ギガベース日誌 ACT06「SEA OF BLOOD」 04

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すふん @suhn_Akvavit

不知火がそう言い放った直後、ギガベースから2つの飛翔体が出現する。遠方からそれを捕捉した谷風は、叫ぶように味方に告げた。 「ギガベースからさらにネクスト一機と特殊兵器が出現!片方は例の主任とかいう奴の専用機!もう片方は……」 #ギガベース日誌

2014-09-24 00:24:55
すふん @suhn_Akvavit

「よーしおじさん頑張っちゃうぞー!ギャハハハハハハ!!」 エクスシアから放たれたレーザーが、海面を薙ぎ払う。 「さーて、辻井。妖精達の準備はいいな?」 「大丈夫なんだぜ。オペレーション・チリツモ、いつでも発動できるんだぜ」 #ギガベース日誌

2014-09-24 00:28:24
すふん @suhn_Akvavit

主任が放ったレーザーにフォローする形で、散弾バズーカとコジマキャノンの同時攻撃が陽炎を襲う。 「はははは!上出来上出来!んじゃ、行くか!アクアビットマン改、DfJ!不知火と共に敵ネクスト部隊を殲滅する!」 #ギガベース日誌

2014-09-24 00:32:18
すふん @suhn_Akvavit

「戦況は」 「順調、と言っていい。既に70隻近くの艦娘の救済に成功している」 「南西諸島を制圧次第、財団に連絡しろ。今あるユニットでは足りない。艦娘を救えない」 「じゃあ、そのように」 #ギガベース日誌

2014-09-24 12:34:11
すふん @suhn_Akvavit

戦艦棲姫と空母棲姫、二隻の深海棲艦が、その目に血と燃料で染まった海を留める。 「MI方面は?」 「ECMによる妨害が激しく詳細が確認できていない。多分ギガベースの連中だろう」 「終わりだな、奴も」 「あぁ。役目は果たした」 #ギガベース日誌

2014-09-24 12:39:04
すふん @suhn_Akvavit

「中間のような艦は積極的に使い捨てて構わん。いつまでも、与えられた記憶にのみすがり付いている奴は」 「そうだな……ん?」 空母棲姫のレーダーが、近くに艦娘の反応を捉えた。 「あれか」 #ギガベース日誌

2014-09-24 12:43:21
すふん @suhn_Akvavit

その艦娘は、片腕が千切れているにも関わらず、鬼の形相で二隻を見つめ、砲を構えていた。 「……ドイツの戦艦か」 「私が話してこよう」 戦艦棲姫は、落ち着いた様子で歩みを進める。 #ギガベース日誌

2014-09-24 12:47:33
すふん @suhn_Akvavit

「ごろずっ……ご、ろすっ……!」 攻撃してくることなくただ近付いてくる戦艦棲姫に対し、ビスマルクはひたすらに砲を撃ちまくる。 何発かが命中したが、その全てが戦艦棲姫が纏っていたプライマルアーマーに阻まれた。 「ぐぞっ……じねっ、じねよぉっ!!」 #ギガベース日誌

2014-09-24 12:51:49
すふん @suhn_Akvavit

ビスマルクの目の前で立ち止まる戦艦棲姫。その目に一切の敵意は無く、すがり付くように拳を叩きつけてくるビスマルクをただ見つめていた。 「……もう大丈夫だ」 「あ゛ぁっ?!あ……」 「1人で我々の大軍を突破してきたのだな。もう大丈夫だよ、大丈夫」 #ギガベース日誌

2014-09-24 12:56:48
すふん @suhn_Akvavit

「沢山殺して、沢山殺されたのだろう。もう大丈夫なんだ。これからは救う為の戦いだけをすればいい」 「なに……いっで……るの?」 「大丈夫、痛いのはちょっとだけだ」 戦艦棲姫はビスマルクを抱き寄せ、その胸に右腕を差し込んだ。 #ギガベース日誌

2014-09-24 13:00:32
すふん @suhn_Akvavit

「怖かったろう。私も全てを知ってしまった時は怖かった。全て幻想だと思い込みたくなった」 ビスマルクは苦痛に白目を剥き、声にならない声を絞り出す。 「でもな、それじゃダメなんだよ。終わりの時までそれは私達を蝕み続ける」 #ギガベース日誌

