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青と白の世界史&科学史

「洋の東西を問わず作られた青と白の焼き物はユーラシア大陸の東西が交易によって結ばれることで生まれ、モンゴル帝国が振興するグローバル経済の下、世界中でコピーを繰り返された」。『BRUTUS』骨董特集で紹介した青と白の陶磁器と、その「青」にまつわるあれこれ。
人文 科学史 BRUTUS 世界史 骨董 呉須 モンゴル帝国 染付
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橋本麻里 @hashimoto_tokyo
本日(4/15)、『BRUTUS』の骨董特集発売です。magazineworld.jp/brutus/ 染付、青花、Blue&White…と呼ばれる焼き物を世界中から集めた(のは古美術商さんだけど)ページを作りました。「洋の東西を問わず作られた青と白の焼き物は…
橋本麻里 @hashimoto_tokyo
(承前)ユーラシア大陸の東西が交易によって結ばれることで生まれ、モンゴル帝国が振興するグローバル経済の下、世界中でコピーを繰り返された」。というわけで、中国、日本、朝鮮、フランス、ロシア、タイ、オランダ、イギリスの青&白が揃ってます。 pic.twitter.com/CUzZMPQyGD
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山下範久/『教養としての世界史の学び方』東洋経済新報社 @ny1971
白地に青のマイセン陶器が中国陶器の模倣なのは誰でも知っているが、そもそも白地に青の意匠が、モンゴル帝国時代にペルシアから良質なコバルトが中国に入り、それを使ってペルシア市場で売れるデザインに合わせるところから始まっていることは、あまり知られていない?
橋本麻里 @hashimoto_tokyo
青白企画、もともとは山下範久さん @ny1971 のこのツイートが始まりかな。面白いですよね。詳しくは『BRUTUS』で。 twitter.com/ny1971/status/…
しかまファインアーツ @naohitoshikama
BRUTUS No.799の特集は「尊敬できる骨董品」。橋本麻里さんの記事「白とブルー」は染付け陶器の歴史とともに世界の染め付け作品を紹介するもの。染付けに始まり染付けに終わると謂われる骨董の基本形。magazineworld.jp/brutus/
橋本麻里 @hashimoto_tokyo
前RT:現在発売中の『BRUTUS』は特集「尊敬できる骨董品」。しかまファインアーツさんには、中国ものをコピーしたオランダものを、さらにイギリスでコピーしたBlue&Whiteほか、「染付世界一周」と呼びたいコレクションを見せていただきました。その一部を誌面でもご紹介しています。
橋本麻里 @hashimoto_tokyo
「青と白の世界史&科学史」 togetter.com/li/809355 にちなんで。ある方から見せていただいた、古伊万里の器に描かれた天使。東西の交流がこんな形で表現されていたことに、感動してしまいました…。 pic.twitter.com/QyiRBVUXQr
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橋本麻里 @hashimoto_tokyo
古伊万里は、寛永(1624〜44)中頃から元禄(1688〜1704)を中心に、その前後の盛期の作を言います。17世紀後半の明の衰退に伴う混乱の中で、約30年ほど景徳鎮の生産が止まってしまった時期、ヨーロッパにはまだ磁器を焼成する技術もなく、オランダ東インド会社が目をつけたのが…
橋本麻里 @hashimoto_tokyo
(承前)日本の九州・有田の窯だったわけで。ここで焼かせた中国風の染付や柿右衛門様式の色絵磁器も大ヒット商品となり、積み出し港である「伊万里」の名で、ヨーロッパに広まったのでした。
山下範久/『教養としての世界史の学び方』東洋経済新報社 @ny1971
橋本麻里さん @hashimoto_tokyo に「白青の人」認定を受けたお陰で、5年前のtwが当社比的に驚くほどRT/favされました。橋本先生、ありがとうございます。昨年翻訳が出たT・ブルック『フェルメールの帽子』にこの事に触れた章があります。
リンク www.iwanami.co.jp フェルメールの帽子

フェルメールの帽子
―― 作品から読み解くグローバル化の夜明け ―― 

ティモシー・ブルック
本野 英一 訳
“永遠の瞬間”を描き留め,いずれの作品も珠玉の絵画と賞されるオランダの画家,フェルメール.しかし,画家のマジックに閉じ込められたのは“美”だけではない.アジア航路探索,米大陸での銀採掘,チャイナ・ブーム――17世紀の壮大な東西交流の世界へ,いま扉が開かれる! あなたがまだ見たことのない,フェルメールの新世界.

