平和を考える際に検討するべき5つの問い

私(@heiwa_tan)の普段のつぶやきを引用しながら、平和への問いとして5つを挙げて、整理したものになります。基本的に新しいことは言っていません。
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平和を考える際に検討するべき5つの問い

平和たん【手動休止中】 @heiwa_tan

今、日本は平和を根本から考える時期に来てると思うよ。そもそも平和とは何か?日本の平和は何によって支えられているのか?日本だけが平和ならそれでいいのか?武力行使は必要な存在か?必要ならどの程度必要か?日本はそこにどうコミットするか?武力以外の平和を維持する活動にどうコミットするか?

2015-12-24 13:05:24

平和を考える時に、必ず検討すべき問いを5つ紹介するよ。断わっておくけど、私はどの問いも各人の価値判断によるところが大きいとおもうので、それぞれの問いに特定の結論を出してるわけじゃないよ。
また、日本は何ができるのか、できないのか、という議論はいったん置いておいて欲しいんだ。日本の議論は最後のほうでするけど、今は憲法9条から離れて、一般論からいこう(各論的な部分はほとんど扱っていません)。

1.自衛のための武力行使は必要な存在なのか?
2.自衛以外のための武力行使は必要な存在なのか?
3.軍隊は必要な存在なのか?
4.社会の平和は私の平和か、あなたの平和は私の平和か?
5.誰が平和を守るのか?

1.自衛のための武力行使は必要な存在なのか?

―武力行使ってそもそも必要なの?

平和たん【手動休止中】 @heiwa_tan

平和に関する問題のうち、一番難しいものの一つが「平和と力は両立するのか」という命題だと思うよ。力こそ平和への最大の脅威だから両立しないって立場もあれば、必ず悪いことをする人がいるのが社会だから、悪事を抑えこんで平和を保つための力が存在しないといけないって立場もあるよ。

2015-12-26 10:33:43
平和たん【手動休止中】 @heiwa_tan

武力って必要な存在なのかな。①自国を守るためだけなら武力行使していいって立場もあるし、②それ以外でも行使していいって立場がある。③武力行使はすべからく行っちゃだめって立場もあるよ。世界の多くの国・人は、②の立場を採るみたいだね。なんでだろうね。

2015-12-26 08:06:39

―自衛はなぜ認められている?

国内社会では社会の構成員間での実力行使は「原則」禁止。でも可能なときもある。それが自己または他人に対する差し迫った危険性があるとき。いわゆる正当防衛だね。

平和たん【手動休止中】 @heiwa_tan

正当防衛がなぜ認められるか?個人の実力行使は原則禁止だ。国家が実力行使を代わってやるからね。でも、すべてを国家に任せられる?緊急時に警察呼んでも間に合わないし、相手の暴力を止めるのに必要な実力行使もだめとすると、かえって良くない。だから、正当防衛が認められるんだ。

2015-12-25 18:06:02

「かえってよくない」とは、仮に正当防衛が認められないとすれば、「相手方が悪いことをしていて自分は何も悪いことをしていないのに、相手方の暴力等から自分を守ることが許されない」という不合理な状況が生じる、という意味だよ。

国内社会とほとんど同じ理屈で、国際社会でも自衛権が認められている。武力行使は原則禁止で、例外として個別的自衛権(自己防衛)と集団的自衛権(他者防衛)が認められる。

平和たん【手動休止中】 @heiwa_tan

自衛権がなぜ認められるのか?国家の武力行使は原則禁止だ。安保理が武力行使を代わってやるからね。でも、すべて安保理に任せられる?緊急時に安保理の判断を待っても間に合わないし、相手の武力行使を止めるのに必要な武力行使もだめとすると、かえって良くない。だから自衛権が認められるんだ。

2015-12-25 17:33:44

―自衛であってもだめ?

平和たん【手動休止中】 @heiwa_tan

武力行使は全く不要、という立場があるね。この立場は軍事以外で平和は守れるし、軍事力を使ったら多くの人が死ぬ。そして軍隊をなくして浮いたお金を経済に回す。殴られても殴り返さない。誰かが殴られていても言葉で諭す。言葉にすべてを託している、ともいえるかな。高潔な立場だと思うよ。

2015-12-27 14:54:50

武力を行使するとは人を殺すことを意味する。どんな理由であれ、人を殺してはならないのか?自分や他者の命が危険にさらされた場面でさえも、自分が人を傷つけ殺すことはあってはならないのだろうか?それとも人を殺してでも守らないといけないものがあるのか?

殺される対象はあなたかもしれないとしたら。あなたの家族、恋人、友人かもしれなかったら。もし自分の国がどこかの武力行使に参加するなら、この質問に対する答えを相手に味わわせることになる可能性が高い。
何の罪もない市民に対して、その人の死や自分よりも大切かもしれない人の死という苦しみ・悲しみ・不条理を、身の毛もよだつコストを、味わわせることになる。自分がよく知らない違う国・集団が決めた目的のための犠牲だ。あなたがその市民の立場に立ったら、それを甘受できる?自分は安全なところにいるかもしれないけど、戦場の人はそういう苦しみを経験する。外交官は、その意味を分かって、苦渋の中で決定を下す。戦場にいく兵士たちは自分の手で人を殺すことになる。あなたが外交官や兵士なら相手を殺す覚悟ができる?
そのような決定を下す権限が、私たちには本当にあるのかな?

平和たん【手動休止中】 @heiwa_tan

アメリカは現地の闘争の下った審判を逆転させるためにヴェトナムに兵を送った。その意味するところは、今度はヴェトナム人に対し、死と苦しみという身の毛もよだつコストを課すことであった。結果的にはアメリカは……審判を覆すことができなかった。 A. ハウ、M. ウォルツァー

2015-12-26 20:06:29

でも、話し合いだけで解決できる問題ばかりなのだろうか?

平和たん【手動休止中】 @heiwa_tan

話合いが通じない相手って、いると思う?日本の平和主義って憲法の教科書では、武力以外の行為、とりわけ話合いで平和に貢献するんだって書いてあるけど、話合いが通じない相手が仮にいるとすれば、憲法上の平和主義ってどんな意味があるかな?北朝鮮とかISって、話が通じる相手なのかな?

2015-12-24 21:33:41

2.自衛以外のための武力行使は必要な存在なのか?

―紛争の平和的解決義務?

紛争(各国の見解の対立)が起きた時には武力を使ってはいけない。国際法を守らせるためには、武力以外の手段を用いないとだめなんだ。それが国際社会の大原則だ。

平和たん【手動休止中】 @heiwa_tan

紛争の平和的解決義務って知ってる?国の間で争いが生じたら武力行使以外の手段で解決すべき、という義務だね。国連憲章2条3項に規定があるよ。したがって、他国に国際法を守らせる力は武力ではなく、武力以外の方法ってことになるね。だから軍隊は国際法を守らせるために存在してるわけじゃないよ。

2015-12-27 18:26:34

だから、自衛権の行使は相手が「武力攻撃してきた場合にのみ」認められるんだ。相手が国際法に違反してるからって武力行使で守らせようってことは安保理を介さない限りできないよ。

平和たん【手動休止中】 @heiwa_tan

国内社会だと私人同士の争いは裁判所が解決してくれるんだ。でも国際社会では、当事者の同意がなければ解決してくれない。武力行使も国家間紛争の解決に使えない。じゃあどうやって紛争を解決するのか?粘り強い外交交渉しかないんだ。外交官は国家間紛争解決の最前線で戦ってる人たちなんだ。

2015-12-27 18:33:58
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