銃によるクマへの忌避学習と「殺さない春グマ駆除」に関する考察

熊森協会のブログ「くまもりNews」の記事に端を発する、クマに人間の恐ろしさを認識させる方法についての考察をまとめました
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桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

うちの地元も参加の意向を表明していましたので、私自身の「ヒグマ対策技術者育成のための捕獲」事業への参加がにわかに現実味を帯びてきました。それにしても、忌避学習の効果を最大にすることを考えれば、追いかけたクマを殺さない方が良いと思うのですが、やはり殺さなくてはいけないのでしょうか?

2015-11-18 16:43:07
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

こんなこと言うと甘いと言われるかもしれませんが、山の中で平和に暮らしていて、まだなんの悪さもしていないヒグマを殺したくはないです。

2015-11-18 17:03:02
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

クマの個体数と人里への出没頻度の因果関係は今のところ不明です。例え山でどれほどクマが増えても、人里に近づかない限り、人間の生活には影響は出ません。逆に人里に出てくるクマを全て駆除していたら、地域のクマ個体群を絶滅させてしまう恐れがあります。

2015-11-18 20:47:08
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

したがって、クマと人間の摩擦を防ぐためには、クマの個体数を減らそうとするのではなく、クマが人間を恐れて、人間の生活圏に近づかないように仕向けることが非常に重要であると私は考えています。個体数の増加が生態系の崩壊に直結するようなシカへの対応とは、根本的に違う考え方が必要です。

2015-11-18 21:02:08
桔梗屋@Deer Culler @r_kikyoya

クマが人間の生活圏に侵入してこない限り、わざわざこちらからクマの生活圏に踏み込んでいってクマを殺すべきではない、というのが私の意見です。私がクマの「予察駆除」を嫌う理由もそこにあります。趣味もしくは地域の文化としてのクマ猟については肯定的な私ですが、駆除については話が別です。

2015-11-18 21:23:01
Planter @NmPlanter

まさにその通りだと思います。 メディアで「クマ大量出没!」みたいな見出しを見るたび違和感を覚えます。大抵は同一個体が常習的に出没してるだけだろう、と。目撃数の多さ=個体数の多さだと思うと、真相を見誤ります。 twitter.com/r_kikyoya/stat…

2015-11-18 21:10:41

名無しの熊(‏@kurokuma_01)さんによる、「Wildlife management」と「Wildlife control」の違いについての解説

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ヒグマとツキノワでは、また状況も大きく異なるのだけれど。

2015-11-18 22:06:04
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シカ、イノシシの個体数増加、分布拡大に伴い、農林業被害や生態系被害が深刻化している昨今。いま、日本は野生動物の個体数を積極的に管理(control)しようという流れになっている。

2015-11-18 22:09:48
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そんな流れの中で、ツキノワグマもシカやイノシシと同列に語られる事が多くなってきた。でも、注意しなければ行けないのは、繁殖力の差だと思う。ツキノワグマは、シカやイノシシのように旺盛な繁殖力を持っていない。たとえ繁殖したとしても、子育ての成功は堅果の成り具合に大きく左右される。

2015-11-18 22:12:52
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個人の観察結果。北関東のフィールドで、二頭の雌熊を5年間追い続けている。が、未だに二頭とも一度も子育てが成功していない。繁殖はするんだけど、毎回子を失っている。雄グマによる子殺しと隔年でやってくる堅果類の不作が原因と推察してます。 pic.twitter.com/5oe1WhOUpp

2015-11-18 22:19:03
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また、性成熟もシカやイノシシに比べると遅い。このように、熊の繁殖力は決して高くない。そもそも、生態系被害を出していない動物の個体数調整には大反対。そういう意味では、シカとイノシシですら、本来は違ったWildlife managementのアプローチであるべき。

2015-11-18 22:22:47
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生態系に大きな影響を及ぼす過密状態のシカは個体群管理。人的被害、農林業被害が大きな問題となっているイノシシとクマは、個体管理(問題個体の排除)と被害防除がmanagementの柱であるべき。もちろん、シカだって農林業被害があるから、個体群管理の他に被害防除も必要。

2015-11-18 22:27:18
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日本は右向け右的な思想があるから、ちょっと怖さを感じている今日この頃→日本の野生動物管理に関して。Wildlife managementとはちょっと違うんだよな、、現状では。。

2015-11-18 22:36:39
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利用と保全のバランスをいかに取るか(=持続可能な利用)。人と野生動物の間にある軋轢をいかに減らすか(=人と野生動物の共生)。生物多様性をいかに保全していくか。これがWildlife management。controlは、managementのオプションの一つでしかないのです。

2015-11-18 22:49:10
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Wildlife managementの発端は資源管理。自然資源の利用と保全のバランスをいかに取るかという分野。昔は狩猟鳥獣の資源管理がメインだったけれど、社会の変化、環境の変化と共にmanagementは変わってきた。今は、狩猟鳥獣だけじゃなくて生物多様性保全の概念も柱の一つ。

2015-11-18 22:43:54
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そもそも、Wildlife managementを野生動物管理って訳してる時点で危険なんですよ。野生動物管理=Wildlife controlであって、managementじゃないんだよね。 pic.twitter.com/rAuYydSnJo

2015-11-18 22:39:50
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•ᴥ• 停止 @kurokuma_01

何が言いたいかっていうと、私がアメリカで学んだWildlife managementは、もっと広い、大きな概念だったんだよ!という事。日本の野生動物管理は、managementのほんの一部でしかないんだよねって事。

2015-11-18 22:54:27
•ᴥ• 停止 @kurokuma_01

先ほど二頭のメスグマを5年間追い続けてると書いたけれど、個体識別もちゃんとしてるんです。ツキノワで。 pic.twitter.com/iWVkXKgXcf

2015-11-18 23:33:54
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•ᴥ• 停止 @kurokuma_01

@GingaCrocodylus ここでのクマは、ツキノワグマの話ですけどね! ヒグマは、また別なんだと思いますm(_ _)m

2015-11-19 11:09:23

結論にかえて、「クマとの距離感と『教育』は大事だよ」という話

つき @tknw

北海道のデントコーン畑と(例に出した)軽井沢の別荘地とではまた状況が違いますが、とにかく、クマとの距離感大事だよって話です。 クマと人との距離感 | Wildlife Service Japan npo-wsj.org/blog/2015/11/1…

2015-11-19 12:26:41