「万能」の意味 ~ES細胞とiPS細胞について~
縞うさぎさんだ!
ES細胞は、赤ちゃんになるはずの細胞を壊さなくてはならないから・・・。
@Butayama3 えーと、話がついSTAP細胞にそれてしまいましたが、ES細胞の話に戻すと、受精卵から少し発生の進んだ「胚盤胞(はいばんほう)」というごく初期の胚からつくります。胚盤胞を子宮に戻せば赤ちゃんになるのですが、ES細胞をつくるにはその胚盤胞を壊さないとなりません。
2014-12-29 02:14:54@Butayama3 なので、ヒトのES細胞の場合は倫理的な問題があるとされているのです。ただし、少なくとも日本では、不妊治療のために作り、必要のなくなった(つまり廃棄予定の)胚盤胞から作っています。
2014-12-29 02:16:49それに対してiPS細胞は皮膚や血液の細胞から作れるから簡単に手に入るし、倫理的にもOK!
@Butayama3 iPS細胞は、おとなの皮膚や血液を採取すれば作れてしまうので、倫理的なハードルはだいぶ低いです。でも、それだけでなく、iPS細胞の場合、「本人」の細胞で作ることができます。これはES細胞にはできません。
2014-12-29 02:19:18@Butayama3 さらに、もとになる細胞を入手するのがどのくらい簡単か、というのは実用面ではかなり大きく効いてきます。ES細胞の場合、卵が必要になりますが、ヒトの場合、いろんな方から集めるというのは現実的にかなり難しい。
2014-12-29 02:23:14@Butayama3 たとえば、薬の開発の使うのであれば、いろんな民族やアレルギーのある人ない人、下戸/酒飲みなど、いろんなバラエティを揃えたいわけですが、これは現実問題として、難しいです。でも、iPS細胞ならば十分、現実的です。
2014-12-29 02:25:37なんという贅沢な時間。
@Butayama3 ごめんなさい、つい一方的にツイートしてしまいました。ぶたやまかーさんのご興味にそっていますか?
2014-12-29 02:27:17@shima_usa96 一方的にだなんでとんでもない。噛み締めつつ読ませていただいてます。ありがとうございまーす!!ヽ(゚Д゚)ノ すげー、、、、。
2014-12-29 02:29:26理想的なiPS細胞もまだまだ課題は多い。
「理想的なiPS細胞」とは。
@Butayama3 えーと、ありがとうございます。iPS細胞は倫理問題やら作る簡便さなど、良いこと尽くめのようですが、やはりまだ研究途上の部分があります。「何にでもなれる万能細胞」と言いますが、それは理論的には、といか、理想的なiPS細胞の場合は、という条件がつきます。
2014-12-29 02:34:25@Butayama3 たとえば、簡単に神経細胞に変えることのできるiPS細胞もあれば、なかなか神経細胞になってくれないiPS細胞があったりします。iPS細胞は、いったんは皮膚などに分化した細胞を、万能性のある状態に戻すわけですが、それが十分ではないせいだと考えられています。
2014-12-29 02:36:55@Butayama3 さきほど、ぶたやまかーさんがツイしていた「メチル化」はこの「元に戻す」につながってくる話です。
2014-12-29 02:38:29このメチル化がカギみたいなんですけどね・・・。
良くわからなくて。DNAにメチル基がなにをする?
@shima_usa96 このメチル化ですが、要するにメチル化することで、DNAの形が変わりますよね。転写を調節というか、制御するのかな。
2014-12-29 02:43:10@Butayama3 ものすごく大ざっぱな説明になりますけれど、許して下さいね。受精卵は胎盤にも胎児にもなれる全能性の細胞ですが、ES細胞(やiPS細胞)はもはや胎盤になる能力を失った細胞と考えることもできるわけです。このときに、何が起きているかというと、
2014-12-29 02:43:13遺伝子が働かないようにカギをかけてしまうのが「メチル基」。
@Butayama3 別に胎盤になる遺伝子を失うわけではなく、胎盤になる遺伝子が働かないように“鍵を掛けて”しまうのです。その仕組みの1つがメチル化です。働くと困る遺伝子のところに、ぺたぺたとメチル基を付けていく。
2014-12-29 02:45:04@Butayama3 メチル基のついたところは転写されなくなります。その細胞にとって不必要な遺伝子を動かなくする仕組みには、DNAの紐がぎゅっと糸巻きに硬く巻き付く状態にするなど、ほかにもいくつかあります。
2014-12-29 02:49:27