◇◇◇デイ・オブ・ザ・ロブスター/アウト・オブ・ザ・スペース◇◇◇

デイ・オブ・ザ・ロブスターの読書感想文を読みまくっていたらいつの間にか劇場版レベルの巨大な3部作が脳内に出来上がっていたので文章化してみます。
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双海亜美・双海真美 @xenochara

「多重ダイブなんて初めてだから…いや、昏睡状態から目覚めさせるのも初めてだし…01011ロブズィット11010!時間も状況も最悪だ!」シルバーキーは奇妙な悪態を付くが、すぐに深く息を吐き出し、神経を集中させる。 その体は再び0と1で構成された光の流れへと変化する。 69

2015-09-12 01:24:21
双海亜美・双海真美 @xenochara

シルバーキーには真っ白な霧に覆い尽くされた不気味な光の世界が見えていた。 その中で人間の意識を探す・・・探す・・・探す・・・。 「見つけた!」 その声と同時に0と1の流れはナンシーの額へと吸い込まれていった。 70

2015-09-12 01:30:57
双海亜美・双海真美 @xenochara

白いモヤの中、ナンシーの手を取る。だが、何かを感じない。これまで精神に入り込んできた人間にはあった、何かを。 「こりゃ根は深そうだ。」 掴んだ手が炎めいて揺らぎ、シルバーキーの手が離れる。 71

2015-09-12 01:38:48
双海亜美・双海真美 @xenochara

彼は頭上を見上げた。霧でよく見えないが、光源が見える。恐らくは黄金立方体なのだろうが。 「夢みたいに実感が持てない場所だなぁ…」「夢ではない」女の声。 シルバーキーは声の方へ向き直った。 72

2015-09-12 01:48:48
双海亜美・双海真美 @xenochara

カラスめいた黒い髪、白い肌の、美しい女が彼を見ていた。鎖骨のあたりから下は霧を纏っているかのように霞んで見えない。 「ド、ドーモ。シルバーキーです。」彼は反射的にオジギした。女は答えた。「ドーモ。シルバーキー=サン。バーバヤガです。」 73

2015-09-12 01:53:50
双海亜美・双海真美 @xenochara

突如、女の背後に、朽ちた石の階段がせり上がる。霧のせいで数十段しか見えないが、50段以上はある事は何となく分かった。 「ナニコレ?」シルバーキーは階段に近づき、目を凝らして見上げる。ぼんやりと、トリイらしきものが見える。 74

2015-09-12 02:01:16
双海亜美・双海真美 @xenochara

バーバヤガと名乗った美しい女は腕を組み、小首を傾げて、値踏みするようにシルバーキーを見た。「それで貴方は今回、何段上るつもり?」「え?」 シルバーキーは先の見えない階段を見た。「いや……ちょっと話が」 「貴方は大それた事をしようとしている」 75

2015-09-12 02:09:06
双海亜美・双海真美 @xenochara

「あのエビを蹴散らしてナンシー=サンを救うのは確かに大仕事だ。」「そうではない。」女は即座に否定し、じっとシルバーキーを見た。「あまり解ってはいないのだろうね。だが、挑戦者の出現は実際喜ばしい。」「挑戦……ああ……ええと……」女は瞬きひとつせずにシルバーキーを見ている。 76

2015-09-12 02:23:07
双海亜美・双海真美 @xenochara

「達成するだけの力を貴方は持っている。今の事も、これからの事も。多分ね。」「多分……」「そう、”多分”」バーバヤガは言った。「貴方が心の準備も無しにいきなりあそこに飛び込むハメになるのは、私もさすがにね……見てられないと思ったからね」女は無感情である。 77

2015-09-12 02:32:17
双海亜美・双海真美 @xenochara

「そりゃどうも。」シルバーキーは肩を竦めた。「俺はそのう……ナンシー=サンをさァ……」「そう、今はナンシー=サンの」女は引き継いだ。「精神を救い出そうってわけよね」「そう、それ」シルバーキーは答えた。「物知りだね、アンタ神様か何か?それともエビの見せた幻覚?」 78

2015-09-12 02:40:43
双海亜美・双海真美 @xenochara

「幻覚ではない」バーバヤガは右手を上げ、霧に隠れた地平のどこかを指差す。シルバーキーは指の先を目で追う。園児服の幼女が見えた。金髪のコーカソイド人種。「まさか、ナンシー=サン……?」「そう、彼女の一部はロブスター=サンに惑わされてあれが自分だと思っている。」 79

