちぬい絵姿 pic.twitter.com/gUyC49izYN
2014-07-18 01:27:11