ライスのアニメ感想：＃２０５　ユリ熊嵐(6)

テリー・ライス @terry_rice88

ユリ熊嵐 EPiSODE:06「月の娘と森の娘」 ようやく銀子と紅羽が交差した、エピソードだったかなあと思う。 ここからが始まりであり、折り返しであり。 予定調和の先に何があるのかという感じはする。 結び付けるものは母親の作った未完成の童話、か。

テリー・ライス @terry_rice88

今回の話で一番のトピックスは最初から紅羽が入学当初から透明な嵐に巻き込まれるべき「悪」だったということじゃないだろうか。純花は紅羽に恩義があり、それを超越した所で、彼女に友情を感じ、自ら「透明な嵐｣に巻き込まれたという転回は純花の印象を変える上手い手法だったというに思う。

テリー・ライス @terry_rice88

しかしハナから紅羽が「悪」だとなると、何を持って「悪」なのかという疑問が浮上してくる。最初から罪深い人間、つまり「罪人」であるならばその原因は彼女の過去にあるのだと思うが、そうすると5話冒頭の写真や銀子の回想が事の端を発していそうだ。一方で銀子も、また「罪クマ」と自ら定義する。

テリー・ライス @terry_rice88

おそらくその二人がモチーフの童話である「月の娘と森の娘」は終わりが描かれていない、と言うのを鑑みると友達の扉として立ちはだかる「鏡」に映る自分をどのようにして打ち砕くかってことかな。この辺りはウテナとかでも語られているように感じるけど、自己同一性みたいな問題だと思う。

テリー・ライス @terry_rice88

振り返って見れば、紅羽も母親や純花という過去に引き摺られているし、銀子もまたかつての紅羽に憧憬を見ているわけでお互いにあんまり今や現実を見てないようにも感じられる。そういう何かから「断絶した」二人が重なり合うことで、何が起こるのか。童話から現実へ。空想からリアルへ。

テリー・ライス @terry_rice88

しかし、最初から「悪」で「罪人」認定がされていたとなると、嵐が丘学園そのものが怪しく見てきてしまうし、ユリーカさんの立ち位置も紅羽にとって安全なものでもない感じがする。というか、「排除の儀」なんてのがまかり通っている時点でね。いや、社会常識みたいに捉えられているかもしれないが。

テリー・ライス @terry_rice88

そういった状況の中で、純花が紅羽に対しての「スキ」を諦めなかったことが、カッコよく響いた回でもあり、そしてまた紅羽が救われた回でもあるのか。純花の手紙に込められたメッセージが絶望から希望に変わる辺りの流れも決して大きな揺れではないせよ、紅羽が「今」を見ることが出来た。

テリー・ライス @terry_rice88

しかしまあ、「排除の儀」も「透明な嵐」もフックが強い割にはその全容がやっぱりまだ分からないというか。今回のニュアンスで言えば「魔女狩り」みたいなノリで「純粋」でいることへの引き摺り下ろしで、「スキ」であることに意味はないみたいなことをやり続けているので業みたいなものは感じるが。

テリー・ライス @terry_rice88

ク「マリア」だったり、「スキ」が信仰だったり、純粋さへの象徴だったり、そも「排除の儀」が異端審問だったり、と並べ立てると糸筋が見えてきそうで見えてこないんだが、そこに童話と現実や、クマと人間だったりやがごちゃごちゃになってきてたからそれぞれの把握がちょっときつくはなってきてるのか

テリー・ライス @terry_rice88

もっとシンプルにマジョリティとマイノリティの話なのかもしれない。いや、面白いんだけど、語るとなるとどこを起点に語りだせばいいのか良く分からなくなってはきているんだよなあ。すでに物語が行き着く先はあるんだが、その過程をじっくり楽しむには全容を分かってないと楽しめなさそう気もする。

テリー・ライス @terry_rice88

銀子が自分を「罪クマ」と認識するのも、蜜子が純花を食べてしまっているのを黙って見過ごしている所を言っているわけだし、そうするとやはり紅羽の母親の件についてはどう関係しているのかとか、今回のユリーカさんの意味深な発言や針島と誰かの会話とか引っかかる部分は色々あるんだけども。

テリー・ライス @terry_rice88

自分の印象としては、6話で折り返しだから、細かな複線は消化して、コレからが勝負な気がしてる。結構気を持たせてる状況が続いていて、爆発するにはいたってないので、どんな荒波が待っているのかっていう感じではあるんだよなあ。不思議な感覚を味わっているのは間違いない。

テリー・ライス @terry_rice88

とまあ、そんなこんなで注視していきたいと思います。ちょっと現時点であまり語ることがないので感想が薄味になって申し訳ないですが。今回の感想は以上です。ではまた次回に。