【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」】

横山光輝「三国志」を1話ずつ解説してみようというコーナー。第117話「曹軍侵攻」の巻。 ※解説はbotさんの個人的見解です。
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横山光輝「三国志」武将かるた_bot @yms_karuta

【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」01】 第117話です。 命の危険にさらされている劉琦の懇願にようやく応じた孔明は、春秋時代の晋の献公の二人の子どもの話を始めます。故事を通じてアドバイス、というわけです。

2017-01-18 12:49:30
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」02】 晋の献公の夫人に二人の子どもがいまして、兄を申生、弟を重耳(ちょうじ)と言います。ところが、献公の第二夫人である驪姫(りき)に、一人の子どもが生まれます。驪姫は自分の子どもに晋の国を継がせたいと、献公に申請と重耳の悪口を言います。

2017-01-18 12:51:50
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」03】 申生も重耳もすぐれた子であることを知っていた献公は、驪姫の話を取り合おうとはしません。そこで驪姫は一計を案じます。春の暖かな日に、驪姫は庭園が美しいからと献公を楼上に誘い出します。自分の着物の襟に蜜を塗り、申生を庭に誘い出します。

2017-01-18 12:54:14
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」04】 蜜の匂いをかいだ蜂が驪姫に群がりだします。申生はあわてて襟を打ったり、背中を打ったりと蜂を追い払おうとしますが、これを楼上から見ていた献公は、二人が戯れていると見て激しく憤ってしまいます。これが驪姫の狙いです。

2017-01-18 12:55:51
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」05】 それ以来、献公は申生を信用しなくなりました。一計がうまくいった驪姫はさらに一計を案じます。悪い女は容赦はしませんね。すでに亡くなっている、前の夫人のお祭りに毒を塗ったまんじゅうを供えたのです。

2017-01-18 12:57:31
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」06】 そして、申生に母のお供え物をそのまま下げてはもったいない、献公に差し上げなさいと進めたのです。申生は何も知らずにそれを献公に差し出しました。そこへ驪姫が飛び込み、外から来た物を毒味もせずに食べるのは何事か、と取り上げます。

2017-01-18 12:58:52
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」07】 取り上げた食べ物を、側にいた犬に投げ与えたのです。宮中に犬が入り込んでいるのはいいのか?というツッコミはおいといて、危機意識のないこのワンコはパクーっと一口。苦しんだかと思うと、たちまち血を吐いて死んでしまいました。

2017-01-18 13:01:07
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」08】 申生はその場で打ち首になったのは言うまでもありません。弁解の余地も与えなかったわけです。驪姫の策略は成功しました。一方、それを見た弟の重耳は、次は我が身だと悟り、他国に身を隠したのです。驪姫の魔の手から逃れるために。

2017-01-18 13:03:17
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」09】 それから19年。初めて世に出た晋の文公、これぞその重耳だったのです。 …と、昔話を終えた孔明は、おわかりか?と劉琦に言いました。劉琦は、よくわかりました、私もそのお話を見習います、と言います。つまり、危険があるうちは身を隠すと。

2017-01-18 13:05:17
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」10】 具体的にどこに避難をするのか、ということで、孔明は荊州の東南にある江夏の地が守る人もなく打ち捨てられているので、父・劉表に請いそこの守りにつかれるのがよろしいと劉琦に言います。重耳が国を出て難を逃れたのと同じ結果が得られると。

2017-01-18 13:07:45
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」11】 劉琦はそのようにするというと、孔明はそれではここから降ろしてもらおうと言います。劉琦は階下の部下にはしごを持ってくるように言うと、待ってましたとばかりに部下たちが階段を持ってきて設置します。手すりもない階段なのでちょっと怖いです。

2017-01-18 13:09:31
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」12】 孔明は階段で降りると、では、と一礼します。劉琦はこの御恩は忘れませぬと言って孔明に感謝します。 日が変わって、玄徳のもとに劉表が至急会いたいという使者が来ます。孔明は劉琦のことだろうというと、玄徳もそうかもしれぬと答えます。

2017-01-18 13:12:19
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」13】 早速、劉表のもとを訪れた玄徳は、劉琦が江夏の守りにつきたいという話を聞きます。いったいどういうものであろうか、という劉表に、結構なことだと答える玄徳。

