治安維持法とコミンテルン

ニライカナイφ★ @niraikanai07

治安維持法が制定された大正14年（1925）当時は、ソ連の暗躍によって世界中にコミンテルンの共産主義者たちが蔓延っていました。今でこそ共産主義者は、あたかも言論戦を行う人たちという印象ですが、この当時の共産主義は今のような生やさしいものではありませんでした。（続く）

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（承前）この時代の共産主義は、ダーウィンの進化論をまるごと社会科学に応用しようという実に乱暴な思想で、人類社会は進化してユートピアに至るのだから、その進化を拒む者は淘汰の原則に従って、この世から抹殺することが科学的だなどという実にとんでもない思想だったわけです。（続く）

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（承前）殺人が正当化されるのは戦時のみでしたが、共産主義は平時にあっても「邪魔者は殺す」「共産主義の反対者は殺す」「財産所有者は殺す」「古い伝統を保護する者は殺す」「邪魔する民族は殺す」「共産党支持者でも共産活動に疑問を呈する者は殺す」など無法な殺戮を正当化してました。（続く）

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（承前）こうした共産主義者たちは一国の治安を維持しようとする側からみれば、いかに思想的背景があるとはいえ、政治的犯罪集団に他なりません。ですから、どこの国でも共産主義者に対しては激しい弾圧を行っていました。現にロシア革命ではロマノフ王朝の王族がことごとく虐殺されました。（続く）

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（承前）さらに大正9年にはロシアのニコライエフスクで尼港事件が起き、ソ連の共産主義者によって700人の日本人居留民が虐殺される事件が起きています。そして大正11年になるとソ連は世界の共産化を目指してコミンテルンを組織化し、世界から君主を廃絶することを目標として掲げました。（続く）

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（承前）これは我が国でいえば天皇の廃絶です。そのためにどれだけの人命を奪っても、革命のためには正当化されるというのです。このような偏向した思想を持つ者を取り締まらない方が国としてどうかしています。（続く）

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（承前）「国体を変革し、または私有財産制度を否認することを目的として結社を組織し、これを知ってこれに加入した者」を取り締まることを目的として、大正14年の普通選挙法の施行にともない、普通選挙法と併せて施行されたのが、この治安維持法だったわけです。