通貨の起源と本質に関するuncorrelated氏との論争―通貨は信用か商品・実物かー

アンコリ先生に直接関係ない部分もあるが、備忘録として。
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先にこちらを通読推奨。

まとめ 通貨は財ではなく信用から生まれた―信用貨幣と計算貨幣― 貴金属や石などの計算貨幣は、貸借関係の記述のために利用されて生まれた。 従って、実物計算貨幣を遊離して信用(貸借)関係のみに基づく貨幣システムは存在し得るし、実際信用決済システムは発達してる。 9131 pv 64 28 users 8

望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

ニュメレール財が設定されて通貨経済が勃興したなら、それ以前の形態として、十分な規模の物々交換経済が観測されていなければならない。 しかし実際には、原始的な経済であっても、通貨はしばしば先行して存在したのであり、物々交換経済から通貨経済への連綿とした移行の例はない。

2017-03-19 10:12:21
uncorrelated @uncorrelated

古代オリエントでも商品貨幣が存在した事は確かで、部族間で物々交換をしていた事は否定されておらず、部族内が原始共産制であっただけでして。twitter.com/motidukinoyoru…

2017-03-21 00:23:16
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

twitter.com/motidukinoyoru… 銀をはじめとする貴金属は、計算貨幣として定着したのだとすると、そのこと自体が信用貨幣論を否定するものにはならない。 信用貨幣を計算可能にし、また偽造困難にする方法として事後的に利用された可能性が残る。 @uncorrelated

2017-03-21 01:38:10
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

そこで、貸借関係を記述する手段として、何らかの実物が利用される。 貴金属かもしれない。石かもしれない。印字・製紙技術の如何では、古代であっても紙幣があり得た。いずれにしても、まず貸借関係が存在し、その記述として、ある利便性のある実物が利用されたのである。

2017-03-19 10:17:21
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

仮に厳密な意味での商品貨幣だとすると、例えば改鋳の際に、改鋳それ自体による価値低下が基本的に見られないことをうまく説明できない。 貨幣それ自体の(商品としての)質が問題なのではなく、その計算可能性や偽造難度が問題であることを示唆するエピソードである。 @uncorrelated

2017-03-21 01:41:02
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

この話は、拙ブログameblo.jp/nakedcds/entry…でもまとめているので参照あれ。 拙記事では、売掛金や商業ポイントも疑似通貨(決済手段)として機能していることも例示している。そこでは「円」は単なる単位としてのみ引用されているに過ぎない。 @uncorrelated

2017-03-21 02:00:39
uncorrelated @uncorrelated

最初に価値尺度なしに信用貨幣が存在しうるか考えてみてください。RT @motidukinoyoru: 銀をはじめとする貴金属は、計算貨幣として定着したのだとすると、そのこと自体が信用貨幣論を否定するものにはならない。

2017-03-21 02:08:12
uncorrelated @uncorrelated

シュメール人は銀をインゴットにして統治者の刻印を押すことで、品質を統一しようとしていたそうです。しっかり検査するにはアルキメデスまで待たないといけなかったわけですが。RT @motidukinoyoru: 商品貨幣だとすると、例えば改鋳の際に、改鋳それ自体による価値低下が

2017-03-21 02:09:08
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

信用が貨幣になるには、まず何かしらの単位が必要になるだろう、ということにはなる。(既に論じたように) それは、かつては石であり、紙であり、また金属であった。(紙と金属はまだ一応現役) しかし、それは実態ではないので、実物から遊離することもあり得る。 @uncorrelated

2017-03-21 02:10:42
uncorrelated @uncorrelated

@motidukinoyoru なお、そもそも鋳造貨幣ではなくて、商品貨幣としてつかわれている場合は改鋳しようがありません。あと、銀だと価値が高すぎる場合は、大麦を商品貨幣として使っていたようで、これはハンムラビ法典などから確認できます。支払いや賠償、銀か大麦でと書いてあるので。

2017-03-21 02:12:36
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

実際、現行の大部分の貨幣は預金通貨であり、円やドルは単に単位として利用されるに過ぎない。 キンボールが常々指摘しているように、通貨システムの発展の方向性は、所謂現金からの離脱に向けて進んでいる。 通貨の本質は現物ではなく負債だとすると、これは自然。 @uncorrelated