Y Tambe @y_tambe
イエメン・ラスール朝の後期に、モカ近郊の内陸寄りに位置したヘイズの町が製陶で栄えていたそうで。おそらくヘイズの製陶には鄭和の宝船船団で伝来した品や技術が関係してる。そこから、ヨーロッパの製陶技術にどういうつながりがあったのか/なかったのか、興味があるところ。
橋本麻里 @hashimoto_tokyo
これから骨董買ってみたい、あるいは、まず見てみたいなー、という人は、この週末がチャンス。東京アートアンティーク:tokyoartantiques.com/index.php 目白コレクション:mejirocollection.com
科学史編
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet
昔から、陶磁器の色は青が愛されて、コバルトの青がすごく好まれたんですよね。日本はコバルト資源はほとんどなかったんですが、コバルトイオンはマンガン酸化物に吸着されるクセがあります。深海のコバルトクラストなんてのもそうで、マンガン酸化物~水酸化物に吸着されたコバルトです。
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet
んで、陶磁器の土で有名な瀬戸市には、そのコバルトを強く吸着したマンガン酸化物が出てくるんですよね。呉須土というのですが。礫岩を固着したマンガン酸化物にコバルトが数%含まれているだけなのですが、これでも釉薬にするとかなり青くなります。
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet
ただ、瀬戸の呉須はコバルトが少ないのは確かなので、マンガン酸化物の黒い分散は釉薬に残り、ややくすんだ青になります。これが落ち着いた色を出します。
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet
んで、どうもヨーロッパはコバルト資源がけっこうあるので、合成の呉須を使い、日本はかなり不純な天然の呉須を砕いて使ったらしいんです。ただ、筆によく乗り、筆運びに優れるのは、後者だったようです。瀬戸の呉須はかなり古くから使われていたようです。江戸期はずいぶん多用されたようです。
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet
で、明治過ぎになると、合成呉須に押されて、瀬戸の呉須をほとんど掘らなくなり、しばらく産地がわからなくなります。再発見されたのは第二次世界大戦後だったと思います。
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet
正直、瀬戸の、最大で数%、普通の品位では 0.5% 内外のコバルトを含むマンガン酸化物で固着した礫岩なんて、昔の人はよく気付きましたね。普通そんなのわからないです。
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet
ちなみに、発色成分は、焼いてできるアルミン酸コバルト CoAl2O4 です。アルミン酸というよりは、磁鉄鉱等のようなスピネルですね。コバルトスピネル。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
@fluor_doublet 礫岩ではなく、未固結の礫層です。礫と礫の間はシルトで、礫層の上がシルト(透水層)、下が粘土(不透水層)というセットのところに生じたもので、地下水(天水)の循環が示唆されます。たまにある、もこもこした集合は礫層の境界からシルト層側に成長したものです。
山猫だぶ㌠ @fluor_doublet
ガラス着色は透明度の高いのが好まれるので、合成のコバルト塩を加えてあります。今はみんなプラスチックのディスポシリンジになってしまいましたが、昔は、ツベルクリン注射で 0.5-1mL のガラス注射器を使ったんですが、それがコバルトブルーのプランジャーだったんですよね。
伊藤 剛(アイコン試行中) @GoITO
@fluor_doublet 地元にも資料がないっぽく、東海鉱物採集ガイドブックの原稿を書くとき、瀬戸市陶磁資料館に問い合わせたんですが、うちではわからないという返答でした。
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コメント

neologcutter @neologcuter 2015年4月17日
陶磁器による東西交流から瀬戸焼の発展に至るまで「陶器の青色」が絡んでいたとは知りませんでした。奥が深い。
みゆき@シャイニングマンデー欲しいずら @honoka0818 2015年4月17日
久しぶりに読み応えのあるまとめを読みました。 青が綺麗な作品といえば、尾形光琳の燕子花図屏風。日曜美術館でやってたし、展覧会で見てのみまれそうになった。 取り敢えずBRUTUS買おうかな
yakunintengoku @yakunintengoku 2015年4月18日
李鵬の娘とUBS。創価大学では有名な人だね。 http://www.epochtimes.jp/jp/2015/02/html/d50805.html 篠原寿 創寿苑でググるとおもしろいよ。
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