アインシュタインが一般相対論を提出した時から100周年の今年。「一般相対論って、なに?」という問いが巷で話題かと。(単なる期待)
2015-04-03 18:43:02実は一般相対論は空間を3次元ではなく、2次元にしたモデルでみると簡単。結局「フラットランド多次元の冒険」のような世界を実現する。ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95…
2015-04-03 18:45:27紙を一枚持ってくる。紙の内部の世界はflatlandのように平らなため、図の赤い線のように、2本の直線を平行に書き出すと、ずっと交わることはない。これを、この2次元世界の中を運動する粒子の軌跡と思おう。 pic.twitter.com/r8c6bYRILM
2015-04-03 18:52:23一般相対論のアインシュタイン方程式を、このフラットランドで考えることができる。その解をみると、物質が存在しない場所は曲率が零の平坦な空間のままであるが、物質(エネルギー分布)がある場所ではその空間が曲がってしまう。
2015-04-03 18:54:40例えば点状の重い粒子がフラットランドにあるとしよう。するとその粒子を重力源として、その場所を頂点にする円錐形に世界が曲がってしまう。時空曲率はその頂点だけ非零で、それ以外の場所では零(つまり局所的には平坦のまま)である2次元世界。 pic.twitter.com/WdBwZIcOyx
2015-04-03 18:58:29この円錐にハサミを入れて切り裂くと、図のように元の紙の一部を切り取った世界になっている。簡単のために図では切り取られた部分の角度を90度にしてある。図のように、もういちど境界をくっつけると、先の円錐に戻る。 pic.twitter.com/1fEmRQdU9w
2015-04-03 19:01:14一般相対論は重力を幾何学で理解する理論。点粒子は実は各瞬間にはただひたすら「真っ直ぐ」空間を走っているだけだが、時空自体が曲がっているため、いつのまにか重力を受けたように、図のように平行だった2本の粒子の軌跡が交わるようになる。 pic.twitter.com/eTQ5bGaT89
2015-04-03 19:04:34この図の赤い線で運動の軌跡が表される粒子は質量やエネルギーが無視できるくらい小さな試験粒子(テスト粒子)という設定。一方円錐の頂点には重い粒子があって、空間を曲げている。
2015-04-03 19:06:06境界を張り付けて、もう一度円錐にしたのがこの図。頂点の粒子が空間を曲げるため、平行に出発した赤い線の2つの粒子はちょうど頂点粒子に重力で引っ張られたように運動して軌道が交わる。しかし前の展開図で分かるようにこの2つの線は、実は直線。 pic.twitter.com/hV1f8aYkAO
2015-04-03 19:10:07このように時空の曲がりが真っ直ぐ進んでいるだけの粒子に重力として働くというのが一般相対論。重力は幾何学で理解できる。図のように重力源があちこちに分布していれば時空の曲がりも複雑になるが、それを記述するのがアインシュタイン方程式。 pic.twitter.com/y9tDtHZNJn
2015-04-03 19:14:04なお少し専門的なことだけど、このフラットランドを記述する宇宙項のない3次元アインシュタイン重力理論にブラックホール解は存在しない。しかし負の宇宙項をいれると、BTZブラックホール解というものが作れる。
2015-04-03 19:17:57