内閣府資料『男女共同参画の視点からの公的広報の手引』の死亡診断書 ~青識亜論氏による問合せの記録
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「なぜこの表現が女性差別か」で金科玉条のごとく振り回されてきた例の手引きが、「そんなもの十年以上前に無効になってるし、そもそも指針ですらねーよ」という回答を引き出したの、まあまあ大きい気がするんですよね。というか、なんで誰も内閣府に問い合わせて確認しなかったんだろう……。
2020-08-24 20:31:24青識亜論氏と別口で電話問合せをした人については、別記事で収録しています。
回答をもって「今なお有効」と言い切って良いか、まとめ主個人としては懐疑的ですが、読者諸賢の判断に委ねたいところです。
《2021.10.2.追記》
2021年秋に入り、自治体の表現ガイドラインに関連して現職議員が内閣府に問合せやヒアリングを行うケースが現れてきました。こちらでまとめています。
【追補】小泉 秀輔(@KoizumiSamukawa)議員の補足意見
小泉秀輔(しゅうすけ)です。コンピューターいじったり文章書いたり秘書したりの後、今は神奈川県寒川町の町議会議員。立憲民主党所属。立憲主義、そして民主主義の前提である表現の自由を守るための活動も十数年ほど続けています。真の多文化共生、多様性のある社会も求めます。空き時間にぼそぼそ書いてるだけなのであまり返信は出来ません。
環境省の君野イマ/君野ミライと「男女共同参画の視点からの公的広報の手引き」の関連について現在の政府の見解。ただこれで『だから問題ないのだ!』というのは弱い。一つ目には内閣府は既に削除済みだがそのままコピーから同趣旨も含めて地方自治体では未だに手引きとされている現状があること。 twitter.com/BlauerSeelowe/…
2020-08-25 07:34:34二つ目に crd.ndl.go.jp/reference/modu… こちらにあるように他にもまだまだあること。三つ目に「○○内閣のせいで男女共同参画が後退したんだ」などと言いたがる人が絶対にいること。などなどの理由により、現在の政府見解だけで公的広報における萌えに対する批判の無効化は厳しい。
2020-08-25 07:34:34<資料例>
『男女共同参画の視点からの公的広報の手引』内閣府男女共同参画局/編(2003)
『男女共同参画の視点からの公的広報のガイドラインに関する調査研究報告書:公的広報に男女共同参画の視点を』総理府;電通総研/編(2000)
『男女共同参画の視点からの公的広報のガイドラインに関する海外調査報告書』総理府/編(2000)
『市民向け刊行物作成にあたっての男女平等に関する表現指針:職員用手引き』兵庫県姫路市市民局活動部女性社会課/編(1998)
『あたりまえの表現 これでいいのかな?:職員のための広報・出版物の表現ガイドライン:男女平等編』静岡県生活文化部男女共同参画室(2001)
『ちょっと待った!そのイラスト:イラストから発信する人権尊重と男女平等参画のためのガイドライン』東京都港区(2003)
『男女共同参画の視点から考える表現ガイド:よりよい公的広報をめざして』埼玉県総務部男女共同参画課(2004)
『公的広報表現ガイドライン:男女共同参画社会の実現をめざして』青森県環境生活部青少年・男女共同参画課
『羽村市職員のための男女共同参画表現ガイドライン:ちょっと待った!その表現』東京都羽村市男女共同参画推進員/編(2006)
『男女共同参画の広報のために:やさしく、楽しく、共同参画』男女共同参画のの広報啓発に関する研究会(2006)
『県政広報物表現ガイドライン:気づいて、築くジェンダーフリー社会』福島県生活環境部県民環境室人権・男女共同参画グループ
なのできちんと萌えフォビア・差別・バッシングと対抗するためには、「男女共同参画の視点からの公的広報の手引き」の内容に即しても問題ない、ということを一つ一つ丁寧に述べていく必要がある。環境省の君野イマ/君野ミライに関して言えば、そもそもアイキャッチャー使用ではない、というのは重要。
2020-08-25 07:34:34また数多くの中の僅か一つの広報なのだから、単体で取り上げても意味が無く、最低でも環境省による広報全体の中でのバランスくらいは見るべきだが、そう考えると「むやみに」使っているとはとても言えないというのも重要。「公的広報の手引き」に従って読み解いても、そもそも何の問題もないのである。
2020-08-25 07:34:35【蛇足】類例としての埼玉県『男女共同参画の視点から考える表現ガイド』
“公共広報”での萌え表現に批判的な立場の人々から好んで引用される公的機関の資料として、今回取り上げた「公的広報の手引」のほかに埼玉県 男女共同参画課「男女共同参画の視点から考える表現ガイド」があります。こちらの「表現ガイド」については、まとめ主が過去に独自研究を投稿しています。
「研究」の方はあいにく更新作業が停滞していますが、それでも宜しければぜひご照覧ください。