マネタリーベース、銀行、信用創造に関する望月夜と桂木さんの議論

マネタリーベースとマネーサプライの関係(および無関係)を整理しましょう。
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カントリー・ゼントルマンこと、桂木健次 @kenjikatsu

イングランドでは、イングランド銀行が中央銀行としてなる前には、並行して直接融資(マネタリーストック)をしていた時期がある。そのときの話。 twitter.com/motidukinoyoru…

2017-11-11 14:09:30
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu 中央銀行勘定の話はとりあえず(多分異論もないので)置いておいて、マネーサプライに話を絞ってください。 とりあえず、イングランド銀行資料bankofengland.co.uk/publications/D…の以下の部分およびその周辺を熟読ください。 pic.twitter.com/anhjW6lHNS

2017-11-11 14:06:26
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu タイトルをご覧くださいね。bankofengland.co.uk/publications/D… "Money creation in the modern economy"…つまり『modern economy(現代経済)における通貨創造』ですよ。

2017-11-11 14:11:24
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu あと、bankofengland.co.uk/publications/D…できちんと説明されているとおり、マネーサプライの創造を行っているのは市中銀行であって、その際中央銀行のB/Sには何の変化もない(中立である)ということが記述されています。

2017-11-11 14:12:48
カントリー・ゼントルマンこと、桂木健次 @kenjikatsu

当座貸越と同様、貸方に「借入金」仮設しての貸付。当座預金を持つ企業と銀行で、預金残高(当座預金残高)を超えて一定の限度内の手形などによる貸付。 twitter.com/motidukinoyoru…

2017-11-11 14:16:31
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu 『資本蓄積と信用創造』repository.tku.ac.jp/dspace/handle/… 「実際,銀行間の貸出競争が激しければ,貸出を行う時点において十分な準備金の裏付けがなくとも,他からの準備金調達を見込んで銀行は預金創造による貸出に踏み込んでいく。 「銀行は貨幣を貸付けるにあたって手元に貨幣をもっている必要がない」」

2017-11-11 14:09:08
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu twitter.com/motidukinoyoru…で述べられているのは、単に「融資の際、特に応分のMBは必要ないので、とりあえず預金創造=信用創造によって企業に資金(MS)を供給し、必要な準備(預金×準備率)は後に用意する」という話ですよ。 当然、必要な準備は、創造したMSに比して極めて少ない。

2017-11-11 14:19:18
カントリー・ゼントルマンこと、桂木健次 @kenjikatsu

中央銀行は、貸方「発行銀行券」で操作している。商業銀行から出自のイングランド銀行は、中央銀行機能と並行して、直接融資(MS)していること。イング蘭語銀行券も流通するスコットランドでも、3つの発行銀行を兼ねた商業銀行があり、そこからの通貨発行益はスコットランド政府の歳入になっている。 twitter.com/motidukinoyoru…

2017-11-11 14:24:59
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu イングランド銀行が少し前まで個人口座開設が出来た(ちなみに今は出来ないそうです)というのは事実ですが、そのこととbankofengland.co.uk/publications/D…は関係ないです。あくまで本文中でも"Commercial banks"と書いてありますし、普通に市中銀行が単独で通貨を発行するという内容です。

2017-11-11 14:29:49
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu 何の話をしたいのかわかりかねますが、繰り返しますと、銀行が企業へ融資する際、同額のMBを予め用意しておく必要がありません。 銀行が用意すべきなのは、融資して創造したMSのうち、現金で引き出される分のMB、あるいはMSの移動に際して発生する交換尻決済に必要なMB、あとは準備率に従った準備預金

2017-11-11 14:33:12
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu こうした現金引出分、交換尻決済分、法定準備分は、当然のことながら、実際に融資で創造したMSに比べて極めて少ないので、やはりMS創造において応分・同額のMBを用意しておく必要はないわけです。仮に必要だとしても、twitter.com/motidukinoyoru…で述べられているように事後的な調達で構わない。

2017-11-11 14:34:32
カントリー・ゼントルマンこと、桂木健次 @kenjikatsu

元々が「商業銀行Commercial bank」としてどの銀行も通貨発行していた。それが中央銀行の許で商業銀行は、MBの枠での発行権に限定されていった。いまのイギリスでも、イングランドではイングランド銀行以外は制約だが、スコットランドやほかでは2~3の商業銀行が発行権を有している。そういうこと。 twitter.com/motidukinoyoru…

