内閣府資料『男女共同参画の視点からの公的広報の手引』の死亡診断書 ~青識亜論氏による問合せの記録

内閣府の担当部署に直接問い合わせた青識亜論(@BlauerSeelowe)氏のツイートを中心に収録。 平成15年にリリースされた後、幽鬼のようにネットの海をさまよっていた公的資料にめでたく死亡診断が下りたようですので、弔電を兼ねて作成します。
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青識亜論(せいしき・あろん)💉💉 @BlauerSeelowe

「なぜこの表現が女性差別か」で金科玉条のごとく振り回されてきた例の手引きが、「そんなもの十年以上前に無効になってるし、そもそも指針ですらねーよ」という回答を引き出したの、まあまあ大きい気がするんですよね。というか、なんで誰も内閣府に問い合わせて確認しなかったんだろう……。

2020-08-24 20:31:24
まとめ 『男女共同参画の視点からの公的広報の手引』は今なお有効との異論 ~じょいたまちゃん氏の別件電話問合せの記録 前記事「死亡診断書」で紹介した青識亜論氏の主張に対する異論として、じょいたまちゃん氏が投稿したツイートを中心に収録。 まとめ主個人としてはじょいたまちゃん氏の意見にはやや懐疑的ですが、問合せの貴重な記録を含んでいることから、公平を期してまとめておきます。 3414 pv 43 1 user

青識亜論氏と別口で電話問合せをした人については、別記事で収録しています。
回答をもって「今なお有効」と言い切って良いか、まとめ主個人としては懐疑的ですが、読者諸賢の判断に委ねたいところです。

《2021.10.2.追記》

2021年秋に入り、自治体の表現ガイドラインに関連して現職議員が内閣府に問合せやヒアリングを行うケースが現れてきました。こちらでまとめています。

まとめ 内閣府資料『男女共同参画の視点からの公的広報の手引』議員問合せ・ヒアリングの記録 内閣府男女共同参画局「公的広報の手引」をめぐり、現職議員による問合せやヒアリングに対する回答事例が出てきたのでまとめておきます。 7584 pv 67 3 users

【追補】小泉 秀輔(@KoizumiSamukawa)議員の補足意見

小泉しゅうすけ🌰(寒川町議会議員@立憲民主党) @KoizumiSamukawa

小泉秀輔(しゅうすけ)です。コンピューターいじったり文章書いたり秘書したりの後、今は神奈川県寒川町の町議会議員。立憲民主党所属。立憲主義、そして民主主義の前提である表現の自由を守るための活動も十数年ほど続けています。真の多文化共生、多様性のある社会も求めます。空き時間にぼそぼそ書いてるだけなのであまり返信は出来ません。

koizumi.samukawa.info

小泉しゅうすけ🌰(寒川町議会議員@立憲民主党) @KoizumiSamukawa

環境省の君野イマ/君野ミライと「男女共同参画の視点からの公的広報の手引き」の関連について現在の政府の見解。ただこれで『だから問題ないのだ!』というのは弱い。一つ目には内閣府は既に削除済みだがそのままコピーから同趣旨も含めて地方自治体では未だに手引きとされている現状があること。 twitter.com/BlauerSeelowe/…

2020-08-25 07:34:34
小泉しゅうすけ🌰(寒川町議会議員@立憲民主党) @KoizumiSamukawa

二つ目に crd.ndl.go.jp/reference/modu… こちらにあるように他にもまだまだあること。三つ目に「○○内閣のせいで男女共同参画が後退したんだ」などと言いたがる人が絶対にいること。などなどの理由により、現在の政府見解だけで公的広報における萌えに対する批判の無効化は厳しい。

2020-08-25 07:34:34
リンク レファレンス協同データベース 行政機関で広報誌等を作成する際のガイドライン的なもの(特に男女共同参画の視点で)があるとのことだが、... | レファレンス協同データベース レファレンス協同データベース(レファ協)は、国立国会図書館が全国の図書館等と協同で構築する調べ物のための検索サービスです。参加館の質問・回答サービスの事例、調べ方、コレクション情報など調査に役立つ情報を公開しています。

