年忘れ!knyn英語史本祭り #knyn #gengo
(中英語期の話)「征服者であるフランス人[が]…この島国をフランス化していきました。こんな状況下でイギリスの庶民が自分たちの母語である英語に対して劣等感を持たなかったらおかしいでしょう。」(続く) #knyn
2010-12-28 11:43:35(続き)「百年戦争が終わって…国民意識が強まってきた後でさえ、たとえば一四八一年にある本をドイツ語から英語に翻訳する際に、『in this rude and symple englyssh』に訳したことを、翻訳者が序文で詫びているそうです。」(pp. 31-32) #knyn
2010-12-28 11:46:38年代から推測するに、恐らくCaxtonが自分の英訳に付した序文からの引用でしょうが(ググるブックでそれらしきものは引っかかる)、なぜそれが「イギリス人の英語への劣等感」を反映したものと言えるのでしょうか。根拠が全く不明です。 #knyn
2010-12-28 11:51:14検索してみたところ、_Reynard the Fox_のエピローグからの引用で、Caxtonが自分の英訳へのコメントを書いている部分です。(http://bit.ly/guRlJcのp. 120) つまり、イギリス人の英語への劣等感を反映したものではありません。 #knyn
2010-12-28 11:59:50@ab07_tact なのかな? 問題のIn this rude...の何文かまえにそうあります #knyn
2010-12-28 12:04:46続きです。「英語(English)のことを『englyssh』と書いていることからも分かるように、正書法…もありませんでした…。そんな『野暮で単純な英語』が今日のような世界語になるなんて、当時は誰も想像できなかった…」(p. 32) すみません、意味が分かりません。 #knyn
2010-12-28 12:06:16このタイミングでwww @OE_bot [文献] 寺澤盾 2008 英語の歴史 http://amzn.to/bopKvf <新書なので気軽に>
2010-12-28 12:08:35正書法がない言語は「野暮」とすると(Caxtonからの引用という時点でその前提も既に崩れているのですが)、「野暮」じゃない言語なんてどこにあるのでしょうか?「正書法」がある英語や日本語でも、例えばネットスラングではそんなものを無視した表記が普通じゃないですか。 #knyn
2010-12-28 12:09:10そのようですね。ありがとうございます。つまり、金谷2010の引用は2重に間違っているということですね。 QT @kzhr: ab07_tact なのかな? 問題のIn this rude...の何文かまえにそうあります #knyn
2010-12-28 12:11:43「そうした中で古英語に大量の仏語語彙が入り…」(p. 32) 一般的な英語の時代区分では、ノルマン人の征服(1066)を目安に、大体1100年以降を中英語としています。 つまり、フランス語語彙が大量に入ったのは中英語期のことで、古英語ではありません。 #knyn
2010-12-28 12:14:59「視点論にとって極めて重要な変化は、二人称の親称・敬称の違いを失って、『you』一語になってしまったことです。これはフランス語やドイツ語がそれぞれ『tu/vous』『Du/Sie』の区別を今でも保持していることを考えても、英語に顕著な変化でした。」(p. 32) #knyn
2010-12-28 12:19:53と言いながら、「英語、仏語、独語のように常に文中に主語をおく言語は現在でも非常に少なく、その数は北欧語を含めて一〇を越えません。」(p. 33) 親称・敬称を保持している独仏語も、主語があるので「神の視点」の言語ということになるのでしょうか?辻褄が合っていないのでは? #knyn
2010-12-28 12:23:41二人称の話はこれくらいに。「主語に立つときの『私』は次第に『I』と常に大文字で書かれるようになりました。『私』だけが特別視されるこんな言語は世界中で英語だけです。」(pp. 33-34) ええと… 大文字になるのは視認性の問題です。jと書かれることもありました。 #knyn
2010-12-28 12:27:38最初にお断りしておきますが、金谷2004『英語にも主語はなかった』には、英語史に関する記述はどういうわけか非常に少ないです。まず、金谷の言う「英語の主語」の定義らしきものを見ておきます。 #knyn
2010-12-28 12:34:04「英語の例文は、ことごとく他動詞を使った積極的行為文(する文)となっている。いわゆるSVO構文だ。すべての文で『I (私)』は『主語』であり、様々な行為の動作主として表現されている。」(p. 25) つまり、SVO構文の第1要素を主語=動作主と考えればよいようです。 #knyn
2010-12-28 12:37:48西洋古典語だと,動詞の基本形を1人称単数能動相現在と考えるのだが,これも「わたし」を特別視している——とも言えませんかね,言えませんかw #knyn
2010-12-28 12:37:50