第7話「特務艦隊『鳶』 パート1

脳内妄執 艦これSS
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白樺活性炭濾過物 @bookmark_vodka

7-1-45 中途半端に纏わりついた眠気を振り払い、洗面所へと向かう。 …意識しないように努めているのだが、どうにも駄目だ。 提督に理由を聞かれた時だって、喉元まで出かかった言葉は結局飲み込んでしまった。 「…でも、こんなの言える訳が無いよね」 冷たい水を手に溜め、顔にぶつける。

2016-06-20 22:30:54
白樺活性炭濾過物 @bookmark_vodka

7-1-46 水が頬を撫でていき、眠気が飛んでいく…が 「っ!!?」 不意にぞわっとした悪寒が襲ってくる。 まるで自分の真後ろに誰かが立っているかのような感覚。 洗面台の鏡を覗き込んでも勿論自分の後ろには誰も映っていない。 だが、自分の傍に何者かが居るかのような感覚は…消えない。

2016-06-20 22:31:39
白樺活性炭濾過物 @bookmark_vodka

7-1-47「どんどん…近寄ってきてる気がする」 俯いた五十鈴が洗面台の淵を掴む両の手が震える。 「私…どうなっちゃうの…」 五十鈴の絞り出すような声を聞いた者は居ない。ただただ、佇む五十鈴を他所に開きっ放しの水道から流れていく水の音のみが空間を支配していった…

2016-06-20 22:33:50
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___「特務艦隊『鳶』」パート1 終わり パート2に続く___

2016-06-20 22:35:14