アフリカのトリックスターとヘブライの悪魔との融合

黒人奴隷が商品として取引されていた時代、故郷から連れ去られた人々は、遠い土地で旧来の信仰を守るべく、白人が信仰するキリスト教と自分たちの信じる神々や精霊を、キリスト教風にカムフラージュしました。 こうした歴史的背景から、西アフリカのヨルバ人の神話・伝統宗教にキリスト教などの他宗教の要素を合体させたハイチ・ヴードゥー教、ウンバンダ、サンテリア、カンドンブレ、キンバンダといった諸宗教が生まれました。 こうした諸宗教の特徴の代表例として、「アフリカの精霊(神々)と対応するカトリックの聖人」があります。 しかし他宗教の聖人と関連付けられるに留まらず、その宗教の悪魔と習合した神があります。 続きを読む
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にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

いわば空の入れ物で、もちろん聖書内には現れない。Verum型システムの考案者がなぜサタンでなくルシファーを頂点に置いたのか、その入れ物に収まった神性は何かなど、非常に気になるし面白い。だからVerumがそのまま持ち込まれているキンバンダは、LHP的には実に興味深いところである。

2014-01-24 05:04:36
磐樹炙弦 Bangi V. Abdul @bangi23

@nyarl_nyarl 神智学協会誌「ルシファー」1889年、ディアナとルシファーをカップリングしたリーランド「アラディア」1899年ら辺のルシファーブームが、マクンバ-キンバンダにVerumを選ばせた、とかあるのでしょうか? JSK読みたい!

2014-01-24 07:02:51
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

@bangi23 19世紀ごろ南欧から流れ込んだのは確かなようです。なぜV?というのは分からないですが、英語圏でメジャーなゲーティアの影響が少ない一方、Vの全魔霊が対応するExuを持ち、三首領は実質的に主神扱いです。ウンバンダの黒い部分が分かれたので、共鳴しやすかったんですかね。

2014-01-24 07:33:43
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

@bangi23 この件ですが、S.J.Black&Hyattの『Pacts with the Devil』で、Vや大奥義書などの黒い魔術が、18世紀ごろハイチのヴードゥー成立と並行して、逆に宗主国のフランスにアフリカの呪術が持ち込まれ西洋化されたものと捉える仮説を見つけました。

2014-01-25 01:11:17
磐樹炙弦 Bangi V. Abdul @bangi23

@nyarl_nyarl うっひょありがとう!ファルコンのハイアット本、いい仕事する時もあるんだね!早速読んでみます。

2014-01-25 01:32:23
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

@bangi23 まあほんの一段落だけなのですが、ソロモン系との違いも指摘してて、この見方は全くの盲点でした。キンバンダはアフリカの神々がヨーロッパ・中近東の神魔を取り込んで子孫の元に里帰りしたものだ!とかサタニズムに潜む白人支配へのアフリカの怨念!とか妄想するとかなり熱いです。

2014-01-25 01:53:12
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

昨日bangiさんとのやりとりで書いた件。Black&Hyattの著書にあった、18世紀のフランスに植民地ハイチを経由して西アフリカの信仰・呪術が逆流入し、欧州的に装いを変えてオカルティズムに影響を与えた可能性があるという説。個人的にかなりキテいる。

2014-01-26 00:05:54
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

ヴードゥーは、ハイチに送り込まれた黒人奴隷たちが自らの精霊信仰・呪術儀礼にカトリックの装いを施し、さらに融合を経て成立した。他の西インド諸島などのアフロアメリカンな呪術儀礼もだいたい同様である。宗主国からすれば豊かな植民地で、白人の出入りも頻繁だったし、だからこそ→

2014-01-26 00:16:41
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

→クレオールの人々、言語、文化があるわけだ。今まで白人文化から黒人文化への影響しか考えたことがなかったが、逆に黒人の信仰・呪術儀礼に興味を持つ白人がいたとしても不思議ではない。そうして得た知識や技術、精霊のヒエラルキーが本国に持ち込まれ、ヨーロッパ化されたのが、18世紀ごろ→

2014-01-26 00:24:27
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

→登場したグリモワール、悪魔と契約する低俗な黒魔術として悪名高いGrimorium Verumや大奥義書、教皇ホノリウスの奥義書などだとするのがBlackらの見解である。もっと古いソロモン系の奥義書などと比べて、本一冊の中にシステムが全て収まっていること、アフリカ式の→