2017-11-11 14:41:53
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu 確かにある程度制約されるようになりましたが、単に法定準備や自己資本比率が要求される(あと、銀行"券"の発行は出来ない)というだけの話で、市中銀行が独自に通貨発行する、という点は変わっていません。 貸出の際も、創造するMSと同額のMBが必要になるわけではなく、無関係にMSを創造できます。

2017-11-11 14:45:53
カントリー・ゼントルマンこと、桂木健次 @kenjikatsu

銀行と民間(企業/家計)との協定によって、場合によっては担保物権をとって、当座貸越ほかの融資を行い、相対に銀行側の現預金を回す経理が行われる。 twitter.com/motidukinoyoru…

2017-11-11 14:47:22
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu 発行した銀行預金(MS)に相対するのは、銀行に形成された債権(貸付金、画像ではNew lowns)であって、MBではありません。 pic.twitter.com/Sr0xpFgz6k

2017-11-11 14:50:04
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カントリー・ゼントルマンこと、桂木健次 @kenjikatsu

そうか、日銀は、440兆円も国債買い込んでまでして、市中銀行がMBを膨らませなくても、マネーストック986.4兆円を市中銀行が自前で発行できたんだから、ずいぶんの無駄な金融してくれたんだね。(・∀・) twitter.com/motidukinoyoru…

2017-11-11 15:50:32
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu 以前から強調しているとおり、MSが創造されれば、ある程度は現金引出需要、交換尻決済需要、対政府決済需要、法定準備需要が発生してくるので、一定のMB創造が必要になってきますが、いわゆる異次元緩和ほどのMB追加が不必要であったのは事実ですね。

2017-11-11 15:52:53
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu 実際、異次元緩和の中で、いわゆる貨幣乗数(大ざっぱにはMS/MB)は激減してきたわけなんですけれども、これは「現在のMSの循環に必要なMBよりもはるかに大きいMBが供給された」ということを示唆するわけです。「紐は押せない」の格言通り、そうした過剰なMBは経済に効果を持たない。

2017-11-11 15:55:29
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu もともと「いわゆる異次元緩和には効果が期待できない」という論調ですからね。「なぜ異次元緩和は失敗に終わったのか」note.mu/motidukinoyoru…という記事を書いているくらいですし…。

2017-11-11 15:58:32
カントリー・ゼントルマンこと、桂木健次 @kenjikatsu

そかそか、マネターベース(MB)なんか、中央銀なくても、市中銀行が通貨発行権を持っているのだから、なのね。それにしても、MB473.9兆円なんだけど、その全能の市中銀行が発行したMSマネーストックとして、986.4兆円は、ちと慎ましすぎない? twitter.com/motidukinoyoru…

2017-11-11 16:13:32
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu 市中銀行は、あくまで借入者(非金融部門)の借入に応じてMS創造を行うわけですね。 MS創造は、いわば市中銀行と企業・家計(・政府)の共同作業なのであって、市中銀行の保有MBを一方的に増やしたからと言って、それがMS増加に直接的に繋がるわけではないのです。

2017-11-11 16:15:54
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu MBはあくまで、非金融部門の借入によって創造されるMSの円滑な循環のために、(現金引出、交換尻決済、対政府決済、法定準備といった形で)受動的に需要されるに過ぎないものなのであって、MBを絞ることでMSの拡張にブレーキをかけることは出来ても、MBの追加が必ずMSの拡張を齎すわけではない。

2017-11-11 16:21:07
カントリー・ゼントルマンこと、桂木健次 @kenjikatsu

確かに。市場通貨MSは、①銀行による借方現預金MBの貸付を以てのほか、②財政歳出によってもなされている。MBの追加がMSに必ずしも繋がらないのは、資産(国債等証券並びに株)市場への漏出が生じるからで、市場における通貨流通MSには、MB供与と併せて金利調節が中央銀行において行われているよね。 twitter.com/motidukinoyoru…

2017-11-11 20:51:13
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu まず、MSは、MBの貸付によって生じるのではありません。銀行融資の際、MBとは関係なくMSが創造されるのです。(MSの創造に、同額のMBの拠出は必要にはならない) そして、MBの追加がMSの増加に繋がらないのは、端的に言えば金利のゼロ下限(ゼロ制約)によるものです。

2017-11-11 21:04:50
望月慎(望月夜) @motidukinoyoru

@kenjikatsu ゼロ制約においては、MBの追加は金利低下につながらない。これは、もはやMBがMSの創造を制約しない状態になっていることを意味します。このため、それ以上のMBの追加は、全くMSの創造を促しません。(別に株や国債へ漏出しているからMSが創造されないわけではありません。資産市場とは無関係の話です)

2017-11-11 21:06:21
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