「アポカリプス・インサイド・テインティッド・ソイル」
「何者だ、お前達は。ヨロシサンのニンジャか」ニンジャスレイヤーはカラテの構えを解かずに問うた。「そうでもあり、そうでもない。いや、そうだった、と言うべきか」フロッグマンは小首を傾げた。「俺たちは今日からサヴァイヴァー・ドージョーだ。大将と共にこの施設からオサラバってわけよ」
2010-08-31 10:59:39フロッグマンは背中のマキモノを広げて見せた。威圧的な筆致で「サヴァイヴァー・ドージョー」と毛筆されている。「俺たちはこのプラントのバイオニンジャ実験体だ。しかし弱者の命令を事を聞くのもバカらしい。だから退職する。自由!」「自由!」ディスターブドが復唱した。
2010-08-31 11:20:01「まあそんなわけで、おれたちはこれからもう一人、地下レベルで眠ってるお仲間を迎えに行かにゃならん。お前には興味がねえのだ、ニンジャスレイヤー=サン。うちの大将は、おおかたアレだろ?そこの姉ちゃんにちょっかいでも出したんだろ。続きは次に会った時でよかろう?」
2010-08-31 11:23:42「オレは今でもいいぜ!オレのバイオ・イアイドは…」「だまれノトーリアス=サン!目的を忘れるな。……ニンジャスレイヤー=サン、その沈黙、同意と見てイイな?それじゃあな。オタッシャデー!」フロッグマンは地面に閃光弾を投げ付けた。
2010-08-31 11:28:25正視できぬ光の爆発。それが収まると、フォレスト・サワタリと三人の異形ニンジャは影も形も消え失せていた。「…ともかく、仕事は済んだわ」やがてナンシーが言った。「ウイルス・プログラムが、バイオマッポやクローンヤクザの遺伝子設計図を改竄した。これでヨロシサンの計画は当面、めちゃくちゃ」
2010-08-31 11:32:57「それはなによりだ」ニンジャスレイヤーは言った。「約束のデータをよこせ、ナンシー=サン」一瞬の緊張があった。ナンシーは肩をすくめた。「今はデータを頂いただけ。解析はこれからよ、あたしを信用して。さっさと出ましょう、こんな場所」
2010-08-31 11:41:44「……」ニンジャスレイヤーはゲートへ向かって歩き出した。ナンシーはもう一度肩をすくめた後、彼に続いて歩き出した。
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