2014-01-26 00:31:23
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

→精霊壺のように、浄化など前準備に手間をかけることなども指摘している。そして、黒人の信仰が憑依を儀礼の中核とするのに対し、それを恐れ嫌う白人たちは、セルフイニシエーションを中心とする技術に組換えていったのだという。つまり、いわゆる悪魔との契約である。そう考えると、→

2014-01-26 00:37:47
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

→これらの書物に見られ指摘されるラテン語やヘブライ語の拙劣さや、正統派なカバラなどとの乖離も納得できる。そもそも、伝承者の層も技術の核となる部分も由来が異なっているのだから。

2014-01-26 00:41:18
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

黒いグリモワールが、欧州で成立したヴードゥーの兄弟だとすると、これらはカバラ重視の魔術というより、魔術の装いをしたペイガンという方が適切だ。すると、サタニズムは言うまでもなく、魔女宗や欧州呪術の世界にもアフリカの血がいくらかなりとも流れているのだろうか?という疑問が湧いてくる。

2014-01-26 00:49:44
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

ヴードゥーでもブラジルのキンバンダでも、真の神は世界を創造した唯一神である。信仰の中核であるロアもExuも神でないことは強調されている。(オリシャも神そのものとは違うらしいが、ここはちょっとあやふや。)だが唯一神は世界を創造した後で何処かに姿を消し、精霊たちが世界を回している。→

2014-01-26 01:02:22
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

→創造神がシャーマニックな実践の場から姿を消してしまうというのは、確かLeitchの本にも書いてあった。この構造は、黒いグリモワールにも似ている。特にVerumでは、儀式道具のシジルなどもほぼ全て魔霊たちのもので、天使が出てこない。つまり魔霊だけでシステムが完結している。

2014-01-26 01:10:11
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

アフリカで一つ書き忘れた。召喚の野蛮な言葉とか意味不明な呪文。あの中にアフリカ起源のものはないだろうか?まあ確かめようもないが。

2014-01-26 01:14:37
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

Exu Mor、そして彼と同一視されるベルゼブブについて色々読んでたが、ハエ要素がどんどん無くなっていく。そもそも地獄の辞典以前にハエの姿を示すものがない。それよりもサバトの山羊、魔女の支配者など、豊穣神とその裏表な流血や淫行、狂乱のような性質の方が圧倒的に強いのではないか。

2014-02-26 03:56:13
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

Exu Morの名前はソロモン王の神殿が作られたモリアの山やラテン語のmors(死)から来ている。ヴェルムのベルゼブブのシジルにはヤキンとボアズを示すJとBが含まれる。二項対立する力から生まれる混乱とその調和。Baalzebulすなわち高き館の主とモリアの山との関係。

2014-02-26 04:13:47
リンク Wikipedia エルサレム神殿 エルサレム神殿(エルサレムしんでん)は、古代エルサレムに存在したユダヤ教の礼拝の中心地。唯一の神ヤハウェの聖所であり、アロンの家系の祭司とレビ人と呼ばれるレビ族出身の非祭司階級が祭祀に当たった。 歴史的には、 がある。 しかし、紀元70年、ユダヤ戦争において、ローマ帝国軍、並びにその同盟軍であったハスモン王朝の母系子孫でありヘロデ大王の曾孫にあたるアグリッパ2世は、13のトーチカを3日で作ってシオンを包囲し、ユダヤ人を兵糧攻めにし、投降してくるユダヤ人を磔にし、ユダヤでは真夏に相当する第6月8日、9日、1
リンク Wikipedia モリヤ (聖書) モリヤ(英語:Moriah、ヘブライ語:מוריה)は旧約聖書に登場する地名。「モリヤ」という表記は新改訳聖書や新共同訳聖書にみられるもので、口語訳聖書では「モリア」となっている。今日のエルサレムの付近にあったと言われている。「主が備える地」あるいは「主顕現の地」という意味である。 聖書本文では、『創世記』22章2節と『歴代誌下』3章1節の二箇所に記述がある。『創世記』では神がアブラハムに息子イサクを「モリヤの地」に連れてくるよう命じている。神が命じた山の上で息子を犠牲にするよう、アブラハムに求める場面で
にゃる@ネクロマンティック @nyarl_nyarl

サバトの山羊をベルゼブブ…バアル、セト。サバトの黒い男は十字路と絡めてアスタロス…アスタルテ、ヘカテ。ヴェルムによればルシファーは少年の姿で現れる…悪魔の生贄にされた子供?ルシファー=Exu Rei=ミカエル…ティファレト、太陽、屠られ蘇る神。不浄の三位一体って結構凄いものかも。

2014-02-26 04:24:23