くるりとハイレゾとK2HD
- shi_zu_ka_ni
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CDマスターでアプルーバルを得ているなら、問題解決の方法は至ってシンプルです。単にCDでリリースするか、あるいはCDマスターのロスレス配信をする、もしくはハイレゾ用にはハイレゾマスターで再度アプルーバルを取り直せばよいのです。先に引用した藤本健さんの記事によれば
“実際の音楽信号では、基音に対し、各楽器ごとに特有の高調波成分が加わった複雑な波形になります。したがって複雑な波形がきちんと再現されることにより、楽器本来の音色、音質感が表現可能になるわけです。しかしCDフォーマットの場合、44.1kHzのサンプリング周波数ですから、理論上22.05kHzまでの音しか収録することができません。たとえば10kHzの基音の場合、2次高調波は収録できるけれど3次以上は削られてしまい、元の複雑な波形が再現できなくなってしまうから、楽器本来の音色、音質感が変化してしまうわけです。これをK2HDプロセッシングで復元してあげるわけです。”
第586回:ビクタースタジオが“産直”ハイレゾ配信を始めた理由
「K2HD」はハイレゾ普及のカギになるか?
http://av.watch.impress.co.jp/docs/series/dal/640867.html
との事ですので、つまりこれはK2HD処理を施す事によってアーティストがアプルーバルを出したマスターとは違う音の音源が生まれる事を意味します。麻倉先生の記事によればそれはNGなはずですので、そのままではリリース出来ず再度アプルーバルが必要になります。そういった手間をかけるのならば、そもそもハイビット、ハイサンプリング録音したデータから解像度を落とさずにミキシング、マスタリングした音源でアプルーバルを取った方が良いのは自明の理と言えます。
“アーティストによっては「俺はCDしか出さない」という人もいるんですよ。”
“俺の音はシャキッとした音だから、ハイレゾではちょっとなよっとしてしまうからいやだという人も結構います。だから、レコード会社では原盤をなかなかハイレゾで録れなかったという話もありました。”
“最近は変化してきましたが、俺はやっぱりハイレゾ嫌いっていう人もいて。そうなるとK2HDでしかできないんですよ。”
これに関しては、アーティストが嫌がっているものを無理にハイレゾとしてリリースする意味が解りません。前述の通りCDでリリースするか、あるいはCDマスターのロスレス配信をすれば問題は解決です。なぜそこにK2HD処理を施したハイレゾをねじ込む必要があるのでしょうか? アーティストとリスナー以外の誰かの都合を疑いたくなるような記述ですね。
ASCII.jp:ハイレゾとニセレゾ、規格か宣伝文句なのかという議論 (4/4)|麻倉怜士のハイレゾ入門講座 ascii.jp/elem/000/000/9… "CDにダウンコンバートしたバージョンのみがアーチスト・アプルーバルを得ている" →K2HDでハイレゾ化
2016-06-20 13:23:05まとめると 録りはハイレゾ CDにダウンコンバートした物のみアーティスト・アプルーバルを得ている ハイレゾ配信のためにCDマスターをK2HDでハイレゾ化
2016-06-20 13:29:43閑話休題。
ここで話を2014年6月6日に戻しましょう。
@Sato_Qrl @portio_ 96kで録ったものを、マスタリングで44.1kHz 24bitにして、それがレコーディングで聴いていた感覚に蘇る感じなのに、それをあえてまたK2HDでハイレゾ化するのには何の意味があるのでしょうか?
2014-06-06 00:00:50@Sato_Qrl @portio_ 現時点で良さの確認できている24bit 44.1kHzのものを販売する、もしくは96kで録ったものを96kでマスタリングして販売するのではダメなのでしょうか。
2014-06-06 00:01:39@fixerhpa @portio_ そりゃそうですよね。でも今の自分たちのメインの媒体であるCDの為の仕様に自分たちのマスタリングのシステムがなっているので、24の44.1のシステムなんです。そっから16に落ちて製品になるのです。 正直、96の48でマスタリングをできるシステム
2014-06-06 00:07:43@fixerhpa @portio_ があるのかどうかは知りませんが、これからファイルだけのやりとりならば96でも120なんぼでも48kの音源でやりとりができるのかもしれません。もうちょっと浸透したらハイレゾ用マスタリングができて、そんまま販売できるようになるんじゃないですか?
2014-06-06 00:14:35@Sato_Qrl @portio_ ありがとうございます。ということは現時点ではまだCDがメインで、ハイレゾ音源は副産物でしかないということになりますね。togetter.com/li/657129こういった話があったので、積極的に力を入れていくのだと思っていたのです。
2014-06-06 00:23:11@fixerhpa @portio_ すんません、とりあえず今回はCD用のマスタリングだったわけで、配信用で96でできるのかもしれないんです。自分がやったことないから知らんだけで。でも商品になる最後のお化粧として、マスタリングがとても大事な作業で、それが今できるならやりますよ。
2014-06-06 00:29:52@Sato_Qrl @portio_ CDもハイレゾもそれぞれ最良の結果に仕上げるためにはマスタリングは2回行うことになるでしょうから、苦労はあると思います。しかし、ハイレゾの購入する消費者が期待しているものは、素直にハイレゾ用に作られた音源です。ご検討宜しくお願いします。
2014-06-06 00:34:03@fixerhpa @portio_ もちろんそうですよね。何がいい音かということは個人差が当たり前にあるものだと思います。K2技術というものも予測変換でハイ、ロウエンドを最良に伸ばしているものです。でも、高音質CDでできなかったことができてきています。もちろんレコードにしかない
2014-06-06 00:40:19@fixerhpa @portio_ 良さはわかっていただけると思うのですが、ハイレゾ自体、まだファイルの違い、当たり前に再生環境の違いで印象は変わるものだと思います。でも、先は楽しそうだぞと感じます。ダミーヘッドってマイクを初めて使った時みたいな衝撃と感動が音楽にまだあるぞと!
2014-06-06 00:43:59