銅大(@bakagane)さんによる『戦国大名の兵糧事情』感想

タイトル通りとその反応と、その結果作られたファンタジー兵站小説の紹介
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銅大 @bakagane

久保健一郎さんの『戦国大名の兵糧事情』を読了。兵糧が、ある時には「モノ」、ある時には給金や代金、あるいは貸して利息を増やす「カネ」として使われていることを当時の文書などをひいて解説した本です。戦国時代の日常生活が妄想できて楽しい本でした。

2015-12-29 11:18:35
銅大 @bakagane

面白かったのが徳政で債務がなくなる時に、質を取り戻すのは「穏便に、女をもって、白昼に」取り戻すようわざわざ規定があること。それって「強引に、男どもが、夜中に」取り戻すということがあったから、でありましょうな。たぶん、ついでにいろいろ奪う気満々で。

2015-12-29 11:23:10
樋口左衛門尉隆晴 @saemonhiguchi

戦国大名を主人公にしたドラマや小説よりも、こうした殺伐とした戦国市井モノを読むなり見たいんですよね。『ナニワ金融武士道』みたいな。 twitter.com/bakagane/statu…

2015-12-29 11:27:19
閃光のテト式@なろう連載中 @tetosiki

@saemonhiguchi @bakagane 巻き込み失礼します。 確かに本当は怖くて強い農民達みたいに、戦乱に巻き込まれては踏み潰される非力な民のイメージを脱却して欲しい部分もありますね

2015-12-29 11:42:08
樋口左衛門尉隆晴 @saemonhiguchi

@tetosiki @bakagane 戦時になると、村の有力農民の子弟が、下人引き連れて、部隊編成しちゃいますからね。もっともそれは「域外派兵」しないという前提ですけど。

2015-12-29 11:48:33
銅大 @bakagane

徳政がしばしば行われたように、室町~戦国時代は富がほっとくと金融をいとなむ商人や寺社に集中しかねない時代だったわけですが、そういう集中する連中は「取り立て能力が高い」ので、きっちり農村から年貢を集めたい戦国大名にとっては優遇せんわけにはいかんかったようです。

2015-12-29 11:27:40
閃光のテト式@なろう連載中 @tetosiki

信長「頭きますよ。毎日これから寺を燃やそうぜ?」 家康「没シュートでございます」 twitter.com/bakagane/statu…

2015-12-29 19:45:30
銅大 @bakagane

現代のサラリーマンだと「税金は自動で引かれるもの」的な感覚ですが、歴史の本を読むと税金というのは多くの時代、場所で「ウシジマ君みたいなのが、脅したりすかしたりしてようやく集まる」もので、毎回すげえ手間のかかるものであったようです。

2015-12-29 11:31:34
樋口左衛門尉隆晴 @saemonhiguchi

@bakagane 村が戦争に巻き込まれたとき、どさくさにまぎれて政所にある納税関係の書類を燃やしちゃうという。

2015-12-29 11:37:13
銅大 @bakagane

@saemonhiguchi 岩井三四二さんの若い頃の斎藤道三を描いた歴史小説『兵は詭道なり』でそういう場面を読んで、「うわあ」と思いました。農民強い。

2015-12-29 11:42:16
樋口左衛門尉隆晴 @saemonhiguchi

@bakagane あの小説は、農民=強い、武士=悪辣なのが、面白かったですね。あと、年貢不払が慣習法として認められていること。

2015-12-29 11:45:21
銅大 @bakagane

@saemonhiguchi 歴史の本読むと、どこも慣習法が強いですね。役所が新しい前例を嫌うのもなんかわかる気がします。

2015-12-29 12:21:01
すんすけ @tyuusyo

竹内力演じる難波銀次郎みたいな地頭が「年貢払わんのかコラー!耳切ったるゾオラッ!!」とか叫んでいる映像しか浮かんでこない… twitter.com/bakagane/statu…

2015-12-29 11:45:43
Verdun_843 モンティセロの丘で @Verdun_nkysjan

一昔前は普通にそうだし、今でもマルサなんて言葉がある。税金は大体脅したりなだめすかして徴収するもの。 twitter.com/bakagane/statu…

2015-12-29 11:53:15
銅大 @bakagane

バストン家書簡集では、大地主なジェントルマンの家では、執事がそうした取り立てを担当していて、有能な執事とは、つまり、税金の取り立てのうまい執事であります。 twitter.com/bakagane/statu…

2015-12-29 11:34:28
銅大 @bakagane

15世紀イギリスのジェントリ階級が家族間でやりとりした手紙を集めたバストン家書簡集には、収穫の時期などに領地(分散していることも多い)に執事を派遣して、税を集めるということが行われているのがわかります。かなりノウハウが必要だったようで、担当執事がいないと、集められずに困ったもよう

2015-06-26 20:04:41
銅大 @bakagane

15世紀イギリスのジェントリ階級が家族間でやりとりした手紙を集めたバストン家書簡集には、収穫の時期などに領地(分散していることも多い)に執事を派遣して、税を集めるということが行われているのがわかります。かなりノウハウが必要だったようで、担当執事がいないと、集められずに困ったもよう

2015-06-26 20:04:41
銅大 @bakagane

封建社会ですと地主=在地の騎士なところも多く、取り立てはけっこう楽だったかも。でも、サラディン時代のエジプトで「収穫の時期になったんで、フランク人(十字軍)と戦っているウチとこの騎士を領地に戻さないと」みたいな記録があるので、騎士が軍役で留守するのイヤがる気持ちがわかります

2015-12-29 11:40:24
椎出啓 @siidekei

@bakagane 日本の江戸時代ですと、領主であるはずの武士階級は領地(ということになっているどこかの土地)にはいないので、納税の中継ぎをする名主の役割は大きかったようですねー

2015-12-29 11:42:23
銅大 @bakagane

@siidekei 『武士の家計簿』だったかで、武士は自分が領地になってるところに一度も足をいれたことがない、みたいな描写があってなるほどー、と思いました。

2015-12-29 11:43:26
椎出啓 @siidekei

@bakagane そういう城仕えの武士は多かったようですね。一方で、領地(ということになっている)の名主から金を借りている、みたいなこともあったようで、武士も楽な商売ではなかったようです……

2015-12-29 11:44:55
銅大 @bakagane

@siidekei 武士身分が要求する交際費なんかの出費も、バカにならんかったようですしね

2015-12-29 12:23:54
銅大 @bakagane

ncode.syosetu.com/n1595db/ 「ファンタジー兵站小説:オーク鼻城主の戦争」投稿しました #narou #narouN1595DB 新しく城主となったオーク鼻の青年が、食料庫に入ってみると、そこは空っぽで――という短編です。ご笑覧くださいませ。

2016-01-02 18:57:00
銅大 @bakagane

『オーク鼻城主の戦争』、アイディアの元になったのが久保健一郎さんの『戦国大名の兵粮事情』にあった、毛利が尼子を攻めた時に兵粮を出した商人(?)が返済を求めた訴状です。600俵の米を、月3割の利子で出したから返せー、という twitter.com/bakagane/statu…

2016-01-02 19:04:19