オタマの小話「ゼルヴァ・ヘイロウ」前編

新キャラ「ゼルヴァ・ヘイロウ」とオタマの闘いをお話にしたものです 後編 http://togetter.com/li/1020154
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たゆさい @tayusai

ホワイトランの酔いどれハンツマン。オタマはここでだらだらと酒を飲みながら「変性と回復の併用魔法における理想的マジカ比率」に関する論文をまとめていた。マジカとは何かを探る上ではこういう研究も欠かせない pic.twitter.com/OKquXHHflk

2016-09-03 09:11:20
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たゆさい @tayusai

オ「ん?」 オタマは筆を止めた。自分のマジカ感知にかなり強力な反応があったのである。酒飲みの影響でやや酔っているとはいえ突然に現れたこのマジカ反応は勘違いの類では無い事は明らかだ。一体何者か? pic.twitter.com/CbzPQEkDvl

2016-09-03 09:23:56
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これほど強力なマジカ反応はオタマがスカイリムに来てからは初めてである。ウェイレスト魔術師サークルでもこれほどの力を持つ者は少ない。何故そのような者がスカイリムに?オタマがそう疑問に思う間にも、その反応は近づいてくるのが分かる。反応はホワイトランの中に、そして酒場に

2016-09-03 09:32:50
たゆさい @tayusai

酔いどれハンツマンに入ってきたのは一人のダンマーであった。彼が入った瞬間酒場の雰囲気がどろりと濁る感覚をオタマは感じた。 pic.twitter.com/40JtWLIhPr

2016-09-03 09:36:26
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じろり… 男はオタマを睨んだ。二人の目線が合う。オタマも男を睨みつける pic.twitter.com/C8FUwf2w5H

2016-09-03 09:45:46
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男はオタマに対し微かに、だが鋭いマジカを放つ。この男もマジカ感知が使えるのか。オタマも対抗し微弱なマジカを放出する。常人では見えない世界で二人のマジカがぶつかり合う pic.twitter.com/HUfIybsdx1

2016-09-03 09:49:07
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客「あ、あぁ、何か気分が悪いぞ、飲みすぎたかなぁ」 オルフリッド「ん?なんだろうか急に体が重くなったような、ああ…気持ち悪い」 酒場にいた客達が突然に体の不調を訴え始める。二人のマジカのぶつかり合いが悪影響をもたらしているのだ pic.twitter.com/EuXFMbs0FS

2016-09-03 09:55:51
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「隣、座っていいかな?」 殺気立ったマジカを放ちながら男は平然とオタマに問いかけた。 オ「ええ、構いませんよ」 オタマも顔色一つ変えずそれを了承する。もちろんこちらも殺気マジカを出したままだ pic.twitter.com/WpCvEVXv8b

2016-09-03 09:59:58
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「ありがとうなお嬢ちゃん」 男は礼をしながらオタマの隣の椅子に座る。二人の距離が狭まる。マジカのぶつかり合いの反動が余計に強まり周囲にはより強力な影響が及ぼされ始めた。

2016-09-03 10:01:51
たゆさい @tayusai

オル「う…うぅ…すまんが失礼する」 酒場全体を覆う殺気マジカの衝突に耐え切れなくなりオルフリッドは外に出た。まだ動ける内に外に出たのは長年バトルボーン家の家長を務めた男らしい見事な判断だ pic.twitter.com/8buLX38b4g

2016-09-03 10:05:22
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オルフリッドが外に出た直後それ以外の客達は立ち上がれないほどの悪寒を感じた。マジカ衝突が激しさを増す。 「がばばぁ」 客の一人は耐え切れず気絶してしまった。マジカ衝突の影響が彼の限界を超えてしまったのだ pic.twitter.com/IhJUmcC3gW

2016-09-03 10:08:38
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周りの異常など気にも留めずオタマと男はマジカを放ちつつ会話をしていた。 「君はオタマ・ブランシェだね?」 オ「ええ、その通りですが、何故あたしの名前を?」 pic.twitter.com/broiEt3py4

2016-09-03 10:13:59
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たゆさい @tayusai

「ああ、実は私は君を探していたのだよ。このスカイリムにいるという話を聞いてからね。おっと自己紹介がまだだったな。私は『ゼルヴァ・ヘイロウ』見ての通りの魔術師さ。実は、今日は君に決闘を申し込みに来た」 pic.twitter.com/haYo6vh9m1

2016-09-03 10:16:40
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たゆさい @tayusai

