「若手分類学者の底力を見よ! 〜社会の眼も意識しつつ〜」メモ

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菌類の見えない多様性を解き明かす

木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

菌類の見えない多様性を解き明かす-研究成果の社会還元も模索しつつ- 白水 貴(国立科学博物館植物研究部) pic.twitter.com/cINjBwAk49

2017-01-07 13:34:11
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木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

菌類の見えない多様性 菌類(真菌類)とはきのこ、かび、酵母、地衣など。見た目だけでなく生活様式も多様で、共生、寄生、腐生。陸上生態系の物質循環を担ったりする。木材腐朽菌の進化し。石炭紀の終焉を迎えたのは、難分解性の木材のリグニンを分解できる木材腐朽菌による?

2017-01-07 14:05:01
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

菌類の多様性もまだ謎が多い。主要な木材腐朽菌アカキクラゲ綱の多様化過程を推定。クッション状→円筒状→樹木状という複雑化。進化のかていで、様々な枝の中で何度も複雑化をくりかえしたと思われる。

2017-01-07 14:06:46
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

菌類・動物・植物の記載種数。菌類は下手をすると99.9%もわかっていない。信頼性の高い系統推定をするには、菌類は化石記録が非常に乏しい。原生種から得られた遺伝子をもとに議論が進められてきた。原生のキノコをたくさん集めていく必要がある。

2017-01-07 14:08:57
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

キノコの子実体は見た目が多様。だがそれを多様性として扱っていいのだろうか? 本体は目に見えない菌糸体。 多様性探索法。キノコ狩り(子実体採取)、分離培養(菌糸体)、環境中のDNAをごそっと取ってきて含まれる生物を調べる環境DNA解析(菌糸体)

2017-01-07 14:10:52
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

研究対象はアカキクラゲ綱。鮮やかなオレンジ〜黄色のキノコで、菌糸体も同じ色をしている。枯死枝を粉砕し粒子を回収→洗浄→培地で培養。環境DNA解析は次世代シークエンサーで。

2017-01-07 14:12:52
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

操作的分類単位(種数)を見ると、それぞれの分類法でしか出なかったものもある。複数の手法で解析するのが有用。子実体採集では限界がある。 未知の初期分岐系統分類は分離培養・環境DNA解析でしか出なかった。子実体採集では見落とされてきた可能性がある。

2017-01-07 14:15:27
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

問題点。菌糸体から判明した種は形態、胞子などの微細形態がわからない。タイプ標本はどう記載するか? 環境サンプルにするのか、DNA配列を対象にするのか。

2017-01-07 14:18:19
とよけらとぷす @rex_toyo

科博の白水さんによる「菌類の見えない多様性を解き明かす」 キノコは目に見える子実体を作るため、他の菌類に比べると多様性は解明されているが、まだまだ未解明の部分が多い。

2017-01-07 19:36:50
とよけらとぷす @rex_toyo

@rex_toyo ある森の朽木に生息するキノコについて子実体の観察(下の写真みたいにみんなが「キノコ」と言われて思い浮かべるアレ)・菌糸体(地面に埋まっている部分)のDNA解析・環境DNAの解析の3つの手法で多様性を解析した。 pic.twitter.com/vMSeUVDr3j

2017-01-07 19:42:40
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とよけらとぷす @rex_toyo

@rex_toyo 結果、DNA解析でしか検出できない種が存在することが明らかとなった。 そういう場合、タイプ標本をどうすればよいのか、大きな議論になっているとか。

2017-01-07 19:45:27
とよけらとぷす @rex_toyo

「環境DNAをタイプ標本とするべきだ」と言う人もいれば、「ある個体の塩基配列をタイプ標本とするべきだ」と言う人もいるそうで… いずれ他の分類群でも同じような議論が出てくるでしょうね。

2017-01-07 19:49:20
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

社会還元。きのこによるダイオキシン分解、かびによるプラスチック分解。花に擬態する病原菌やアリの行動を操る寄生菌など、面白い菌類もある。価値観を一般の人と共有するべく「奇妙な菌類」という一般書を出版した。

2017-01-07 14:20:26
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

分類学者こそ多様性の面白さをよく知っている。分類学者から発信することで、生物多様性そのものを楽しむ文化を醸成したい。

2017-01-07 14:21:07
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木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

リグニンを分解できる菌類が現れるまで陸上は倒木だらけ、リグニンを分解できる微生物が現れるまで海上は流木だらけ、というのが心躍る。

2017-01-07 14:49:47
白水 貴 @Takashirouzu

@kinoboriyagi 「リグニン分解菌の進化により石炭紀が終焉」仮説に対しては以下のような反論もあるで. twitter.com/takashirouzu/s…

2017-01-07 15:09:46
白水 貴 @Takashirouzu

「リグニン分解菌の進化により石炭紀が終焉」仮説に対する反論. pnas.org/content/113/9/… リグニン分解微生物は石炭紀以前から存在,かつ石炭の大部分は木化しないヒカゲノカズラ類に由来することから上記仮説を否定.むしろ当時の気候と堆積システムから説明できるとする.

2016-12-16 20:02:28
木登りヤギ@君の足元を駆け抜けてゆくオーケストラ @kinoboriyagi

「木材に穴を穿つ二枚貝がいます」「へぇ」 「桟橋や船に穴を開ける困りものです」「そうだね」 「この貝が現れるまで、海に落ちた木はひたすら海底に溜まり続けていたと考えられます」「ファッ⁉︎」 //後期白亜紀の海洋における植物の分解 confit.atlas.jp/guide/event/jp…

2017-01-08 00:56:30
リンク 日本地球惑星科学連合2016年大会/Confit 日本地球惑星科学連合2016年大会/後期白亜紀の海洋における植物の分解<br />ー北海道中川町に分布する上部白亜系蝦夷層群を対象にー 日本地球惑星科学連合2016年大会,後期白亜紀の海洋における植物の分解<br />ー北海道中川町に分布する上部白亜系蝦夷層群を対象にー

イタチシダ類無配生殖種複合体における網状進化

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