編集部イチオシ

「この世界の片隅に」を観て様々な「複雑さ」について考える人々

この映画はなんだかんだで難しい映画だと思う。
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サンセット @Sunset_Yuhi

個人の内面を描く系の文芸作品って、まず間違いなく虚無感や喪失感が背景にある気がする。それをドラマや笑いに変えることはあるにしても。精神分析的だけど、じゃあその書き手や読み手は、それを改善したいと暗に思ってるのかな。その場合、中身は丁寧な方がいいし、救いの要素もあった方がいい。

2017-03-06 19:08:50
サンセット @Sunset_Yuhi

クレショフ効果で有名な動画として、無表情の男のカットの後に、食べ物や女性のカットを繋いで、どう見えるか確かめるものがある。でもあれは、純粋にカット繋ぎの効果をみるものなので、現実には男に空腹の演技や女性を意識した演技をさせて、カット内で「物語」を作ることも重要なはず。

2017-03-08 05:02:11
サンセット @Sunset_Yuhi

モンタージュ理論によると、カットの結合から新しい意味が生まれることがあるという。しかし、「机にりんごがある」という静止画だけでも意味はちゃんとある訳で、物語の最小単位を考えると、静止画でも十分物語を持てるのだと思う。文章的には主語と述語、特に動詞の存在が重要とみた。

2017-03-08 05:12:51
サンセット @Sunset_Yuhi

「この世界の片隅に」の感想、「戦時中の人は今の人と何も変わらないのだ」とか、「辛いことはあっても日々を生きていくしかない」とか、「あの虚無感が震災に通じる」とか色々あるが、基本的にそういうのはモンタージュ効果から生まれてるんだよね。だってそういう主張をしてるカットはない訳だし。

2017-03-08 13:05:47
みっぴぃ @miparashi

「この世界の片隅に」観てきた…。てっきり、戦後の話と勘違いして軽い気持ちで観に行ったんだけど、幸せと悲しみと恐怖が同居した複雑な気持ちになる話だった…。日本人なら一度は観に行くべきと思うし、観に行ってよかったと思うけど、もうわたしはリピートしには行けない…。

2017-03-14 18:37:14
ユーリィ・イズムィコ @CCCP1917

「この世界の片隅に」で一番ダメージを受けたのは、一番最後に広島で被爆した母親が子供を連れて逃げて朽ちるように死ぬあのシーンなんだけど、しかしあれにダメージを受ける我々の人道的心情こそが核抑止を成立させているという事実をどう扱ったらよいのか、どうにも分かりません

2017-03-17 22:29:44
(独)通商機動護衛艦隊 @onsokupakuman

@CCCP1917 私自身が精神的に未熟であるためかもしれませんが、技術的なものを含めた諸々の問題を抜きにして当時の日本にアメリカの都市へ同じことができる能力を有していたら防げたのではないかと考えてしまいます。相互確証破壊も最良ではありませんが妥当なものだと考えてしまうのです。

2017-03-18 08:29:42
ゴメス男爵P @lord_gomez

「この世界の片隅に」終わった。よく見かけた感想だが、「複雑な気持ち」。戦時中だからといってただただ悲惨だっただけではないこと、戦争って戦場だけではなく日常生活にもあったんだということ。ふんわりしたタッチの絵柄なのに、描写はリアルというのが、ギャップもあるのか妙に怖い。

2017-03-18 11:22:43
ぼのぼの @masato009

日本心理学会公開シンポジウム「アニメの心理学II」あと他の作画監督が『この世界の片隅に』について「動きはよりリアルになっているのに対し、人物造形はむしろ後退している(漫画的になっている)。それによって不気味の谷から逃れている」という話は興味深かった。

2017-03-18 17:40:40
たえこ @tae_susie

この世界の片隅に、やっと見に行けました。シンプルで、だからこそ複雑で。大切なものを失って、だからといって生活から幸せが一切消えるわけでもない。また逆もしかり。人生ってのはどこまでも地続き、確かに。雰囲気がすごい好き。 pic.twitter.com/Nsu38bT0gV

2017-03-21 01:41:09
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umm@低浮上 @u_m_m__xx

東劇さんで映画『マイマイ新子と千年の魔法』を観てきました。 『この世界の片隅に』との繋がりを随所に感じつつ、新子や貴伊子たちの笑顔、大人との間の複雑な感情などを観ていると「あー、自然な人間を見ている」という感想が。心に元気をくれて、観終えた後は良い意味でざわざわした作品でした。

2017-03-26 19:20:17
サイト≒マコト @siberia696

『この世界の片隅に』初観賞と片渕監督のトーク&サイン会行ってきた。 自分は戦争は体験していないけど、東日本大震災を体験して、あの状況下で大切だと感じたのは食とユーモアだった気がする。 『この世界の片隅に』には温かさがあった。特にすずには救われた感あるなぁ😌 素晴らしい映画でした☺ pic.twitter.com/lXutNYOf50

2017-04-02 19:46:08
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小林竜太郎 @naganokoryu

