2015年3月11日 東日本大震災から4年経って思うこと
震災から4年を機にスモッドさんから質問をいただきました 毎年この時期にDMで回答してたものですが、今年は相談の上公開する形で答えることにしました pic.twitter.com/xz9AY5YYT9
2015-03-11 22:50:50(被災者生活が身に染みついてきた頃よく聞いていた曲です。当時の気持ちを思い出すのでついでに貼りました)
①震災から4年が経過し町の活気や人通りはかわりましたか?
①震災から4年が経過し町の活気や人通りは変わりましたか? →沿岸部に位置するぼくの住む街は、やはり津波によって大打撃を受けており、現在もなお土地のかさ上げをしないと人が住むことすらできないエリアがいくつもあります 大型ダンプや重機が走る姿を街中で見ない日はありません
2015-03-11 22:56:56しかしやはりというか、活気がいいのは土木関係の話ばかりで、復興に携わる外部ボランティアや観光客の姿は震災間もない頃をピークにみるみる減少し、今はほとんど見なくなったな、と思うのが本音です。
2015-03-11 23:00:22被災地ゆえの震災遺構をメインにした観光ビジネスは当市は力を入れておらず、陸に揚がった有名なあの船も震災の記憶を思い出すから今すぐ解体してくれ、というのが市民の総意でした しかしその結果、やはり市外から来た方にとっては「見る所のない町」という印象が拭えなくなったのではないでしょうか
2015-03-11 23:04:26みんティアさんのツイートで触れてますが、共徳丸を解体して後悔している小売店や観光業を営んでいる方は沢山おられるようです。観光ビジネスで利用できたのにと。その影響で復興商店街に客が来なくなったことは確か。早く船主さんをフォローしてあげるべきだった。そういう意味で私は反対だったが。
2015-03-11 23:42:51(追記)私は当時、第18共徳丸の解体について「期限付きで」賛成派でした。将来的な復興事業の妨げになるのはわかっていましたが、やはり唯一無二ともいえる観光スポットとして当分は残すべきで、ゆくゆくはモニュメントや追悼祈念公園などにすればよかったのにと今でも思います。
残念ながら現在共徳丸は解体され、跡地には新しい道路がひかれました。
結果として、現在市外からきている人の大多数は土木や建築の出稼ぎで来ている人たち。もちろん観光ビジネスたり得ず地元経済が潤う要因としては望み薄です 飲食業界も一過性のバブルであることが容易に想像でき、それもすでに先行きが見えているな、と居酒屋のバイトの身であるぼくは考えています
2015-03-11 23:07:50かつては宿泊場所の確保が課題であり、地元の大型ホテルがこぞって復活に力を上げておりましたが、現在は土木事務所は自前の寄宿舎(プレハブ造り、仮設住宅のようなもの)を建てて洗濯〜食事をオールインワンで済ませるようになり、そのことが観光産業の氷河期到来を加速させていると言えるでしょう
2015-03-11 23:11:02②震災から4年が経過し心境は如何ですか?
②震災から4年が経過し心境は如何ですか? →経済の暗い話題ばかり挙げましたが、多少なりとも良いニュースはあります 先月2月より、当市にもやっと災害公営住宅(被災によって住家を失った世帯が入れる住宅)が出来上がりました
2015-03-11 23:13:50仮設住宅というものは地面に木の杭を打って建てたもので、その耐用年数は2年、もっても5年くらいと当初から説明を受けており、その4年目にやっとコンクリートのマンションに入居できる世帯が出てきました。
2015-03-11 23:17:07なぜこんなにかかったのかというと、そもそも被災者とは沿岸部に家を構えていて、津波から逃れて生き延びた人たちであり、そうしたたくさんの人たちを収められるような広い土地はその沿岸部以外には存在しなかったからです
2015-03-11 23:21:24よって、公営住宅の建築はまず山を切り開いて宅地を造成すると同時に、その時に出た残土を沿岸部に運び出し、埋め立てて嵩をあげ、その上に建物を建てなければならない、幾つもの事業が密接に絡みあって行わなければならない複雑なものでした。どこかでつまずけば、他のの事業全ての工期に影響します。
2015-03-11 23:24:01その結果が、震災四年目でようやく完成した災害公営住宅です。 完成と言っても、6階建てのマンションが二棟、数にして「約75世帯」が厳正な抽選の上入居可能になったのみで、仮設住宅やみなし仮説住宅に入居している世帯は当市にはまだ「2,000世帯」近く残っています
2015-03-11 23:27:50今年だけで1,100世帯が入居できるまでに住宅を完成させる、というのが市の復興方針です 仮にそれが実現できたとして、仮設住宅のコミュニティ崩壊、新しい住居でのコミュニティ再編、慣れない高層階での生活、そして仮設に取り残される人たちの心身のケアなど、課題はますます増える一方です
2015-03-11 23:31:59③現在の復興に不足しているものはなんですか?
③現在の復興に不足しているものはなんですか →2つあります。 1つは、市内市外問わずに不足しているマンパワー、つまり労働力。 もう1つは、地域に住む人が復興に対する期待や熱意が時とともに風化して弱っていき「なるようにしかならない」と消極的な姿勢になりつつある「意識」の欠如です。
2015-03-11 23:36:48自分の住む町がどのように復興するか、震災間もない頃は仮設住宅が一つできるだけでも「復興に近づいた」と避難所で口々に語られていました。 ところが今、災害公営住宅が建ったことに対して「こんなのができただけでは、復興には程遠い」。熱意の違い、なんとなくわかっていただけるでしょうか。
2015-03-11 23:40:10時間の経過と熱意の「冷め」は、被災した当事者たちにも容赦なく訪れます。これは被災していない別地域の人たちや、他県の人たちだけの問題ではありません。
2015-03-11 23:42:40せめて「早く公営住宅に住みたいね」「新しい住処ができて良かったね」と言い合える関係性を続けること、復興に対する意識を保ち続けることが真の復興に必要なことではないかとぼくは考えています。
2015-03-11 23:44:45