2015-09-12 02:49:20
双海亜美・双海真美 @xenochara

「気をつけなさい。」「分かってるさ!俺もエビを侮ったりしてない!」シルバーキーが答える。「ロブスター=サンもだがナラク・ニンジャだ。貴方の想像よりもずっと」「ずっと?」「この試みは心せねば0100101101010」「0010101111100」[000101011」…。 80

2015-09-12 02:57:50
双海亜美・双海真美 @xenochara

デイ・オブ・ザ・ロブスター/アウト・オブ・ザ・スペース 3 終わり 4に続く #忍殺二次創作

2015-09-12 02:58:33
双海亜美・双海真美 @xenochara

◇◇◇デイ・オブ・ザ・ロブスター/アウト・オブ・ザ・スペース 4◇◇◇ #忍殺二次創作

2015-09-12 08:54:47
双海亜美・双海真美 @xenochara

(0101ロブスティック1010なあらすじ:ガンドーとともにヨロシサンとオムラの共同開発施設を爆破したニンジャスレイヤー。だが最後の瞬間、巨大なUNIXモニタに映しだされる『ロブスターシステム起動』の文字!その時、ナンシーは0110ロブステテュード1011されてしまった)

2015-09-12 09:03:42
双海亜美・双海真美 @xenochara

(ナンシーは時折『ロブスター』のメッセージをニンジャスレイヤーに送るようになった。数ヶ月、ナンシーを気にしつつも行動を取れずにいたニンジャスレイヤーだが、シルバーキーと出会い、とある事情からネオサイタマに戻る事となった。)

2015-09-12 09:11:53
双海亜美・双海真美 @xenochara

(そしてナンシーを目の前に再びの『ロブスター』の文字が現れる。彼女の様子から01011ロブスト01110されるまで時間が無いと悟った二人はニンジャスレイヤーの意識をナンシーの脳内に投影してロブスターを倒しながらナンシーを覚醒させる事にする)

2015-09-12 09:16:34
双海亜美・双海真美 @xenochara

(ロブスター幼稚園のロブスター組にて園児服のナンシーを発見したニンジャスレイヤー。だがその時、24体目のロブスターをナラク・ニンジャの意識が入り込み倒したのだ!キケンを感じたシルバーキーは最後の力を振り絞り、ナンシーの頭の中に多重ダイブすることに)

2015-09-12 09:21:51
双海亜美・双海真美 @xenochara

(そこでバーバヤガと名乗る女性に出会い、バーバヤガは道を示す。そこには子供となったナンシーの姿があった)

2015-09-12 09:24:41
双海亜美・双海真美 @xenochara

ぼんやりと光る空を見上げ、仰向けに横たわるシルバーキー。その顔を金髪の幼女が覗きこむ。 「おいちゃん、大丈夫?」 81

2015-09-12 09:30:07
双海亜美・双海真美 @xenochara

「あぁ、大丈夫だ。」 ゆっくりと上体を起こすシルバーキー。 園児服の幼女の手に、霧吹きが有ることに気がつく。 「それは一体何だい?」 82

2015-09-12 09:33:28
双海亜美・双海真美 @xenochara

「ロブスター=サンがこれでお姉ちゃんの世界を見えなくしなさいって言ったの。」 「そっか、でも見えなくなったら、君も何かにこけたり、何かにぶつかったりして怪我するかもしれないよ?」 シルバーキーは幼女の頭に手を置く。 83

2015-09-12 09:38:08
双海亜美・双海真美 @xenochara

「ナンシーね、ナンシーね…痛いの平気だよ!」怪我するのを想像して我慢する幼女。 「そっか。でも俺は君が怪我するのは嫌だな。」 シルバーキーは幼女の目を見て頭を撫でる。 84

2015-09-12 09:45:48
双海亜美・双海真美 @xenochara

「うん…おいちゃんが嫌な気持ちなるのはナンシーも嫌!」幼女が抱きつく。 「だったらその霧吹きを壊して、霧が出ないようにしないとね。」 「でもね…ロブスター=サンが…ロブスター=サンが…」 泣き顔の幼女の目をじっと見る。 85

2015-09-12 10:03:28
双海亜美・双海真美 @xenochara

「ロブスター=サンは君が怪我するかもって思ってなかったから渡したんだよ?俺は君が怪我しないようにしに来たんだ。頼まれてね。」 「誰に?ロブスター=サン?」 「いや、ニンジャスレイヤー=サンだよ。」 「ニンジャスレイヤー=サン…ウグッ…ンアーッ!!」 86

2015-09-12 10:13:27
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