「この世界の片隅に」はクラウドファンディングで話題になりました。それでも、映画館としてはお客が来るから、なおも上映を続けているわけです。映画というものは不思議なもので、興行と文化とが複雑に関係しあってまちという場で成り立っている。そのことをこの作品が強く感じさせてくれます。

2017-04-12 05:49:58
小林竜太郎 @naganokoryu

「この世界の片隅に」でリアルに感じたのが、広島に原爆が投下された時、呉では、広島で何が起きているのかわからなかったというシーンです。これは近年の東日本大震災の時にも言えたことで、今後何が起こるのか多くの地域では14:46、瞬時にわからなかったのでした。

2017-04-12 06:32:11
サンセット @Sunset_Yuhi

片渕監督の歴史映画を観た以上、次に観たいのはSF映画だなあ。過去と同様、未来にも今と変わらない部分があるだろうし、一次資料などが無い中で、どう設定とかを作るのか気になる。物理学とか社会学とか、何か学問的に確かめた概念から積み上げていくしか思いつかないけど。 #この世界の片隅に

2017-04-16 13:18:25
伊藤 大地 / Daichi Ito @daichi

橋本陽介「物語論 基礎と応用」、最高に面白かった。プロップからジュネットのナラトロジーの理論を踏まえつつ、ガルシア=マルケスから、『この世界の片隅で』『シン・ゴジラ』までを読み解く。「物語において、何を描くかは、だいたい決まっている」という前提から、「どう描くか」を分析。(続)

2017-04-23 21:31:37
伊藤 大地 / Daichi Ito @daichi

物語論において、作者は「完全に作品を決定できる存在ではない」とし、続く文がこれ→作者の意図なるものを解読し、作り出すのは読者の側(中略)例えば、 『シン ・ゴジラ 』は読みようによっては憲法九条改正を訴えている物語ともとれる。しかし、それを作者が実際に意図しているかは不明である。

2017-04-23 21:38:52
たくま @takuppy_251

物語論に関しては最近発売されたこれが面白そう。ロシア構造主義からの物語論の変遷から、物語における時間の意義など幅広く触れてる。映画「シンゴジラ」や「この世界の片隅に」も分析されてるみたい。「視点と語り手」ってワードは大学の研究で重きを置いてたからすごい惹かれる。。 pic.twitter.com/0AXQkwLMIW

2017-05-04 12:43:50
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サンセット @Sunset_Yuhi

小説で例えば「佐藤さん」という台詞が出たとして、それは単なる呼びかけなのか、話を聞いてほしくて語気を強めてるのか、相手を諭すために語りかけてるのか、助けを求めてるのか、顔色を伺ってるのか、なだめているのかなどは、文脈で決まる。その辺のニュアンスを人工知能が操れる日は来るのかな。

2017-05-20 00:30:02
サンセット @Sunset_Yuhi

「この世界の片隅に」、前に誰かが「仏教の諦観の精神を感じる」みたいに言ってたけど、キリスト教的な目線では「神の視点を感じる」みたいに言ってて、2つの思想に何か共通点があるのかな

2017-05-21 17:37:27
サンセット @Sunset_Yuhi

最近、「二十歳の原点」とかいう50年前の女学生の日記を読んでいる。優等生や楽しそうな人間を演じつつ、大人社会のあり方に抵抗する反動として、独りであることと未熟であることを痛感し、何かをしようと葛藤する姿が、ものすごく身近な存在に思えてならない。

2017-06-06 23:39:24
サンセット @Sunset_Yuhi

この世界の片隅に、正義や真理とかの形而上学的概念を出さない代わりに、日常生活の描写から何かしらの意味を想起させる点で、現象学的観点からも語る余地があるな。あの映画を通じて得た経験から、みんなの共通了解を得られるかという問題。事実と価値には深い関わりがあるのだと思わされる。

2017-06-18 18:32:20
空色 @SorairoPha

昨日、図書館で見つけた文藝春秋の本。東日本大震災で被災した小学生の文集の中にあった一文が胸を締め付けた。日常が壊されても、明日はやってくるもの。この世界の片隅に、と同じ、どんなに辛くとも明日を、毎日を生きる市井の姿が脳裏に浮かんでくる pic.twitter.com/ZKF3GPwfh7

2017-06-19 22:34:12
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M.S.++さんちの迷右京大夫物語:II @mdsch23

「この世界の片隅に」普通の生活が戦時下の物不足から、実際に空襲を受けるようになる危機に直面する日常に変質していく。そんな中でも被害に直面しなければまだ耐えられる。その一線を越えたときどうなるのか。そういう世界を垣間見させてくれる。

2017-06-20 20:52:15
田中義晃 @Nor8Gbcnuzo8csf

・『君の名は』『シン・ゴジラ』と『この世界の片隅に』が震災後の作品としてセットで語られることが多いが、漫画は震災前に書いているので、もし、同じように感想を持つようにできていたとしたら、それは時代が変わったということ。作品じゃなく受け手が変わった。

2017-06-29 02:16:31
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