小林えみ 堀之内出版による 原稿料ダンピング問題についての連続ツイート

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小林えみ:Emi Kobayashi,editor KOBAYASHI MAPLE @koba_editor

【原稿料のダンピングの問題について主として、小太刀右京と藤田直哉/Togetterまとめ】 togetter.com/li/735508

2014-10-23 11:11:44
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個人的な感想や意見を少し。 1.原稿料は、小太刀さんが指摘されているように、依頼先で変動することはあります。 2.無料でも我慢しろ、とは藤田さんは書いておられないと思います。 →続く togetter.com/li/735508

2014-10-23 11:18:47
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承前) 3.「安い仕事をあえて請け負う」ことのメリット・デメリットは皆さんがご指摘の側面があると思います。そこから名前を売るきっかけになる場合もあるということ。安い単価を他の方の仕事にも波及させかねないこと。 →続く

2014-10-23 11:23:18
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承前) 4.きちんと関係者が生活できる経済環境であってほしい。これは藤田さん、小太刀さん、関係者多くの同意する目標だと思います。そのうえで「目標」と書いたのは、現在の日本ではそれが達成されているとは言い難い状況であることも確かだからです。 →続く

2014-10-23 11:25:16
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承前) 5.以下、とりあえず日本の現状の私の把握している範囲での話です。新人の問題については、プロとして生き残っていくか、の基準はあいまいです。堅い原稿、研究者、小説等エンタメ。上手いと言われる方、商業的に成功した方が残る可能性は高いですが、それも絶対条件ではありません。 →続く

2014-10-23 11:30:32
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承前) 5の続き。そこそこ書けて、きちんと仕事ルール(締切など)を守れ、そこそこ安い、と重宝されるかもしれません。高いけれど抜群に上手い(売れる)、も勿論需要があると思います。上坂徹さんの『職業。ブックライター』にも、上坂さんが稿料について赤裸々にお書きになられています。 →続く

2014-10-23 11:34:29
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承前) 6.藤田さんの指摘された、「なりたい人が増えて過剰供給で買い叩き」は、あまりない気がします。たしか上坂さんの本にもありましたが、むしろ「きちんと仕事をお願いしたいライターは常に需要に足りていない」。それは、発注者が見つけられていない、ということかもしれませんので、 →続く

2014-10-23 11:38:08
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承前) 6の続き なりたい人達の多くが才能がない、ということではありません。そういう意味では、マッチングが上手く行っていない可能性はあると考えます。 →続く

2014-10-23 11:40:05
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承前) 7.もらうべき報酬はきちんともらうべき。これは小太刀さんの意見に賛成です。ただ、そのうえで、基準の幅やおまけとしての無料もあることなども事実ですので、お金を必ずとらないとプロではない、ということではないと考えます。宣伝のための文章などがよくあることだと思います。 →続く

2014-10-23 11:45:21
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承前) 8.私自身はそれで「〇〇さんもやったから××さんも」というように、敷衍することを当たり前としたことはありませんし、お支払できる物は必ずそうすべきだと考えています。そう考えない同業者もいるのかもしれません。そしてその場合労基法では、フリーランスの方は守らていません。 →続く

2014-10-23 11:48:13
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承前) 9.現行法に規定がないから、ということでやっていいこと、ということではありませんが、慣行と倫理、取締をどう考えるか、というのは、在り方も手段も考えられるべきことだと思います。ギルド、ユニオンのような考え方もその一つですし、当然発注者側も考えるべきことです。 →続く

2014-10-23 11:52:13
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承前) 10.発注者側も考えるべき、といったときに、短期的な市場原理を持ち出せば、「安いに越したことはない」という結論にしか至りません。そこで、商業的な業界として、それを超えた文化としてどう考えるか、という発想をしなければなりません。このときに、変な理想主義になると、 →続く

2014-10-23 11:54:09
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承前) 10の続き また文化のために何だって無料でも、といった極論が出てくることと思います。いま、資本主義下の商業的出版が標準的であるなかで、関係者がどのように正常な暮らしを営めるか、不当な目にあわないか、ということをきちんととらえる必要があります。そのうえで、時代が →続く

2014-10-23 11:56:14
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承前) 10の続き 藤田さんがご指摘されているように、出版界の縮小、技術革新の果てのオールフリーの時代を迎えるのであれば、それに向けていかにスライドしていくか、ということを、現状、未来の可能性、を切り分けて考えていくべきではないでしょうか。そこには個人の判断も、 →続く

2014-10-23 11:58:27
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承前) 10の続き 集団としての指向も、様々な検討手段があると思います。いずれにしても、「値切る」「無料」と言う言葉が、「それで業界がダメになる」「それでも成功する場合もある」という二極だけで語られるのは、あまり好ましくないように思います。 →続く

2014-10-23 12:06:13
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承前) 11.著者だけでなく、出版関係の仕事というのは近代において商業として確立した仕事です(類するものは昔からあるものもありますが)。今の単価、商業のあり方だけが絶対ではありません。可能性は様々考えうると思いますが、今、私たちの生活・文化と何をどう接合して考えるか、 →続く

2014-10-23 12:14:15
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承前) 11続き また行動しうるか、は、細かい議論はすることがあっても、断絶をせずに、大きく話し合えればいいなと思っています。 →終わり

2014-10-23 12:18:00
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とりとめないところもありますが、一応思う所を。ノルウェーは全ての出版物に一定の国の買い上げがあって、出版産業自体を支えていると聞いたことがあります(すみません、ソースは今明確にだせませんが)。文化、を持ち出した場合は、すべて市場原理で考えてしまうのは、無理があると思っています。

2014-10-23 12:21:19
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割と、いまの日本の出版産業は、そこをズルくも、賢くも、「文化だから」「商業だから」を局面で使い分けてギリギリ舵を切って成り立っている気がします。アタマの良い大人たちの捌き用を見て、まだまだコワッパな自分は震えることもシバシバです。

2014-10-23 12:23:44
冨田健太郎 @TomitaKentaro

ブロンクスから書店がなくなってしまうらしい。モールのなかにあったバーンズ&ノーブルが撤退するので、人口140万の地域に本屋が1軒もない状態になるんだとか。 nydailynews.com/new-york/bronx…

2014-10-23 12:42:33
小林えみ:Emi Kobayashi,editor KOBAYASHI MAPLE @koba_editor

創作と生活、産業について。私は、この商業的出版の状況が過去未来の永遠だと思っていないし、未来の可能性は回帰も含めて色々考えうるけれど、歴史的状況と個人の気の持ちようと現在の社会的状況を全て混同してはいけないと思う。→続く

2014-10-23 15:08:52
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承前)「過去の傑作を残した作家も印税目当てで書いたわけではない」かもしれないけれど、今、こうして先人たちが(乱暴な所もあるけれど)細やかに築いた制度や仕組みがある先の未来を、創作者・関係者の気合いの問題に収斂するのは、いささか短慮ではないかと思う。→続く

2014-10-23 15:16:56
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承前)お金が回ればよい、とは考えていませんが、ダンピング(という言い方の正確性は置いといて)問題として、「不当にそれで苦しめられる」ということについては、追求が必要でしょうし、それは今の経済のフレームで妥当性は判断できるのではないでしょうか(日本の法律で裁けるかもともかく)。終

2014-10-23 15:19:51