2017-01-18 13:13:33
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」14】 江夏は呉との国境で重要な地。劉表の子である劉琦が守りにつかれれば荊州全体の士気にも良いことだ、という玄徳の言葉に、劉表は、そうかのうと半信半疑。玄徳は荊州東南は公(きみ)、つまり劉表と劉琦で固め、西北の防ぎは玄徳がすると言います。

2017-01-18 13:17:51
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」15】 その玄徳の言葉にむむ、と答える劉表。最近曹操は、玄武池(げんぶち)で兵船を造り訓練に励んでいるという情報を伝えます。いずれ南方を征服する野心だろうと推測。このような状況下でもあるので、よしわかった、劉琦の望みを叶えようと言います。

2017-01-18 13:19:34
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」16】 劉表は、劉琦の申し出をどう受けたらいいかという相談を玄徳にもちかけたわけです。玄徳としては劉琦を助けたい。その思惑が達成したと見て、それがようございます、と答えます。劉表はこれからも力になってほしいと玄徳に請うのです。

2017-01-18 13:21:05
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」17】 こうして劉琦は継母の難を逃れるために江夏の地へ向かいました。玄徳は孔明は新野に引き返したのは言うまでもありません。劉琦の命を助けたことが、後々玄徳や孔明らの行く末に大きな影響を与えますが、その話はしばらく先のことになります。

2017-01-18 13:23:58
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」18】 所変わって曹操サイドの話になります。南方攻略のための連日のように練っていた曹操は、新野の情報も収集していました。そこで、孔明が農民から兵を募り訓練をしているという報告を受けます。夏侯惇は農民の応募数は数千にのぼったと報告します。

2017-01-18 14:40:20
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」19】 そのため、この状況を捨てておいては後日大きな力となり、玄徳は曹操にとってやっかいな存在になることは明白、と夏侯惇は今のうちに叩き伏せておくべきと訴えます。曹操はうむ、とうなづき、南方制覇の第一歩に新野を滅ぼそうと言います。

2017-01-18 14:41:57
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」20】 しかし、ここで待ったをかける部下が。孔明はすぐれた軍師のようであり、軽々しく玄徳に当たることは考えものだと言います。これに対し、夏侯惇は、わずか数千の兵しか持たぬ玄徳だと言い返します。負けるはずなどない、ということでしょう。

2017-01-18 14:44:19
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」21】 部下はなおも、だからこそ勝っても利は少なく、負ければ曹操の威厳にかかわるのだ、と訴えます。これに賛同したのが徐庶です。曹操は、新野のことに詳しいと見て徐庶に孔明のことを尋ねます。徐庶は恐ろしいほどの人間だと孔明を評します。

2017-01-18 14:46:24
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」22】 孔明は並の兵家ではないという徐庶。曹操は、曹仁を手玉に取った名軍師であった徐庶と比べたら、と聞けば、自分とは比べものにはならず、自分が蛍とすれば孔明は月のようなもの、と孔明のすごさをアピールします。

2017-01-18 14:48:16
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」23】 しかし、夏侯惇。孔明も人間であり、凡人と非凡人の差は紙一重というくらい。まして二十歳を少々過ぎた戦も知らぬ人間、夏侯惇から見ればまるで赤子のようなものと言います。曹操は、その心意気やよしと夏侯惇に直ちに新野に攻め込むよう命じます。

2017-01-18 14:50:28
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」24】 徐庶としては、なるべくなら孔明や玄徳に難が及ぶことは避けたかったのでしょうが、それ以上強硬に反対すれば内通が疑われます。複雑な表情で推移を見守るしかありませんでした。 ついに南方攻略の号令が下り、たちまち10万の軍が編成されます。

2017-01-18 14:52:20
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【横山光輝「三国志」講座117「曹軍侵攻」25】 総大将は夏侯惇です。この大軍が新野へ向かって出発します。 一方、新野です。玄徳と孔明は毎日のように語り合っています。それを苦々しい目で見ている張飛と関羽。まただ、という張飛に対し、まるで恋人同士だ、という関羽。

2017-01-18 14:53:55