甲状腺結節取り扱い診療ガイドライン(2013)より「乳頭癌が疑われたとき」についてのメモ

読んでみたい方はお近くの図書館で借りるか、またはご購入頂ければと思います。
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mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→これらの報告から、転移や浸潤傾向のない微小癌は、手術せずに経過観察する選択も妥当であると考えられる。ただし、激しいリンパ節転移や遠隔転移により発症する乳頭癌で原発巣が微小なものがわずかではあるが存在する。→@kanna07409

2014-08-22 23:28:28
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→微小癌の定義は原発巣の大きさだけであるが、そのなかには危険度の異なる種類があるということをよく認識した上で経過観察をすることが重要である。→@kanna07409

2014-08-22 23:30:15
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→微小癌で手術をせず経過観察する場合は、腫瘍の増大やリンパ節転移の出現により手術が必要となる可能性があること、極めて低い確率ながら遠隔転移の出現や未分化転化などのリスクが存在することを十分説明し、同意を得る必要がある。→@kanna07409

2014-08-22 23:33:06
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→これらの手順を踏んだ上で、1年に1〜2回の経過観察を継続することが可能であれば経過観察も推奨される。@kanna07409

2014-08-22 23:34:42
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

b.乳頭癌に対して甲状腺全摘術を一律に推奨しない理由…欧米のガイドラインでは、臨床的顕性癌に対して甲状腺(準)全摘術(以下、全摘術)が推奨されている。日本においては、リスクを問わず甲状腺葉(峡)切除術(以下、葉切除術)が乳頭癌に対して広く行われてきた。→@kanna07409

2014-08-23 00:59:23
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→そしていわゆる低リスク例では葉切除でも予後良好であることが示されている。「甲状腺腫瘍診療ガイドライン」(日本甲状腺外科学会、日本内分泌外科学会)では、ステートメントの根拠2で解説した事実をもとに専門家による議論を経て、→@kanna07409

2014-08-23 01:02:34
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

高リスクと評価した乳頭癌に対してのみ甲状腺(準)全摘術を推奨している。一方で、同じく委員会のコンセンサスとしてT1(2㎝以下)N0M0の明らかに低危険度と考えられる場合は葉切除術を推奨した。→

2014-08-23 01:55:39
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→高危険度、低危険度のどちらにも当てはまらない場合をグレーゾーンとしたが、その中でもT3(4㎝を超える乳頭癌)、明らかなN1(N1a、N1bを問わず)症例には専門家のコンセンサスとして全摘術を推奨している。→@kanna07409

2014-08-23 01:10:07
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→グレーゾーンの症例の術式決定(全摘術か葉切除術か)は、手術を実施する施設で最終決定することとして、「甲状腺腫瘍診療ガイドライン」では特に規定しなかった。→@kanna07409

2014-08-23 01:14:16
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→すなわち、半回神経麻痺・副甲状腺機能低下症といった手術合併症が少しでも低くなるように葉切除を選択する施設、全摘術による半回神経麻痺や副甲状腺機能低下症の合併症率が低い実績があり、再発率の低下を重視して全摘術を選択する施設が存在するが、→@kanna07409

2014-08-23 01:16:33
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c.リンパ節郭清について…気管周囲のリンパ節郭清に関しては、予後向上の観点だけでなく手術に伴う合併症の発生についても十分考慮して治療方針を決めなければいけない。→@kanna07409

2014-08-23 01:21:53
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→甲状腺切除範囲とリンパ節郭清範囲を広くすることで、半回神経麻痺・副甲状腺機能低下症の発生のリスクが高くなるからである。英国で2001年に発表されたガイドラインでは、乳頭癌すべてに対し全摘術と両側気管周囲リンパ節郭清が推奨された。→@kanna07409

2014-08-23 01:25:07
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→しかしその結果、永続的副甲状腺機能低下症が激増したため、2007年の改訂では、手術中に気管周囲のリンパ節腫脹が認められた場合にのみ気管周囲リンパ節郭清を行うように変更された。→@kanna07409

2014-08-23 01:27:49
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→一方で、再発時の再手術の際には半回神経麻痺や副甲状腺機能低下症などの合併症発生頻度が増すことを考慮すると、合併症に十分留意した上で予防的中央区域郭清を行う選択も妥当であると考えられる。→@kanna07409

2014-08-23 01:30:53
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→内深頸リンパ節郭清は再発予後を改善するが、生命予後は向上させないという報告が多い。内深頸リンパ節転移に関する報告によると、触診のみならず、超音波検査などで転移が疑われる場合は治療的郭清が必須であるが、→@kanna07409

2014-08-23 01:34:56
mizuki_kanna07409🐰おーん @kanna07409

→リンパ節腫大を認めない場合は内深頸リンパ節の予防的郭清は必要ないという論文が多い。一方、リンパ節転移を認めない場合でも、男性、高齢、大きな結節、被膜外浸潤、遠隔転移などの危険因子がある場合は内深頸リンパ節の予防的郭清を推奨する論文もある。@kanna07409

2014-08-23 01:38:02