日本におけるワクチンの歴史概観

自分用 その後のやり取り:http://togetter.com/li/109761
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Y Tambe @y_tambe

一つは「予防接種を受けた本人が、その疾患に罹りにくくなる」という「個人の利益」、もう一つは「その疾患の流行を食い止める」という「社会的な利益」。後者は、場合によっては国の社会経済保護上、国防上も重要な政策になりうる。

2011-03-09 10:38:55
Y Tambe @y_tambe

旧来の「義務接種」という概念は、「社会的な利益」を重要視するものであった。かつて日本で流行した、様々な「伝染病」の蔓延を食い止めるための一環として、国民に「予防接種の義務」を科す。ただし、それによって生じた副反応などの不都合は、国が保証する、という立ち位置。

2011-03-09 10:41:49
Y Tambe @y_tambe

これに対して「勧奨」化以降は、あくまで「勧奨」であり、「個人の利益」に従って判断してよい、ということになった。これは一面では「選択の幅が広がった」「規制緩和」として捉えることもできる。その反面、予防接種費用や、副反応に対する補償費用などの医療費削減ともセットになってる。

2011-03-09 10:46:02
Y Tambe @y_tambe

結局、国にも「国の事情」がある。それは確か。そして、その動きは「出来るだけ、国の懐が傷めないように」「ワクチンも自己責任」という流れに、徐々にシフトして来てる。そのこと自体の是非は、ここでは議論するつもりはない…僕は経済は専門ではないけど、これが一面的な議論で済むとは思えないから

2011-03-09 10:53:15
Y Tambe @y_tambe

海外で認可されてるワクチンのいくつかが、日本にはなかなか入ってこなかった。しばしば、このことを以て「日本はワクチン後進国だ」という人がいる。だけど、もっと「ワクチン全体のこと」を知った上で、冷静に判断してほしい。

2011-03-09 10:55:23
Y Tambe @y_tambe

例えば、BCGワクチンの効果なんて、国によっては「結核リスクを50%くらい下げる」と言ってる国があるのに対して、「こんなもの全く効かない」と言ってる国もある。他の国で有効だからと言って、即、そのワクチンが日本でも有効だとは「限らない」

2011-03-09 10:56:51
Y Tambe @y_tambe

仮に、日本に持ち込んだときに有効性があったとしても、日本では副反応に対する評価が特に厳しい…時には「厳しすぎる」という人もいるが、僕はそれを必ずしも間違ってるとまでは思わない。なぜなら、それがDaPTワクチンの開発をもたらしたのも事実だから。

2011-03-09 11:00:18
Y Tambe @y_tambe

とりあえず「国の方向性」を知った上で、僕らはどのワクチンを接種し、どのワクチンの接種を見合わせるべきか、そういうことを「自分で判断」せざるを得ない状況に、今はもう、そうなっているのだ、ということ。

2011-03-09 11:07:38
たか @_taka51

-----ここから主に考察-----

2011-03-09 12:55:52
Y Tambe @y_tambe

そうか…他国でも強制接種はありますね。そう考えると「日本が副反応軽減にやっきになった理由」が「義務接種」にあるという考えは必ずしも適切ではないかも。やはり世論の影響が大きいかな? RT @blackcat009 他国での接種義務についてご存知であれば教えて頂けますでしょうか。

2011-03-09 11:22:57
Y Tambe @y_tambe

日本でワクチンの副反応が大きく問題になった時代は、全国で「公害」問題が騒がれるようになった少し後なので、そういった社会背景の影響もあるかもしれません。

2011-03-09 11:27:58
Y Tambe @y_tambe

1970年代は、例えば水俣病での企業責任を問う裁判のまっただ中で、国や自治体の責任にも注目が集まってたのではないかなぁ…国が実施してる予防接種での死亡事故に対して厳しい目が向けられたのは、ある意味では「当然の流れ」だったかもしれない。

2011-03-09 11:34:16
Y Tambe @y_tambe

それから…問題が起きてるこの時点でつぶやくのはどうかと思うのだけど。ワクチンについては「任意か勧奨か」「ワクチンの費用の負担」「事故が起きたときの補償」あたりが考えないといけないポイントだろう、と。

2011-03-09 12:02:16
Y Tambe @y_tambe

今回の小児用肺炎球菌ワクチンで亡くなった遺族に対して、国や製薬会社が、それぞれどの程度の責任を負うのが妥当なのか…また日本がこのワクチンを導入するに当たってはWHOの影響も大きかったはずなのだけど、その責任をどう考えるべきなのか。

2011-03-09 12:05:08
Y Tambe @y_tambe

心情的には、遺族に対して十分な補償がなされるべきだと言うことに、全くの異論はない。しかし、それが政府に対して極めて多大な負担になるなら、今後、新ワクチンを認可することに対して、再び、前以上に慎重になるだろう。製薬企業もワクチン開発に及び腰になるだろう…バランスは難しい。

2011-03-09 12:08:56
Y Tambe @y_tambe

また今回のように既に海外での実績があるものについては、製薬会社がそれを根拠に、責任範囲の上限を主張するだろう。またWHOが何らかの補償をするとは到底思えない(し、それが可能ならば、もっと別の方に予算を回すのがWHOの立場を考えれば妥当に思える)。ならば、その分まで国が被るのか?

2011-03-09 12:12:44
Y Tambe @y_tambe

これに加えて、「新ワクチン接種費用の助成/無料化」という点でも、国にとっては、財政上の負担になる……こう考えると、新ワクチンの導入が(少なくとも短期的に見て)国にとっての「厄介ごと」かが察せられる。

2011-03-09 12:16:04
Y Tambe @y_tambe

そこを「国民の健康維持に努める義務があるはずだ」と、国/政府の尻を叩いて、「自分たち自身にとって利益になる」ように活動していかなくちゃなんない…というか、その成果こそが、ここ最近の新ワクチン認可に繋がったのだと考えているので。

2011-03-09 12:19:30
Y Tambe @y_tambe

うん。結局、政治やお金の話と切り離せない部分が出てきて、そこらへんから、話がぐだぐだになったぞ。

2011-03-09 12:20:34