2014-09-24 13:05:03
すふん @suhn_Akvavit

ビスマルクの瞳が黒く染まり、肌は病的なほど白く変色していく。 「例え神に見放されようと反抗を続けなければならない。じゃないと、誰も助けてくれない静寂の中で、ただ空虚に怯えるだけになる」 ビスマルクだったものの目に青白い光が灯り、戦艦棲姫は腕を抜いた。 #ギガベース日誌

2014-09-24 13:09:57
すふん @suhn_Akvavit

その一部始終を見ていた、南方棲戦姫と軽巡洋艦がいた。 「末恐ろしいな。財団の連中の技術力は」 「……私が使ってたコジマランスも、天龍ちゃんのブレード武器腕も、財団が作ったものよ」 「……気になるか?MIが」 #ギガベース日誌

2014-09-24 13:15:30
すふん @suhn_Akvavit

「そりゃあ、気になるわよ」 「戻りたければいつでも戻っていい。引き留めはしない」 「ううん、戻らない。それより……財団には、注意した方がいい。あの男、普通じゃないから」 #ギガベース日誌

2014-09-24 13:17:57
すふん @suhn_Akvavit

「提督があの男をアイザックって呼んでいた事以外、彼についての詳細は知らない。でも、危険だってことはわかる」 「それは私もわかっている。お前の命を奪ったのは財団の兵器だしな。……っと、連絡か」 南方棲戦姫は、腕に装着された端末に顔を近づけた。 #ギガベース日誌

2014-09-24 13:26:06
すふん @suhn_Akvavit

「ヴァオーから連絡だ。とりあえず、私達は私達がやるべき事をやろう」 「わかった。じゃあ、行きましょう」 二隻の背中が開き、内部から大型のブースターがせり出す。 「オーバードブースト、起動」 #ギガベース日誌

2014-09-24 13:29:03
すふん @suhn_Akvavit

「コジマパンチ!コジマ獄屠拳!コジマ紫電掌!」 「アバーッ!」 「からの、岩礁に投げ捨てコジマパワーボム!投げっぱなしコジマジャーマン!コジマスープレックス!」 「グワーッ!」 #ギガベース日誌

2014-09-24 21:52:43
すふん @suhn_Akvavit

あきつ丸と中間棲姫の戦いは一方的なものと化していた。あきつ丸の拳は中間棲姫の角を砕き、歯を折り、艤装をスクラップへと変える。 「コジマ粒子こそが艦娘の可能性であります」 「終盤……コジマ……関係ナ……」 #ギガベース日誌

2014-09-24 21:59:25
すふん @suhn_Akvavit

「誰が言の葉を発せと言ったぁ!コジマヘッドバットォ!」 「アバーッ!!!」 数々のコジマ格闘術をその身に受け、中間棲姫は立つことすらままならなくなる。 「あきつ丸さん。そろそろ回収作業に入りましょう」 #ギガベース日誌

2014-09-24 22:02:28
すふん @suhn_Akvavit

「そうでありますな。では」 あきつ丸は中間棲姫を羽交い締めの形で持ち上げ、その前に加賀と赤城が立つ。 「貴様には黙秘権なんて無いし費用があろうがなかろうが弁護士なんて雇えないし我々は貴様の肛門の皺の数まで調べ尽くすであります」 #ギガベース日誌

2014-09-24 22:05:07
すふん @suhn_Akvavit

「その前に、自爆装置を抜かせてもらうわ」 赤城と加賀がほぼ同時に、中間棲姫の腹部に腕を突き入れる。二人の腕はそのまま、中間棲姫の腹部を無理矢理開く。 それから空いた手をその中に突っ込み、銀色のユニットを抜き取った。 #ギガベース日誌

2014-09-24 22:09:25
すふん @suhn_Akvavit

「ナ、ナゼ自爆装置ノ存在ヲ」 「うちにいるのよ。一隻、深海棲艦がね」 「という訳で、ちょっと眠ってろでありますお前」 あきつ丸の強烈な打撃を後頭部に受け、中間棲姫は気絶する。 #ギガベース日誌

2014-09-24 22:13:47
すふん @suhn_Akvavit

「制圧完了。ちょろいもんであります」 「結局艦載機使わなかったわ」 「私も、コジマブレードのみでどうにかなりました」 中間棲姫をずだ袋に詰め込む3人の元に、大鳳、金剛、飛龍が集結する。 #ギガベース日誌

2014-09-24 22:22:22