「フランス」と「風刺」と「ヘイト」と「オタク」と「日本」を繋ぐもの

田川 滋 TAGAWA Shigeru 타가와 시게루 @kakitama

続)元々大概の人は「自分を笑う」と言う事を知っている。「自意識」によって。ただこれにも「愛／憎悪」に似たコインの裏表が。「自己憐憫－自嘲」。”憐憫”がユーモアで”自嘲”が風刺。風刺は「自嘲」の方を「自覚的に行う」事で位相をプラスにしようとする人為的試み、と言えるかも知れません。

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「偏見」だけならいくら浴びようと「どこにあるの？」と「あなたが」思えば、「無くなる」。そうでなければ貴方は偏見を素直に「受け取ってしまった」。「こう言う絵が憎悪を呼ぶ」と言う言葉こそがそれを言う者の憎悪の証明であり、他者に憎悪を撒き散らす。その事を伝えようとするのが、風刺。

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続)表現は「しないとしぼむ」。”適切”には安定しない。表現は表現を産むと言う内在増殖性があり、相互参照でより情報の意味が明確になる。”配慮”してそこの”やり取り”を止めると、情報不在が更なる情報不在を招き、相互参照の無い情報は「意味」がしぼみ、最後には「配慮した理由」まで忘れる。

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続)表現が減る社会の人は”経験不足”のために表現リテラシーの低下が進んでいく。表現には風刺画が使う様な”心理トリック”の機能がある。風刺はわざわざ”意地悪”な顔をしてそれを先に警告しようとする。”広告”も”広報”も同じ事をやっているよ、と。表現が少ないとそれがワカラナくなる。

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続)相互に参照され検証される情報が少ないと、そこに投げ込まれる「噂」や「嘘」や「黒プロパガンダ」「白プロパガンダ」も、参照する周辺情報の流通不足のため検証されず、そのまま通ってしまいやすくなる。率直に言えば今の日本も「そうなっている」。こう言う社会は些細な事で大きな混乱を起こす。

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続)イスラム文化圏とて「情報の流通」に依って社会を支えている事に変わりは無い。多様な情報の制限が社会を長期的に発展させる事は無い。安定もしない。情報不足が亢進し社会が脆弱になり、腐っていくだけ。歴史の教訓があるからこそ表現の自生を「妨げない」近代制度が生まれ、日本も採用した。

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続)表現者はこれを知るからこそ、軋轢があっても表現を止めない。止めればしぼむ。憲法の言葉、「不断の努力」。やめた分はしぼみ、元に戻すだけで多大な労力が必要になる。しぼみ過ぎて少数の情報が相互に繋がらずアトム化すると「しぼんだ事」もその意味も認識できなくなる。それが今の日本。

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(RT)この質問の場合、質問者が「”現実で”尊敬している人は誰？」と、「３文字足す」だけで行き違いは防げる、とも言える。情報の多様化で各人の頭の中も”多様化しているので、前提(主語の中身)を具体的に言わないと通じにくくなっている。面接官がそれを”立場”に利用すると「地獄」になる。

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続)企業の様な”組織文化”の中では会話の前提を共有して省略する事で情報伝達を早める。「効率→利益追求」のため。これを内部化したアタマが発する言葉でオタクとコミュ出来ないのを「きめえ」と思う方も、つまり”オタクへの理解力”を欠く点で「きめえ企業オタク」なのに変わりは無い。

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続)「きめぇ企業オタク」が「オタク新入社員がコミュ障だが自分は正しい」と思うのは、”自分の価値観”を「企業」と言う力関係＝”立場”の後ろに匿名化してモノを言っているからに過ぎない。”好きで選んだ会社”か。ブラック企業が出来るのは、就職者に「選択の自由」が無くなりつつあるからだ。

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続)”言葉の前提の不共有”はデジタル・ネットの関わる「情報の爆発的増加」の中で”各部分全部”に起こっている事で、「オタク」は規模が特定少数であり、関わる視覚情報が「特異で見分けやすいアイコン」になるので”認識されやすい”だけなのですよ。今や日本人全員、総理も含め「オタク」です。

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続)日本人全員が「自分はオタクである＝他者と言葉の前提を共有していない」と言う”自意識”を持つ必要。自意識があると「自己の肥大」に歯止めがかかり他者との「境界」が出来、「内心の不明な他者」の存在を認識でき、「自分の内心も他者には不明」と分かり、言葉に”配慮と尊重”が生まれる。

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続)聞かれた事に答える前に、まず「何について聞かれたのか」の「何」を頭の中で言い直してみるのがいいだろう。はっきりしない部分があれば答える前にそれをまず聞き直す。聞き直せば先方も「何に気付きにくい人か」が分かるので、ものの言い方の修正方向が分かり、あとの会話がよりスムーズになる。

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続)「会話」はこう言う段取りを踏めばよりスムーズになるはずだが、「仕事の指示」では”時間が余計にかかる”ので躊躇いがち。しかし不明瞭なら重要度に応じて可能な限り事前確認しないとトラブルに繋がる。長期的には自分から「言われなくても通じる」部分を増やさないと仕事能力が上がらない。

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続)そう考えると、漫画を描く事も含め、「仕事」になる行為のすべての「出来栄え」は、どこまで「他者理解の幅／深さを広げたか」に関わっている、と言えるだろう。それが仕事の「効率」と「完成度」を生む。小遣いになる「お手伝い」から、他国と交渉する「総理大臣」まで同じだ。

田川 滋 TAGAWA Shigeru 타가와 시게루 @kakitama

続)軍や消防や医療の様な”取り返しのつかない”急ぎの仕事をする現場では、命令を実行する前に「復唱」＝言い直しをして、内容伝達の正しさを確認する。急いでいるのに時間を余計にかけて「復唱」をするのは、伝達が確実でないと「致命傷」になりかねないから。日常に近い事でも必要な時代、かも。

田川 滋 TAGAWA Shigeru 타가와 시게루 @kakitama

続)今は「メール」や「SNS」があるので、「言い直し」や「メモ」をしなくても要確認事項の伝達は非常にスムーズ。時間を縛られず「後から」でも正確に確認出来る。しかしこれは「落とし穴」でもあるはずだ。”今確認しなくていい”なら”後でも忘れる”。内容を頭に入れるのはあくまで「人間」だ。

Edward_W_Said @Edward_W_Said

「政治からは逃れられない。純粋な芸術の領域や思想の領域に逃げ込むことや、また、その点に関していえば、公正無私の客観性や超越的理論に逃れることなどできはしない。」ー『知識人とは何か』 bit.ly/ogOSCY #inbook

田川 滋 TAGAWA Shigeru 타가와 시게루 @kakitama

(RT)欧米から見た”日本の性描写漫画”での問題は”子どもを描いている”と見ているところ。「子ども」も近代欧州の発明概念。近代社会を理解する一員となるには、社会に出る前に「教育」と言う隔離期間が必要と考えた。日本もそうしている。対して「風刺」は子供を直接対象にはしない。

田川 滋 TAGAWA Shigeru 타가와 시게루 @kakitama

続)”近代欧州”論理に従えば「子ども性描写漫画｣がダメで「イスラム風刺」が”命をかけて守るもの”なのは当然両立する。後者は「大人同士の話」だからだ。"教育中"である子供を土俵には出さない。対して日本は「子どもと大人を区別しない」＝子ども扱いしない心性。だが「区別が付かない」にも。