<資料例>
『男女共同参画の視点からの公的広報の手引』内閣府男女共同参画局/編(2003)
『男女共同参画の視点からの公的広報のガイドラインに関する調査研究報告書:公的広報に男女共同参画の視点を』総理府;電通総研/編(2000)
『男女共同参画の視点からの公的広報のガイドラインに関する海外調査報告書』総理府/編(2000)
『市民向け刊行物作成にあたっての男女平等に関する表現指針:職員用手引き』兵庫県姫路市市民局活動部女性社会課/編(1998)
『あたりまえの表現 これでいいのかな?:職員のための広報・出版物の表現ガイドライン:男女平等編』静岡県生活文化部男女共同参画室(2001)
『ちょっと待った!そのイラスト:イラストから発信する人権尊重と男女平等参画のためのガイドライン』東京都港区(2003)
『男女共同参画の視点から考える表現ガイド:よりよい公的広報をめざして』埼玉県総務部男女共同参画課(2004)
『公的広報表現ガイドライン:男女共同参画社会の実現をめざして』青森県環境生活部青少年・男女共同参画課
『羽村市職員のための男女共同参画表現ガイドライン:ちょっと待った!その表現』東京都羽村市男女共同参画推進員/編(2006)
『男女共同参画の広報のために:やさしく、楽しく、共同参画』男女共同参画のの広報啓発に関する研究会(2006)
『県政広報物表現ガイドライン:気づいて、築くジェンダーフリー社会』福島県生活環境部県民環境室人権・男女共同参画グループ

小泉しゅうすけ🌰(寒川町議会議員@立憲民主党) @KoizumiSamukawa

なのできちんと萌えフォビア・差別・バッシングと対抗するためには、「男女共同参画の視点からの公的広報の手引き」の内容に即しても問題ない、ということを一つ一つ丁寧に述べていく必要がある。環境省の君野イマ/君野ミライに関して言えば、そもそもアイキャッチャー使用ではない、というのは重要。

2020-08-25 07:34:34
小泉しゅうすけ🌰(寒川町議会議員@立憲民主党) @KoizumiSamukawa

また数多くの中の僅か一つの広報なのだから、単体で取り上げても意味が無く、最低でも環境省による広報全体の中でのバランスくらいは見るべきだが、そう考えると「むやみに」使っているとはとても言えないというのも重要。「公的広報の手引き」に従って読み解いても、そもそも何の問題もないのである。

2020-08-25 07:34:35

【蛇足】類例としての埼玉県『男女共同参画の視点から考える表現ガイド』

“公共広報”での萌え表現に批判的な立場の人々から好んで引用される公的機関の資料として、今回取り上げた「公的広報の手引」のほかに埼玉県 男女共同参画課「男女共同参画の視点から考える表現ガイド」があります。こちらの「表現ガイド」については、まとめ主が過去に独自研究を投稿しています。
「研究」の方はあいにく更新作業が停滞していますが、それでも宜しければぜひご照覧ください。

まとめ 公官庁の表現ガイドライン等に見る『差別』の意識 差別意識が宿るのは表現した作者の側なのか、それとも抗議する側なのか。 『男女共同参画の視点から考える表現ガイド』などを題材に、未識魚(@mishiki)さんのツイートを中心に収録。 9779 pv 15 2 users 85

まとめ 地方自治体の表現ガイドラインを外部の議論で引用する意味 ~『宇崎ちゃん』論争を題材として 日本赤十字社の『宇崎ちゃんは遊びたい!』コラボキャンペーンへの批判を皮切りとした一連の論争で、 地方自治体のガイドラインを引用した一部主張がポスター批判側に見られる。 こうした主張がどこまで妥当なものか検討する資料として、関連するツイート群を各種資料と共に収録。 9953 pv 38 3 users
まとめ 埼玉県『男女共同参画の視点から考える表現ガイド』の研究(1):表現ガイドの現在位置 Twitterで見かける機会の増えた埼玉県の表現ガイドについての個人的研究。 表現ガイドの中身を検討する前段階として、表現ガイドそのものの本来的な位置づけ、外部の議論での扱われ方を中心にまとめる。 4932 pv 14 1 user
まとめ 埼玉県『男女共同参画の視点から考える表現ガイド』の研究(2):表現ガイドの内容検討 引き続き埼玉県の表現ガイドについての個人的研究。 好んで引用される「アイキャッチャー」に関する項目、2003年の旧版との内容比較についての報告を中心にまとめる予定。 4188 pv 6
まとめ 埼玉県『男女共同参画の視点から考える表現ガイド』の研究(2)':2つの『ガイド』の比較検討 埼玉県の表現ガイドについての個人的研究(2)、からの派生。 2003年版と2018年版との比較を詳しく取り上げ、変更された理由について簡単にコメントを付記する。 「ほとんど変わってねえな」という結論に落ち着きますので、検証過程の詳細を確認したい暇な人向け。 ※2020/2/25 おおむね執筆終了 2787 pv 2