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【経営学たん春の連ツイ祭り】 一日目:『“組織”とはなんだろう?』

「組織のすゝめ」。組織・組織文化について簡単にまとめました。
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経営学たん @keieigakutan

しかし、そういった組織行動のメカニズムや影響というのは、簡単には利用できません。実際、モチベーションを例にとるならば、多くの企業が社員のモチベーションをあげようとして、そして失敗するということも多々あります。

2016-04-05 00:12:21
経営学たん @keieigakutan

この理由は簡単です。 組織というのはその多くが「視えないもの」で構成されているためです。

2016-04-05 00:14:39
経営学たん @keieigakutan

@zatutan 組織という分野で取り上げられているテーマをいくつか挙げてみましょう! モチベーション、リーダーシップ、マネジメント、組織文化、組織コンフリクト・・・どれもこれもとても見えにくいですね!

2016-04-05 00:29:10
経営学たん @keieigakutan

組織の最小単位は“人”です。 そして、組織において人は互いに情報(感情、命令、経験、等々)を交換し合いながら、影響を及ぼしあっています。このうち多くの要素は視覚化しにくい、視覚化できない、元は視えない、ものとなっています。

2016-04-05 00:16:07
経営学たん @keieigakutan

もっと厳密にいうならば、組織を構成する要素は人間そのものというよりは「人間が提供する活動や力」であると言われます(もちろんこれらは人なしでは生まれません)。この視えないものが、組織内外を絶えず駆け巡り、そしてまた個々人には保有され、時たま隠され、または埋没しているのが組織です。

2016-04-05 00:25:09
経営学たん @keieigakutan

また、これらの目に視えない活動を行う“人”という要素が、組織内で増えればどうなるでしょうか。 組織はその規模が大きくなればなるほど、人の活動が増大していきます。つまり、組織の規模が大きくなるほど、組織内を駆け巡る情報はより広範に、そして濃密になり、その管理は困難を極めますね。

2016-04-05 00:31:24
経営学たん @keieigakutan

こういった視えない要素をなんとか視えるようにするツールが組織論・・・すなわち「組織に関する知識」となります。 これらを学んでおくことで、“ある程度の範囲”において組織の動きを捉えることができるようになるのです。

2016-04-05 00:42:36
経営学たん @keieigakutan

一方で、これはよく忘れられがちですが、理論さえあれば万事解決というわけではありません。理論はあくまで理論で視える範囲しか照らしてくれません。殊に経営においては「経営はサイエンスではない」と言われるように、理論をそのまま適応できる方が少ないくらいです。この点だけには注意しましょう。

2016-04-05 00:47:41
経営学たん @keieigakutan

@zatutan 余談ですが、組織を人体とするならば、活動・情報は血に喩えることができます。 血液は正常に流れているべきですが、仮に血が滞る箇所ができてしまえば、そこから組織病が発生します。 pic.twitter.com/IlhPrzvBp5

2016-04-05 00:56:46
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経営学たん @keieigakutan

ここまで、組織の定義、成立条件、そして組織を知る意義について話しました。 ここからは、組織について話す上で最も外せない要素の一つ、『組織文化』について話しましょう。

2016-04-05 01:03:56
経営学たん @keieigakutan

『組織文化』とは、組織の中で、それを構成する人々の間で共有された価値、信念、あるいは、週刊となった行動が絡み合って醸し出されたシステムを指します。(桑田,田尾[1998])。 組織がそれぞれ保有している価値観といえば、簡単かもしれません。

2016-04-05 01:09:30
経営学たん @keieigakutan

組織文化は、組織によって異なり、多種多様なものです。「組織のメンバーが共有するものも考え方・見方・感じ方」であり、組織の土台となっています。 そして組織文化は、組織があるならば必ず付随します。どんな組織にも組織文化というものがあるのです。

2016-04-05 01:14:44
経営学たん @keieigakutan

@zatutan 変な話、ブラック企業にだってあります。

2016-04-05 01:15:18
経営学たん @keieigakutan

組織文化が組織によって異なるのは、主に組織のトップの思想、組織がおかれている環境、構成員の情報相互作用、組織の沿革等々、多種多様な要因によって形成及び変化するためです(強弱はありますが)。似たような文化はあっても、全く同じ組織文化が形成されていることは稀です。

2016-04-05 01:19:26
経営学たん @keieigakutan

ちょっと話が脇にそれますが、「他社の行っている成功例を自社でも取り入れば成功する」と信じている方がたまにいらっしゃいます。例えば、以下のような感じでしょうか。

2016-04-05 01:26:47
経営学たん @keieigakutan

「他社では成果主義を取り入れているらしい、ならば自社でもやってみよう」。 「他社では社員の団結力を上げるためにイベントをたくさんおこなっているらしい。ならば自社でもやってみよう」。 「今はこの理論がトレンドらしい。ならば自社でもやってみよう」

2016-04-05 01:27:28
経営学たん @keieigakutan

こういった思惑が大体失敗に帰すのは、自社の組織文化に適合しなかったためです。 ある制度や理論を組織に組み込もうとしても、ただ組織に置いておくだけではその効果は十分に発揮されることはあまりありません。

2016-04-05 01:35:27
経営学たん @keieigakutan

このあたりについては、グループウェアを中心に展開する『サイボウズ株式会社』 代表取締役社長の青野慶久氏が、著作『チームのことだけ、考えた。』にて書いた内容がとても参考になるので、見ていきましょう。

2016-04-05 01:37:56
経営学たん @keieigakutan

@zatutan ちなみにサイボウズは、社内のワークスタイル整備を行い、離職率をかつての六分の一にまで下げることに成功した、俗な言い方をすればホワイトな企業だったりします。

2016-04-05 01:43:15
経営学たん @keieigakutan

「例えば、日本では「ノー残業デー」という制度を取り入れている企業が数多くある。毎週水曜日は残業せずに帰りましょう、という制度である。従業員のライフワークバランスを推進し、メリハリを持って働いてもらうことを目指したもので、目的も制度も明確だ。しかし、うまく運用されているだろうか。」

2016-04-05 01:38:40
経営学たん @keieigakutan

「ノー残業デーの取り組みは、日本の大企業では20年以上も前から実施されている。それによって、日本の長時間労働は文化は変化しただろうか。制度があっても機能するとは限らない。

2016-04-05 01:39:18
経営学たん @keieigakutan

「育児については、通常は上司の理解がない。家庭を顧みず仕事に没頭してきた人たちが出世して管理職をしているのが今の日本だ。(中略)「男のくせに職場から逃げるのか?」そんな声が聞こえてきそうだ。」

2016-04-05 01:39:55
経営学たん @keieigakutan

「制度を作ったものの、「恐ろしくて使えない」とか「悪用されている」とか「制度だけあって形骸化している」とか「制度が知られていない」とか、企業のよくある光景だ。(中略)制度を定めただけでは、問題が解決しないという現実を我々は受け入れるべきだろう。

2016-04-05 01:40:25
経営学たん @keieigakutan

「制度を作るとともに、制度を活かすために、企業の風土を帰る必要があるということだ。(中略)制度と風土を作り直す。これをセットで考える。」

2016-04-05 01:40:57
経営学たん @keieigakutan

青野氏がここでおっしゃっているように、制度というのはただ置くだけでは機能しません。制度を適合しやすくなるように組織文化を組み替える必要性があります。

2016-04-05 01:59:59