『アニメ作家としての手塚治虫 その軌跡と本質』(津堅信之)を批判する

以下も合わせて読んでいただくとうれしいです。 拙論「アニメーションという原罪」http://www.godo-shuppan.co.jp/img/kokai/kaisetsu_kokai.pdf 「アニメ経営者としての手塚治虫」http://togetter.com/li/622604
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It happens sometimes @ElementaryGard

保守反動?それはあなたたちのことではないの、と。 pic.twitter.com/hcpcIwQ9Hg

2015-04-06 16:00:02
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コペルニクスの地動説への反動としてティコ・ブラーエの宇宙モデルがあります。地球を中心に太陽が回っていて、その太陽の周りを他の惑星が回っているというモデル。

2015-04-06 16:03:02
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天動説(地球中心に太陽も月も惑星も星々も回っている)モデルと、コペルニクス・モデルの折衷です。たしかにこれでも数学的にはコペル説と等価ですが、円軌道が複数になってしまう。

2015-04-06 16:05:19
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津堅モデルはまさにこれです。

2015-04-06 16:05:44
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ティコ・モデルは間違っていたわけですが、それでも西洋科学史において大きなジャンプとなりました。コペル説や天動説では、それぞれの惑星や太陽ほかは超巨大な「天球」に張り付いていて、各天球が地球を包み込むようにして自転していると考えられた。

2015-04-06 16:07:28
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ティコ・モデルだと円軌道が複数になります。ということは天球と天球がぶつかり合うわけです。「これはおかしい。ひょっとしたら天球なんてないんじゃないか」とブラーエは気が付いた。

2015-04-06 16:08:27
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同じころ、ギルバートによって磁力が発見された。方位磁石ですよ。地球がひとつの巨大磁石だとする説。つまり、直接何かに触れなくても力を及ぼすことはできると論じた。

2015-04-06 16:11:44
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これが後の引力の発見の伏線になります。ブラーエの弟子だったケプラーは、師匠に倣って天球モデルを放棄し、何か見えない力が惑星に働いていると発想を切り替え、たどり着いたのがあの有名な楕円軌道の概念。

2015-04-06 16:13:32
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コペルニクスが正しい宇宙モデルを提示し、ガリレイがそれを世に訴えたが宗教裁判にかけられ地動説の放棄を迫られたが、ケプラーが数学を使ってやっと天動説の息の根を止めた…そんな風に子供向けの理科の本では説明されていますが、そんなに単純な話ではないのです。

2015-04-06 16:16:49
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今の目で眺めると「なあんだ」なブレイクスルーがいくつもいくつも重なって、やっとケプラーの法則にたどり着いた。

2015-04-06 16:17:37
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こういう西洋科学史は過去のお話ではありません。今の私たちだって、後世の人間の目には「気づけよそれくらい」とツッコミ必至の思い込みから脱することができず間違ったモデルのなかをぐるぐる回っているように映るのだから。

2015-04-06 16:19:39
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私のいいたいこと、わかりますね。

2015-04-06 16:20:12
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ウォルト・ディズニーの歩みが日本に紹介された最初はなんだろう。

2015-04-07 01:03:48
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『キネマ旬報』等で単発的に紹介されることはあっても、まとまった形での紹介は?

2015-04-07 01:04:26
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書籍としてはおそらくこれが最初。1957年。昭和32年。東映アニメで日本初のカラー長編アニメ『白蛇伝』の制作が始まった年。映画『オールウェイズ 三丁目の夕日』の時代。 pic.twitter.com/e3ruH7W3iR

2015-04-07 01:06:20
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ウォルトの娘ダイアンの語りをまとめたものという体裁ですが、実質的にディズニー社の公式本。

2015-04-07 01:07:17
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このなかに1941年つまり日米開戦の半年前に勃発したディズニー社での大ストライキの話がでてきます。むろんパパ寄りの目線から。 pic.twitter.com/TWS60u0L0P

2015-04-07 01:09:47
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ダイアンの本を手塚治虫が読んでいたのはまず間違いないと思います。ということは1957年の時点で彼はディズニー社のストライキ(1941年)について知ってはいたわけです。

2015-04-07 01:11:32
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ただこれより前、1951年に『漫画少年』11月号に「ウォルト・ディズニー物語」という読み切りを寄せています。これは未見。現在は文庫で読める。amazon.co.jp/dp/4063737551

2015-04-07 01:16:36
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西遊記 予告篇: youtu.be/7c5LEgQQW8E 手塚は1958年にこれの制作に参加。秋か冬に、東映動画の白川大作らの訪問を受けて参加を承諾。

2015-04-07 01:27:11
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59年だと思い込んでいました。資料によると前年だそうです。

2015-04-07 01:28:02
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大塚の『作画汗まみれ』によると、59年の3月25日に組合結成運動が表面化。大塚がリーダーで、それまでずっと水面下で準備していた。他の記録によると一週間で切り崩されて懇談会に着地させられた。

2015-04-07 01:30:58
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ということは、この頃すでに『西遊記』の制作に関わっていた手塚も組合結成運動のことは知っていたはずです。

2015-04-07 01:31:38
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