自由貿易、産業保護、既得権益に関する長い議論 with「デフレ派監視員」氏
- motidukinoyoru
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@naka4403 また、以前も指摘したように、ロドリックによると、輸入代替国と輸出主導国の成績の違いは、おおむね国民貯蓄率の差で説明できる=生産性成長面での成績では、輸入代替国が特異的に劣っていたということはない。
2016-11-16 20:59:40当たり前過ぎるのだけど、パレート最適な方が所得は高くなり、貯蓄も増え、金利も抑制され、投資が進み、資本は蓄積される。 twitter.com/motidukinoyoru…
2016-11-16 21:39:33@naka4403 比較優位に特化した結果として資本蓄積が進むという因果がいまいちはっきりしなくて、比較優位への特化は、幼稚産業(=比較劣位産業)の資本蓄積を通常は阻害するだろう。 政策によって生産者のコスト負担を変えて、擬似的な比較優位を作る?ならまだわからなくはない。
2016-11-16 19:30:06ケーススタディとして、韓国がインフラ整備や工場整備を自前でやる場合と、日本からの輸入でやる場合を考えるといい。日本の土木技術や産業ロボットを輸入すれば、一瞬で整備できるものも、韓国自前なら遅々として進まず、資源を浪費して終わるだろう。 twitter.com/motidukinoyoru…
2016-11-16 21:43:22@naka4403 パレート効率の議論を使うのは問題がある。 もし単純なその時点でのパレート効率の最大化を図るなら、そもそも幼稚産業の育成自体が不必要だ。工業製品は全て輸入し、それ以外の比較優位財を生産すべきということになる。 もし工業を育成するなら、一時的には理想均衡を離れる
2016-11-16 22:00:42@naka4403 しかしその場合、産業ロボット生産の技術、生産体制創造は不可能になる。 産業ロボットを完全に輸入に頼った場合と、産業ロボットの自前開発に取り組んだ場合、いずれが将来的に所得を伸ばすかは、少なくともその時点ではブラックボックスである。
2016-11-16 22:03:24@naka4403 確かに、資本移動の自由がより強くなった現在では、通貨危機のリスクはあるものの、貯蓄率の差の影響はある程度弱まることもあるだろう。 しかし、ロドリックが行った比較分析は、そうなる以前の過程も含んでいることに注意したい。
2016-11-16 22:05:27@naka4403 少なくとも、過去に工業後進国であり、後に逆転した国々は、各種資材や工業製品の輸入を何らかの形で抑制し、(比較優位に逆らいながら)自国生産の道を道を模索した国々である。その道を模索した国々全てが成功したわけではないが、現在の工業国はほぼそのケースである。
2016-11-16 22:08:15いや、だから、幼稚産業保護がいかなる理論的背景で正当化されうるかの議論なわけで、外生的成長理論か内生的成長理論かが論点になるわけ。 twitter.com/motidukinoyoru…
2016-11-17 06:37:29明らかな反証はシンガポール、香港、深セン。韓国、台湾も輸出振興策で輸入抑制が無効化されていたことをロドリックは指摘している。 twitter.com/motidukinoyoru…
2016-11-17 06:39:21@naka4403 ロドリックはグローバリゼーションパラドクスの中で、「韓国、台湾は、最初は高い障壁を設けており、発展に応じて開放を進めた国なのに、サックス=ワーナー論文では『開放的な国』に分類されているので問題がある」みたいなこと書いていますがね。
2016-11-17 06:46:07@naka4403 他にも、60年代、70年代で輸出志向国と輸入代替国を比較したとき、生産性成長の面では、輸入代替国が上回ったという研究も引用している。(同時に、輸入代替国の成績は、経済開放を進めるにつれ悪くなったことも指摘しているが、その『因果』については検討していない)
2016-11-17 06:53:09まず、戦略的な保護と国内産業保護(雇用や政治的理由による)は違うんだから、整理しようよ。で、いかなる要件で戦略的保護が有効になるかを論理で論証してもらわないと。単なる保護主義じゃあ、トランプと同じだ。 twitter.com/motidukinoyoru…
2016-11-17 06:58:11資本、労働と外生的技術進歩を要素とする限り、保護が有効になる余地ないんだから、その中核を崩す仮説がないとさ。 twitter.com/motidukinoyoru…
2016-11-17 07:00:13@naka4403 トランプと同じであることが一体何なんだという話だが、それはともかく、私は何でもかんでも保護しろといった覚えはなく、輸入に頼るのではなく保護的に生産育成をした方がよいケースがあり、工業後進国の逆転はそのメカニズムに基礎づけられているとだけ一貫して主張している。
2016-11-17 07:05:49だから、そのケースを理論的に説明しないと。基礎理論は比較優位なのだから、比較優位を否定する強い理論的背景がない限り、総理の発言に異論を唱える理由にならない。 twitter.com/motidukinoyoru…
2016-11-17 07:18:42@naka4403 外生的技術進歩の想定が保護を肯定しないというよりかは、技術進歩の部分をブラックボックスにした場合、保護についても自由化についても意味のある議論を何もできないというだけに過ぎないように思う。
2016-11-17 07:22:43@naka4403 内生的成長では投資の誘導による生産性成長が説かれるが、地域的特性を無視しすぎては意味がないというのは、あなたが日本と石油を例示してみせた通りである。 したがって、内生的成長で扱う意味があるのは、地域特性の影響の小さい工業のような産業である。
2016-11-17 07:23:57@naka4403 工業後進国は、少なくともその時点では、工業が比較劣位産業であった、とちうことには、そもそもご同意いただけているのだろうか?
2016-11-17 07:32:38だから、内生的成長理論を取るなら、取るで、保護が技術進歩を高めることを論証しなさいよ twitter.com/motidukinoyoru…
2016-11-17 08:31:15@naka4403 生糸は比較優位だったかもしれないが、工業資材生産や機械工業製品は明らかに比較劣位だったわけで。 でも、日本はそれらの比較劣位財に関して、輸入依存に汲々とすることはなかった。そして輸入依存の脱却をはかった(比較優位に逆らった)ことで今日の繁栄がある。
2016-11-17 08:32:47だから、それが理論的にはどういうことなの?保護と関係あるの?シンガポール、香港は建国以来無関税だけど twitter.com/motidukinoyoru…
2016-11-17 08:36:52@naka4403 シンガポールのように、特定の(比較劣位)産業n対して各種政府援助を積極的に与えることで間接的に保護する方法もあるし、輸入代替国の多くのように関税を通じた直接的な保護を併用する方法もあるだろう。いずれにせよ極めて介入(保護)主義的な措置である。
2016-11-17 08:41:33