千葉市のゴミ袋開封調査について憲法上、法令上の根拠を考えてみる
@kyoshimine 情報収集の方法には、(1)ゴミ袋の開封調査、(2)後日待ち伏せしてゴミを捨てた人に接触する目的で、ゴミ収集場に監視カメラを設置し、ゴミを捨てた人の容貌を撮影、保存する、(3)(2)に加えて周辺住民に聞き取り調査を行うことも目的とする…と色々考えられ(続く
2014-10-19 19:19:40@kyoshimine 続き)行政機関が明文の根拠なく行えるのはどういった内容、態様の調査までか…というのは確かに重要な問題で、任意調査、任意とも強制とも言いがたい調査(何種類か考えられる)、強制調査のどれになるかによって、それぞれ適法というための要件は細かく変わってきそうです。
2014-10-19 19:23:17(3) 補足(プライバシーの権利について)
憲法上のプライバシー権を「自己に関する情報の流れをコントロールする権利」って考えると… ゴミ袋の開封調査で個人情報を取得した場合には、本人のコントロールに基づかず情報の流れを作るものとしてプライバシー権を侵害するっていえるから、ゴミ袋の開封調査をするには法律の根拠が必要になる。
2014-10-19 22:33:12でも、憲法上のプライバシーにかかわる権利を「本人の意思に基づかず、個人情報をみだりに他人に開示されない権利」って考えると… ゴミ袋の開封調査で個人情報を取得して自治体内で利用したに留まる場合には、憲法上のプライバシーにかかわる権利を侵害するものとは言えなくなるんじゃないかな。
2014-10-19 22:35:30そうすると、ゴミ袋の開封調査が憲法上のプライバシーにかかわる権利以外に何らかの権利を侵害しているっていえたり何らかの義務を課しているっていえるのでなければ、法律の根拠も一概に必要とはいえなくなるよ。
2014-10-19 22:39:01もちろん、個人情報保護条例ではみやみに個人情報を取得、利用されないよう一定の保護がなされているし、「故意又は過失によつて違法に他人に損害を加えた」(国賠法1条1項)っていえれば損害賠償責任を負う。法律の根拠が必要ないといっても他の法令の規制は受ける。自由にできるわけじゃないんだ。
2014-10-19 22:44:063 黒田先生
地方政府の行為が法律・条例に基づいていることは、地方政府自身が示せないとアカンRT @kumagai_chiba …複数の自治体が条例で定めているものに対してケチをつける側が法的根拠を示さず「そっちが法的根拠を示せ」と言っている異常さに気づかない方々とこれ以上会話をする気はありま
2014-10-19 13:59:12@kumagai_chiba 他の自治体は関係ない、当該自治体において根拠法令があるかないか。それから、もしも訴訟になったら、根拠法令があることを自治体の側が主張・立証しないといけない。根拠法令がないことを原告に主張・立証させることには絶対にならない(主張立証責任分配の基本原理)
2014-10-19 14:02:28千葉市長は「根拠法令がないことを主張・立証せよ。そうすれば話し合いに応じる。」と市民らに向かって言ってるんやな、最低。悪魔の証明を果たしてからでないと千葉市のやろうとしていることに文句を付けられないんですか。
2014-10-19 14:06:00憲法73条列挙事務 「法律を誠実に執行し,国務を総理すること」(1号) 本号の前段部分は,法治主義あるいは法律による行政の原理を明文で規定した意義がある。 (渋谷秀樹『憲法(第2版)』(2013年,有斐閣)610頁)
2014-10-19 15:34:49ゴミ開封調査の問題は、審査基準をどれにするかによって結論が変わってくるやろうな。厳格な合理性の基準だと、より制限的でない他の選びうる手段がある(分別ルール違反のゴミの収集拒否で十分だろう。)ということで違憲、合理性の基準だと合憲だろうな。
2014-10-19 16:12:11この記事に出てくる「立法目的」は、燃やすごみの減量と、分別ルールを守っている人との間の不公平感の解消、くらい。 chunichi.co.jp/article/living…
2014-10-19 16:15:13.@admi_tan 開封調査は強制調査に近い位置付けにならないかという気がするのですが、そこんところはどうでしょうか?
2014-10-19 18:06:38@kyoshimine この件では「廃棄物処理条例20条の3の実施に付随して必要となる調査の範囲内」という程度の法的根拠で足りそうだと思っています。 プライバシー保護については個人情報保護条例でカバーされていて、個人情報保護条例に抵触しなければ可、という認識です。
2014-10-19 19:12:05相手方の意思に反して行なう調査だから、行政調査の範囲だからOK、じゃすまされないことは明らか。個人情報保護条例は取得・保管・開示の一般的なルールを定めるものに過ぎず、個人の意思に反して強制的に情報を取得することについて授権するものではない。
2014-10-19 20:21:11「プライバシー保護については個人情報保護条例でカバーされていて」というが、違う。強制的に取得されてしまったら、その時点でプライバシー権が侵害されとる。国家公務員にも地方公務員にも守秘義務が元々あるが、守秘義務があるから大丈夫、プライバシー権は侵害されてません、なんて言うの?
2014-10-19 20:28:42個人情報保護条例が遵守されている限り取得された個人情報は悪用されないだろうけど、仮に悪用されなくても、プライバシー権は侵害されてる(公権力に情報が渡ってしまっている。)。でも損害は少なかったね、というだけの話。
2014-10-19 20:32:03私は、不透明ゴミ袋については刑事手続においても行政手続についても令状がなければ開披できないと考える。 ~「アメリカ法では、……不透明なゴミ袋を使用していればなおプライバシーを保護するべきであるという見解が、一定の支持を得ている。」 kuir.jm.kansai-u.ac.jp/dspace/bitstre…
2014-10-22 10:55:08あ、その先に「半透明」はどうかという議論がある……。難しいどすな。 それはそうと、序文に「俎上に上った。」という下りがあってずっこけるんだが(正しくは、「俎上に載る。」)。
2014-10-22 10:57:20お役人が家の中に入ってくることはそうそう無い。固定資産(建物)の評価のときくらいかな? ゴミ袋の開披は、家の中に立ち入らないけれども、それ以上に強烈な効果があるよ。私生活をのぞき見られるという点では。
2014-10-22 11:02:09