善意を無駄にしないという呪縛:災害時の物資支援
個人による物資支援の制限について補足すると、もちろん、被災者が家族であったり知人である場合にお見舞い品を送ることは妨げないわけです。問題は、見ず知らずの不特定多数の人が、避難所や関係機関に無秩序に物資を送りつけることの方です。
「善意を無駄にしない」という呪縛
物資を送ることだけが「善意」の表現ではない、というこの一つを理解してもらうだけで全ては解決に向かうはずなのに、なかなかこれが浸透しない。
2015-09-23 11:48:27どんなに「善意」があっても、あなたが素人ならば医療支援の現場には駆けつけないだろう。そこは募金するはず。物資支援を担う物流も同じ世界。これからは即応性、効率化、大量供給を同時に実現できる物流業界との災害支援協定が普通に進められていく。この流れに逆らう「善意」は過去の物にしないと。
2015-09-25 10:18:24物資の過剰支援の問題を分かりやすく例えるとどうなるかなあ、というのは常々考えるところではありますが。 人体に塩分は必要ですが、むやみやたらに塩分を摂りすぎたら、体のあちこちに負担がかかるでしょう。だから、専門家の指導とコントロールが必要。 こんな感じかな
2015-09-25 05:35:23この半月ほど何度か話題にしている、災害支援としての過剰な物資送付の問題。 これだけ「現場の悲鳴」が上がっているのに、まだなぜか「善意を無駄にするな」論が幅を利かせる。配布現場で作業する人たちの「善意」が、それで無駄になっていることは完全に無視されている。
2015-09-25 09:17:35災害報道されるほどの事態になると、支援物資仕分けはとてもとても数名の素人でできるものではない。物流のプロが関与すべきだし、それほどの専門性が求められるような時代になっている。 例えば、医療支援の現場に素人が手伝いに行けるか?自宅の救急箱にある医薬品を送れるか?そんなレベルの話。
2015-09-25 10:01:08個人からの無秩序な物資送り付けを問題にすると、しばしば寄せられる批判は、「行政や既存団体への寄付は信用ならない」/「個人の善意を無駄にするのか」という大きく分けて2通りのものになります。前者に対しては、「募金でなければ物資支援しか無い」という固定観念を崩してもらうことですね。支援の方法は他にもあるということをご理解いただかないと。(ですので、「個人で物資支援をしなければならない」必然性の根拠はないのです。)後者については、個人の「善意」が及ぼす作用を、支援という作業全体の中に位置付けてもらうことが必要ですね。個人が物資を発送することで、配布のために必要な労力と時間がその整理・仕分けに奪われ、結果として、被災者への支援が滞る、ということになってしまっては本末転倒ですから。
もう一つここで強調したかったポイントは、「物流」や「物資供給」の支援作業が既に、医療支援やインフラ復旧と同じように、専門家によるアシストを求める方がよほどよいという現実です。むしろ、これからの大規模災害に対応するためには、素人集団での非効率的な作業ではなく、物流のプロに物資供給から配布まで取り仕切ってもらうのが一番なのです。そのためにも個人からの支援物資はお断りし、普段から綿密な物資支援協定を構築しておくべき、というのが提案の骨子となります。これらが「誰でも簡単にできる作業」というのは残念ながら、単なる思い込みです。プロの出番なのです。
あらためて募金のお願い
なにか災害復旧支援をしたいけれども、技術もない、体力もない、時間も無いというような人は、迷わず募金で良いのです。それが一番
2015-09-10 22:53:40善意の勢いだけで現場に行くな、ということですね。責任を持つ組織として、社会的ルールに則り後始末までちゃんとできる個人として支援には参加しないと。後始末までできるとは、その技能に対する知識や理解があるということ。その活動に共感しても技能が無いと思ったら、まさにそこへ募金ですよ。
2015-06-26 11:37:57ネットによる災害支援の役割は、あくまで「仲介」であるという視点は常に忘れないでおきたい。最終的に被災者に支援を手渡すのは、現場の生身の人間であったり、流通の末端を担う人たちである。仲介は機械的にできても、配布作業の末端は人と人とのやりとり。そこまで機械的にできるのが、募金である。
2015-09-20 06:41:24今回の水害に対しては、現地ボラができないので土嚢代の募金をしました。現地情報では、周辺社協の間で融通を効かせて、足りないところと余っているところを調整してくれるそうです。腐るものでもないので、余ったら、将来の災害に向けた備蓄資材にすればよいですし。
2015-09-19 12:22:30蛇足
支援の仕組みの改善を促す文脈でこの議論を進めていかねば、このような論評も生まれるのでしょう。 「物ではなく募金を」「物資支援はプロの流通業者との連携で」という幾つかの代案があるので、その実現をどうすべきかが次の論点になるはずです。 twitter.com/micky__s/statu…
2015-09-25 04:42:21例外でなく、過去の災害においても繰り返されていることからわかるとおり「構造的な問題」なのではないでしょうか。「例外」が多いために本筋が割をくうのであれば、それはもはや「例外」として無視できないわけで。 twitter.com/T_akagi/status…
2015-09-24 21:10:56この「迷惑物資送り付け」だけを以て、ボランティア一般の議論に持ち込もうとするのは確かに乱暴で、支援の内容の多様性、複雑さを無視して議論する危険性がありますね。送り付けだけではない支援の方法へ如何にして世論を誘導するかもこの議論の目標 twitter.com/micky__s/statu…
2015-09-25 04:47:33あと、当該まとめのタイトルに使われた部分は事実と異なる点があるのは御指摘のとおりとして、あれを「ボランティア一般」に対する「勝手なイメージ」と捉えるのは間違いだ、という点は申し添えたく。あの対象は「ボランティア一般」ではない。 twitter.com/T_akagi/status…
2015-09-24 21:17:17自治体が締結した災害支援協定の実例
今回の水害でも色々な反省点はあるだろうが、自治体同士、自治体と企業の間の支援協定の強化、見直しは必要だろうと思った。特に、避難所開設以後の支援業務の円滑化のためには、大手物流業さんとの支援協定は必須だろう。できれば、不用支援物資を引き取ってくれる回収業者さんとも。
2015-09-22 04:09:39何度も災害時の「支援協定」のことを話題としたので、サンプルとして東北4県(福島県・宮城県・岩手県・青森県)の公式サイトから、どのような支援協定が結ばれ、ホームページ上でどのように示されているかを確認してみた。以下、各県のサイトの該当URLを →
2015-09-25 15:19:02福島県 →「福島県が締結している災害時における応援協定一覧 」(pref.fukushima.lg.jp/sec/16025b/sai…) 具体的な一覧は、こちら(pdf.) pref.fukushima.lg.jp/uploaded/life/…
2015-09-25 15:22:01宮城県 → 「災害時における防災協定等」(pref.miyagi.jp/soshiki/kikita…) 具体的な一覧は、「災害時における防災協定等締結状況一覧(平成27年4月15日現在)」(pref.miyagi.jp/uploaded/attac…)
2015-09-25 15:23:25青森県 → 「青森県防災ホームページ」(bousai.pref.aomori.jp/index.htm)の中に、「災害時応援協定」(bousai.pref.aomori.jp/ouenkyoutei/ou…)の一覧があった。
2015-09-25 15:26:26