「診断学」という要件定義の方法論

技術コミュニケーションには、「診断学」に相当する考えかたはあるのだろうか?診断学というのは、なんというか、「相手は病気に対して無知である」ということを前提にした要件定義の方法論であって、他の分野だとこういうのは珍しいんじゃないだろうか
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medtoolz @medtoolz

技術コミュニケーションには、「診断学」に相当する考えかたはあるのだろうか?診断学というのは、なんというか、「相手は病気に対して無知である」ということを前提にした要件定義の方法論であって、他の分野だとこういうのは珍しいんじゃないだろうか

2010-12-06 13:53:07
medtoolz @medtoolz

患者さんが「肺炎だと思います。私には抗生剤が必要です」なんて訴えをしたところで、医師ならたぶん、10人中8人ぐらいは「じゃあ検査して確認しましょう」なんて、「診断」のラインに患者さんを乗っける

2010-12-06 13:53:57
medtoolz @medtoolz

相手が問題を抱えていて、暫定的な解決策を携えて、それに応えるよう、相手の意図を具体化するように「相談」しながら物事を進めたり、技術者を動かす、という考えかた自体が医療にはすごく珍しい。せいぜいがよく理解の進んだ癌患者さんの治療方針決めるときぐらい

2010-12-06 13:54:59
medtoolz @medtoolz

診断学という学問が前提にしているのは、「相手は無知」であるという、商売としてはずいぶん傲慢な立ち位置であって、これは商売の考えかたとしては間違っているにせよ、暫定的には業界が上手く回っているから、要件定義の道具としては、そこそこ使えているのだと思う

2010-12-06 13:56:04
medtoolz @medtoolz

診断学は、「相手は問題を理解していないが症状を説明することはできる」、「疾患の数は多いが、それでも有限個数の範囲内である」、「あらゆる疾患は、何らかの検査を通じて診断可能である」あたりが基本

2010-12-06 13:57:20
medtoolz @medtoolz

このへんがもしかしたら、もっと漠然とした技術コミュニケーションは、「顧客は自分のやりたいことを本当は理解している」、「問題の数は無限で、互換性がない」、「問題はしばしば技術的な解決が難しい」あたりを前提にしている気がする

2010-12-06 13:58:27
medtoolz @medtoolz

後者のほうが、顧客に対して優しいというか、より誠意ある立場に思えるけれど、これは何というか、そもそも問題を解決不可能な状況に、自ら進んで追い込むことで、達成不可能な目標を眺めてあきらめてるような気もする

2010-12-06 13:59:19