オ「決闘?」 オタマは驚く。さきほどから放つ殺気マジカといいこの男急に現れて何という事を言うのか ゼル「そう、決闘だ。魔法によって殺しあう。それで勝敗を決める」 オ「いや貴方突然現れて決闘だなんて無茶苦茶ですよ。さっきから出してるそのマジカといい一体何なんですが貴方?」

2016-09-03 10:20:25
たゆさい @tayusai

ゼル「ふむ、説明した方が良さそうだな。私は…実は100年ほど前はイアスヤットの弟子だった。つまり君の兄弟子だ」 オ「え?」 イアスヤットがオタマより前にも弟子を取っていたのは知っているが、オタマは驚きの表情を隠せない pic.twitter.com/6fN5ZHgQK1

2016-09-03 10:24:05
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ゼル「驚いたかね。私はイアスヤットから様々な技術を学んだのだよ。マジカによる肉体変異、マジカ感知、防御領域、マジカの可能性を多く学んだ。そして私はイアスヤットから免許皆伝のお墨付きを貰った。そこまでは君と同じだな」 オ「ええ、そうですね…さっきから放つそのマジカで分かります」

2016-09-03 10:45:54
たゆさい @tayusai

ゼル「その後、私はタムリエル中を旅した。様々な強者と出会いその悉くを倒した。私は圧倒的な力を手に入れたのだ」 淡々と話しているがゼルヴァのマジカが強まるのをオタマは感じる。オタマもマジカを重ね殺気を避ける

2016-09-03 10:47:53
たゆさい @tayusai

ゼル「そして私はイアスヤットに対抗する準備ができたと悟り、イアスヤットに戦いを挑もうとした。しかし久々に会った彼はもう私の知るイアスヤットでは無かった。ただの権力欲に溺れた豚に成り下がっていた」 pic.twitter.com/CRebz4u1M5

2016-09-03 10:50:52
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ゼルヴァの言葉に怒気が混ざった。マジカの圧が更に高まる。オタマはそれに対抗しつつゼルヴァの怒りに同情を覚えた。オタマもまたイアスヤットの変貌に絶望した者だ。この男の怒りはとても理解できる pic.twitter.com/kLkgw0aCco

2016-09-03 10:54:42
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たゆさい @tayusai

ゼルヴァは話を続けた。 ゼル「イアスヤットは最早戦う価値も無い存在だった。だから私はイアスヤットの最後の弟子にして奴の最高傑作と呼ばれる貴様を探したのだ。スカイリムにいるというオタマ・ブランシェをな」 pic.twitter.com/C7Ba8jUXAj

2016-09-03 10:59:05
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たゆさい @tayusai

オ「なるほど、それであたしと戦う為にスカイリムまで来たと」 ゼル「ああ、これでようやくお前と出会えたのだ。そして私は今確信した。イアスヤットの最高傑作。その言葉に偽り無い。その若さでそのマジカ。これほどの才能は私も初めてだ」 pic.twitter.com/RK3HbTtKjb

2016-09-03 11:05:20
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たゆさい @tayusai

ゼル「さて、私の決闘、受けてくれるかね?」 オ「……良いでしょう。受け入れましょう」 もはや常人では立ち入る事すらできない程にぶつかるマジカ衝突の中、オタマは笑みを浮かべてゼルヴァの決闘を受け入れた pic.twitter.com/HyGN3wlipl

2016-09-03 11:09:06
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ゼル「おお、それは素晴らしい、では決闘は3日後この時間、ツンドラ地帯にあるゼニタールの祠近くとしよう。それで文句は無かろう」 オ「ええ構いません。3日後を楽しみにしましょう」 それを聞いて満足したか、ゼルヴァは立ち上がり酒場を出た pic.twitter.com/nliS6gx8kZ

2016-09-03 11:14:18
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ゼルヴァが立ち去った後、マジカ衝突は張られた糸が切れたかのように消え去った。店主エルリンドルは既に泡を吹いて気絶していた。ジェナッサは辛うじて意識を保っていた。それほどに凄まじいマジカの闘いが行われていたのだ pic.twitter.com/B0Homd0H1p

2016-09-03 11:20:10
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たゆさい @tayusai

そしてこの闘いの当事者であるオタマも大きなダメージを受けていた。 オ「うぅ、ごぼぉ、ごぼ…」 思い出したかの様にマジカ衝突のダメージを感じたオタマはその場で嘔吐した。それほどに壮絶な闘いだったのだ pic.twitter.com/YgpIpHbq4g

2016-09-03 11:25:19
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