【メディア芸術祭2015シンポジウム】「メディウム(=メディア)からはじまる新時代の〈批評〉」出演 gnck キャラ・画像・インターネット研究 塚田 優 視覚文化評論家 三輪 健太朗 マンガ研究者 モデレーター 石岡 良治
三「冒頭、この物語はフィクションと大きく描かれる。当然それは防御ではあるが、しかしあからさまに固有名だしつつ自伝を書く、その挑戦的な態度に意味があるはずだ
2015-02-15 15:50:38三「他の受賞作と比較する。 チャイニーズライス。これは作者の中国の漫画家がフランスの脚本家と話し合うところから始まるような、自伝的作品だ。
2015-02-15 15:51:30三「ここで中国人は自分は平凡な中国人だと言うが、1950年代生まれで、その激動の中国を生きてきたわけで、その平凡な人生を通じて劇的な中国が描かかれる。記憶をさかのぼり忘れていた感情を引き出すんだと要請される
2015-02-15 15:52:25三「彼女は高校時代、少女漫画家に憧れており、そこで先生との関係がふまえつつ描かれる。さらに今からの視点のモノローグも織り込まれる。 つまりそれはあからさまに悲劇を予見される
2015-02-15 15:54:13三「このような態度は他の東村アキコの感傷的態度は感傷的すぎると思われてしまう。しかしこの感傷的物語、それは少女漫画家を目指していた態度を今だからかけるという転倒性が見え、戦略性が見える
2015-02-15 15:55:16三「エマニュエルロベールのフォトグラフという作品。フランスのバンドデシネ。もとの写真、マンガが渾然一体となり作られている。
2015-02-15 15:56:35三「マンガが絵を使っているフィクション、事実を伝える写真。 その奇跡的場面が記録されたというのが写真という存在でわかる。 絵だけのページだけが最後にでる。 それは主人公の回想だが死の危機であって写真を撮る余裕すらない
2015-02-15 15:58:40三「しかし淡々描かれているが、読む我々は緊迫感をもって見ることができる。そして最後に自分が死ぬことを覚悟し写真を撮るが、それを見開きで出す。この写真のちからとマンガは対抗できるのか、と。
2015-02-15 15:59:42三「この漫画作品を圧倒的良い物にしているのは、なにげないこのコマだ。 「タンタン」の歩みを思い受けべながら自分の歩みを比較するが、同郷の者が見ることない景色を1人見た時、マンガを思い出す。 つまり虚構を描こうとするマンガとの緊張関係がでる
2015-02-15 16:01:29三「自伝というジャンル。マンガという媒体が何をなし得るか、それが近年のマンガに見て取れるし、受賞作品にはそれが見られる
2015-02-15 16:02:14石「島本とフォトグラフ、見開きでの表現。島本はケレン味、フォトグラフは写真撮影することなかったことにふっとでてくる。 コマ割りという特殊手法でもあるが、今日の論点につながるか、と
2015-02-15 16:03:24塚「美術手帖の公募論文で受賞されたことから評論・執筆活動を初めている。まだ論文は3つ。関心領域は視覚文化。幅広いが、評論家として言えるのはアニメーション。出身が油絵科なので美術についても文章がある。人が描いた絵、CGにも言及dけいる
2015-02-15 16:10:48塚「受賞作品について評論する、というかこれからの話に幅を持たせる内容にしたい。つまりファン=受け手の問題だ。 アニメ表現においてメディウムがメディアになる条件を考えてみたい
2015-02-15 16:11:46塚「聖地巡礼について。コンテンツツーリズム。地元では日常だが作品により聖地化される。ジョバンニの島。そしてたまこラブストーリーは京都が場所性と明確に関連づけられたエピソードが多い
2015-02-15 16:13:39塚「遡ればらき☆すたの鷲宮神社。ネットの口コミから新聞報道につながり一般化したことから初詣客も倍増した。そこでファンは絵馬にイラストを描く。
2015-02-15 16:15:26塚「有頂天家族のあるシーン。京都駅だが、取材しその正確な成果が反映されてる。これにはデジタル環境の整備、つまりトレースしやくなった。これでは技術決定論・環境決定論にしかならないが、そこで批評的に切り込むため、複製という観点を持ち込みたい
2015-02-15 16:16:54塚「カメラ以外にキャラクターも複製性をもつ。例えばグッズに複製される。カメラに頼らないで複製性をキャラクターはどう担保するか。 手塚治虫は本人の「漫画の描き方」のような記号的なマンガキャラクターの描き方を応用しアニメを作った
2015-02-15 16:18:36塚「日本式リミテッドアニメーションを手塚は作ったが、そのパターン化による造形、それはデ・ジ・キャラットに関して東浩紀は萌え要素の組み合わせという言及に繋がる。要素の同士の組み合わせで出来上がる。
2015-02-15 16:19:38塚「プロ・アマチュアとわず、そのパターン組み合わせで複製性が可能となる。そして聖地巡礼だが、それはキャラクターがもたらした二次創作。しかし需要者が移動が伴う。 これは鉄道網の発展によるツーリズムに繋がり、また宗教における聖地巡礼に繋がる
2015-02-15 16:21:30塚「Ingres。これは聖地巡礼と異なる。ポータルと名付けられたところでポイントを稼ぐものだが、プレーヤーは見たことがない風景を目指す。 つまり見たことのある風景を求める近代的ツーリズムと逆。 また聖地巡礼では巡礼者は写真撮影を重視しており二次創作的側面がある。
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