【ヒエキヤマ】12話　扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

「ここにいる唯一の妹として意見を言わせてもらうと、扶桑、君は"お姉さんをしたい"んじゃないのか？それがお姉さんぶった、妹にとって不快なものではないことは山城を見れば明らかだ。 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

扶桑は山城が、大切で仕方がないんだろう？今の君の妹になれたらどんなに光栄だったか。山城も同じように思っているさ。....きっとな」 「ちょっと日向ぁ、私じゃだめだって言うの？」 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

「そんなことは無いさ。私の姉は伊勢にしか務まらないからな。なんだ理由か？理由は私を疲れさせずに、しゃべらせ続けるのができるのは伊勢くらいだろう？それで十分じゃないか」 それを聞いた伊勢は納得してしまいました。 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

それにしても日向がそんなことを思っていたなんて....。伊勢と日向は好敵手であり、妹になるはずだった二人。いろいろあって妹にはならなかったけど、妹になれたらなんて言われたら、私....。 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

でも、私が"お姉さんをしたい"のでは？というのは、私の悩みの答えそのものなんじゃないかと思いました。 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

金剛の言う、しっかりしすぎた妹、山城に対して、私の心のどこかにあった"お姉さんしたい"という思いが姉としての物足りなさになり、それが姉としての不十分さという思いに変わっていったのかもしれません。 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

お話しも一段落して、帰り支度をし始めました。長門は金剛も混ぜてまたやろうとみんなに話しかけます。みんなも同じ意見。この前は私が一方的に相談する形だったから今度は金剛の話しも、たしかに聞いてみたい。 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

みんなにお礼を言って部屋を出ると最上が、ため息をつきながら隣を歩きます。 「いやぁ、日向はあの場にいても全然違和感なかったね。むしろ僕の方が場違いだったような気がするよ。それにしても、日向があんなこと思っていたなんて、扶桑としてはやっぱり嬉しかったかい？」 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

「ええ、とても....。誰もいないところで言われたら、涙を流してしまったでしょうね。....嬉しかったのだけど、日向が私の妹だったら、私は少し困っていたかもしれないわ。 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

なんというかこんなことあなたくらいにしか言えないけど、もう少し甘えてくれる妹じゃないと、きっと寂しくなってしまうわ」 「君は愛されたいんだね、やっぱり。心を持った者の宿命だよね。大事なことだと思うよ。扶桑がそう思うの....はなんとなくわかる」 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

最上の言う"なんとなく"に胸がざわめきます。最上も察しのいいひと。たしかに私は愛されたい。愛してくれる山城を何よりも大事にしたい。いつも山城が幸せなのかそればっかりが気になっていました。そう思う根本にはやっぱり昔のことがあるから....。 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

そうか....私、山城に昔のことをどう思っているか聞いたこと無かったのね。私が今は昔と比べて恵まれているわねくらいしか話したことがありませんでした。 #12話_扶桑と姉たち

待っている山城 @hiekiyama

今までそれを聞こうとすら思うことができなかった私がそう思えるようになったのは間違いなくみんなのおかげ。 ようやく私は先に進めるような気がする。 #12話_扶桑と姉たち