2017-03-21 02:13:13
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

鋳造貨幣の場合は、鋳造物である時点で価値の保証に統治体や自治組織の存在と機能の方が問題になってくるので、厳密な意味での商品貨幣にはなってこない(計算貨幣に過ぎなくなる)から、鋳造貨幣以前に話を絞った方が良いと思う。(つづく) @uncorrelated

2017-03-21 02:16:25
uncorrelated @uncorrelated

もともと商品貨幣として使われてもいなかった財を価値尺度として、信用貨幣の額面としてもそれを他の財と交換するときに困りますよね。だから信用貨幣が商品貨幣の先にあったと考えるのは無理があります。RT @motidukinoyoru: 信用が貨幣になるには、まず何かしらの単位が必要

2017-03-21 02:18:22
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

(つづき)鋳造貨幣以前(いわゆる商品貨幣)において、大麦の場合はぎりぎり商品価値それ自体による貸借単位記述の例として機能する範囲かな、とも思う。 ただ、これは貸借単位として商品"も"利用可能だというだけで、「通貨とは本質的に商品である」とはならない。 @uncorrelated

2017-03-21 02:19:05
uncorrelated @uncorrelated

現代の貨幣について話ではなくて、古代、商品貨幣より先に信用貨幣が生じていたかの話ですよね? RT @motidukinoyoru: 実際、現行の大部分の貨幣は預金通貨であり、円やドルは単に単位として利用されるに過ぎない

2017-03-21 02:19:46
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

順序としては、まず貸借関係がある単位(大麦のような本当の意味での商品であったり、計算手段として利用された石や金属であったり)で整理されるようになり、その単位がある程度共有されるようになったら、通貨として利用可能になる、というものである。 @uncorrelated

2017-03-21 02:22:56
uncorrelated @uncorrelated

その話だと、まず商品貨幣がそこにあったわけです。RT @motidukinoyoru: 順序としては、まず貸借関係がある単位(大麦のような本当の意味での商品であったり、計算手段として利用された石や金属であったり)で整理されるようになり

2017-03-21 02:24:14
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

問題になっているのは、(現在、過去を問わず)貨幣の本質や性質なのであり、古来より未来まで通ずる貨幣(ないし貨幣経済)の構造の解釈を試みているのである、というところは共有していただきたい。 @uncorrelated

2017-03-21 02:25:25
uncorrelated @uncorrelated

まぁ、文化人類学者は、商品貨幣より前に信用貨幣が発生したとは言っておらず、物々交換が商品貨幣の起源になった可能性も否定していないようで、MMT信者の貨幣論は根拠不明な妄想に近いことになっています。@motidukinoyoru

2017-03-21 02:27:30
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

twitter.com/motidukinoyoru… 私はこのツイートを要約するなら、「まず信用があり、それが何らかの実物で統一的に記述され、その後当該実物が共通的決済手段として利用された」と纏めるので、これを単に「商品貨幣先行」と纏めるのは雑すぎる。 @uncorrelated

2017-03-21 02:28:17
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

twitter.com/motidukinoyoru… このツイートを、単に「商品貨幣先行です」と纏めるのは、ツイート内容の適切な説明になっていないなあ、としか思わない。(仮に、全く事前知識のない第三者に説明する場合を考えてみてほしい) @uncorrelated

2017-03-21 02:29:49
uncorrelated @uncorrelated

「何らかの実物で統一的に記述」するためには、あらゆる貸し借りの価値尺度になるニュメレール財がいるわけです。貴殿が信用貨幣の要件としてそれを認めるのであれば、貴殿は「商品貨幣先行」を認めている事になります。@motidukinoyoru

2017-03-21 02:31:16
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

また、現代のように(あるいは、古代でも石貨や紙幣で同様だが)貨幣が実物や実物価値から根本的に遊離するような通貨制度についての統一的な説明が困難になるので、通貨史や通貨構造の理解としても稚拙なものになると思われる。 @uncorrelated

2017-03-21 02:32:25
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

あくまで信用の記述として実物(大麦のような商品であったり、石や紙幣のような商品以外の代物であったり)が利用されたのだとすると、以前から言っているように、技術の方向性如何では、再び実物から遊離することもあり得る、というのが本論。 @uncorrelated

2017-03-21 02:34:53
uncorrelated @uncorrelated

今まで大麦と塩を交換したことはない(商品貨幣としての大麦なし)が、大麦の支払い約束と塩を交換する(信用貨幣としての大麦あり)っておかしいでしょう?@motidukinoyoru

2017-03-21 02:34:57